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医療法人社団順和会 京都下鴨病院

(京都府 京都市左京区)

小林 雅彦 院長

最終更新日:2023/05/11

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専門性を追究し、幅広い選択肢を提供する

「京都下鴨病院」は、比叡山を望む高野川畔の風光明媚なロケーションに立つ専門的な整形外科診療を提供。医療機関からの紹介のほか、友人・知人からのクチコミで来院する人もいるそうだ。2021年1月~12月にはおよそ1750件の手術を行うなど、さまざまな分野の手術に対応するとともに、リハビリテーションにも力を入れ、患者と一緒になってできる限り早期の回復・社会復帰をめざす。幅広い分野を網羅できるノウハウと人的パワーを結集して、患者と一緒になって一人ひとりの患者に適した治療を考えるのが、同院の基本姿勢だ。超高齢社会が到来し、高齢者のケガ対策や運動機能の維持の重要性が叫ばれるなど、整形外科の重要性が増すなか、「いくつになっても自分の足でしっかり歩き、レジャーやスポーツを楽しめる人生をサポートしたい」という小林雅彦院長に、力を注いでいる診療や今後の展望などについて語ってもらった。(取材日2023年3月31日)

整形外科の病院として広く知られていますね。

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1959年の開業当初は、外科の救急病院として主に外傷などの治療にあたっていました。整形外科に強い病院として知られるようになったのは、およそ30年前に現理事長の山下文治先生が赴任してからです。船越病院から京都下鴨病院に改称して整形外科を中心とした診療実績を重ねてきました。現在、整形外科の常勤医は11人、麻酔科の常勤医は2人で、整形外科の医師は全員が日本専門医機構認定の整形外科専門医資格を取得しており、幅広い分野で質の高い医療の提供に努めています。さらに、非常勤のドクターが約20人在籍し、手、股関節など、常勤医が対応しきれない部分をサポートしてもらっています。リハビリテーションにも力を入れ、理学療法士は25人、アスレチックトレーナー1人が在籍しています。小規模で小回りが利き、スタッフも整形外科の診療に慣れており、スムーズに診療を進められるのが強みです。

スポーツ整形に力を入れておられます。

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地域の整形外科病院として、アスリートから学生のスポーツ選手、中高生や一般のスポーツ愛好家を対象にしたスポーツ整形に対応しています。割合としてはサッカー関係の患者さんが多く、ほかにはバスケットボールやスピードスケート、競馬の騎手もさまざまなケガで来られます。こうした方々に対して、故障やケガの治療はもちろん、リハビリを積極的に取り入れながら1日でも早い復帰をめざしてしっかりとサポートします。中には、手術後のリハビリがいったん終わったものの、もう少しリハビリを続けたいという方やコンディショニングのためにご利用になられる方もおられます。また、長期のリハビリを希望される患者さんについては、回復期リハビリテーション病棟を備えた退院後の生活を見据えた治療を提供できる医療機関にご紹介します。

手術に強い病院というイメージがあります。

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幅広い術式に対応しており、現在は関節鏡を使った手術を積極的に行っています。膝の靱帯損傷や半月板損傷、肩の腱板断裂をはじめ、足首、股関節、肘、手首、指などさまざまな関節疾患に適用でき、手術の傷が小さいので、リハビリもスムーズに進められます。早い社会復帰、競技復帰をめざす現代のニーズに合っている術式ではないでしょうか。最近は日帰りでの関節鏡手術にも対応しており、局所麻酔下で針のように細い関節鏡を使い、モニター画像を患者さんと共有しながら手術を進めます。このほか、体の外から衝撃波を当てて足底腱膜炎の症状改善をめざす治療にも対応しています。

軟骨の移植にも取り組んでおられるそうですね。

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膝関節の軟骨のトラブルに対して、従来は患者さんの軟骨を採取して、それを移植する骨軟骨移植を行っていました。しかしこの方法では、採取した部分に欠損が生じてしまうというデメリットがありました。一方、8年前から健康保険の対象となった自家培養軟骨細胞移植では、採取した小さな軟骨片を1ヵ月かけて培養し、大きさと厚みを持った軟骨を移植します。現在は、ケガが原因となる外傷性軟骨欠損症、成長期に骨と軟骨が離れてしまう離断性骨軟骨炎に適応し、当院でも積極的に取り入れています。採取と移植の計2回の手術は全身麻酔下で行い、それぞれ入院が必要です。特に2回目の手術後は、移植したばかりの軟骨がやわらかく、体重に耐えられる状態になるまで約3週間かかるので1ヵ月程度の入院が必要です。この期間には、靱帯や骨盤の再建、関節の向きを改善するための骨切り術、リハビリも併用して、できる限り人工関節に頼らない回復をめざします。

今後の展望、読者へのメッセージを聞かせてください。

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整形外科の各分野の治療の質をいっそう高めることをめざしています。対応が難しい分野や人的パワーが不足している分野があれば、スペシャリストを積極的に採用して領域を広げ、患者さんと相談しながらより良い治療法を決めていける状態を整えたいですね。整形外科の疾患や症状で悩んでおられる方は、どの医療機関に行けばいいのか、どの診療科を受診すべきか悩まれるのではないでしょうか。そんな時は、お電話などで気軽に当院にご相談いただければと思います。当院には幅広い分野の専門的な知識と技術を持つ医師が在籍しております。整形外科に行くと、手術をされるので怖いといったイメージがあるかもしれませんが、当院ではリハビリと手術のバランスを大切にしており、保存的治療にも力を入れています。マッサージなどで症状の緩和を図るのも良いのですが、まずは医師の診断を受けていただいた上で、適した治療法を選択することが何よりも大切です。

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小林 雅彦 院長

1987年京都大学医学部卒業、京都大学医学部附属病院、国立京都病院(現・京都医療センター)に勤務。2004年京都大学大学院医学研究科整形外科助教、2012年に副院長として京都下鴨病院に着任し、2017年より現職。少年時代はサッカー、野球に親しみ、中学以降はサッカーに没頭。スポーツ整形、関節鏡手術による最小侵襲手術などを専門とする。医師としてのモットーは「自分の家族を診るように患者を診る」。

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