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社会福祉法人京都社会事業財団 京都からすま病院

(京都府 京都市北区)

岡村 隆仁 院長

最終更新日:2023/09/25

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「思いやりのある医療」で地域と歩み続ける

烏丸北大路から烏丸通をさらに北へ向かうと、左手に「京都からすま病院」が見えてくる。京都市北部の市民にはなじみ深い存在であった京都警察病院から2020年に事業譲渡を受け、新たなスタートを切った同院。現在は一般急性期医療と回復期リハビリテーションを2つの柱に据え、新病院としての知名度アップ、また開業医院や高次医療機関との連携強化に力を入れているという。急速に変化しつつある同院の先頭に立つのが、2022年から院長に就任した岡村隆仁先生だ。「患者さん中心の医療、思いやりのある医療を実現」という理念を大事にしながら、医療体制の再構築や拡充を進めている。新たに開始した救急搬送の受け入れでは、自ら先頭に立って診療に行っているという。今の時代に適した診療環境を整え、患者に寄り添う医療で地域に貢献できる病院をめざす岡村先生に、同院の歩みや新たな取り組み、展望などを聞いた。(取材日2023年2月2日)

最初に、こちらの歴史についてお聞かせください。

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当院は、2020年に京都社会事業財団が京都警察病院から事業譲渡を受けて診療を開始した病院です。1953年に開設された京都市警察保険組合の診療所は1960年には京都警察病院となり、警察関係の方はもちろん、市民の皆さんにも約70年にわたって親しまれてきました。北区には当院のような地域密着型の病院が少なく、近隣にお住まいの方が多く受診されていますし、開業医院からのご紹介も。当時は消化器疾患の手術など急性期医療に力を入れていて、大学からは医師の派遣も積極的に行われていた印象があります。ただその後、地域の高齢化が進んだこともあったのか、事業譲渡の少し前からは回復期の医療やリハビリテーションにも取り組むようになったようです。病床も急性期と回復期がほぼ半々になり、2つの軸足をもつ地域の病院として診療していました。当院もその方針を引き継ぎ、現在はそれぞれについてさらに充実を図っているところです。  

新たな取り組みについて、具体的にご紹介いただけますか。

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「京都警察病院」が「京都からすま病院」に変わり、独自の診療を行っていると広く知ってもらえるように頑張っています。2022年12月からは京都府の救急告示病院になり、救急搬送の受け入れを始めました。コロナ禍の現在、京都市内でも救急搬送数が非常に増えていますので、高次機能病院に行くほどではない軽症の救急症例を診る病院が増えたと、喜んでいただいております。北区自体は高齢化が進んでいますが、当院の近くには大きな商業施設や大学があり、若い方も集まっています。本来の急性期病院としての機能を充実させて、幅広い年齢層の方に頼っていただきたいですね。また急性期の診療や回復期リハビリについては、当院だけでなく、大学病院や地域基幹病院との連携、そして地域の開業医の先生方との連携を改めて深めています。ここに来れば患者さんが必要とする医療に到達できるよう、さまざまなレベルの医療につなぐという役割にも力を入れています。

診療内容と診療の特色をお聞かせください。

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当院には内科、消化器内科、脳神経内科、呼吸器内科、循環器内科、外科、消化器外科、乳腺外科、整形外科、婦人科、放射線科、リハビリテーション科があり、成人の日常的な病気は幅広く診療できます。2023年4月に医師が2人増え、より体制が充実する内科では消化器診療に注力しています。上・下部内視鏡による検査や治療に積極的に取り組み、胃・大腸を中心に肝臓・胆囊・膵臓疾患にも対応しています。また外科では胃・大腸がんの腹腔鏡手術を積極的に行い、胆石や鼠経ヘルニアも基本的に腹腔鏡下で手術しています。さらに乳がんの検査や手術を専門の医師が行い、消化器がんと乳がんの外来化学療法を数多く施行しています。整形外科では骨折やねんざなどのけが、ばね指や手根管症候群などの手外科の治療にも対応します。診療科を問わず、歩いて入院された方は歩いてお帰りになれるよう、低負担の治療と積極的なリハビリを大事にする点も特徴です。

病院や開業医院との連携において、大事にしていることは?

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地域の開業医院さんには以前より患者さんをご紹介いただいていますが、今後は当院の医師が先生方と直接お会いしたり電話で情報を共有しながら顔の見える関係を築き、「2人主治医制」で患者さんを支えたいと考えています。同時に、患者さんを大学病院や地域中核病院へお願いする際には、搬送に当院の医師も同乗して向こうの医師へつなぐという取り組みもしていきたいですね。逆に、高次機能病院で治療をされた方を当院で引き受け、回復期リハビリを行うケースも数多くあります。運動器リハビリと脳血管リハビリを実施しており、理学療法士だけでなく作業療法士や言語聴覚士、栄養士などが医師や看護師とチームを組みますので、嚥下障害など専門性の高いリハビリも可能です。地域連携室の職員も以前から頑張ってくれていますので、小回りが利く当院ならではの規模を生かして、医療技術の面とともに、人間関係においても信頼や安心感のある連携をめざしています。

現在の手応えと、今後の展望をお聞かせください。

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お話ししたほかにも、地域の公園で定期的に健康教室を開いたり、普段着のまま受けられる人間ドックを始めたり。患者さんの立場になって、受診しやすく親近感のある病院づくりを進めています。当院では急性期医療を行っていますが、この規模ですからすべての治療を自院で行えるわけではありません。また、紹介受診や転院で来られる患者さんも多く、気持ちの面で患者さんに寄り添うことがとても大切です。病院として変化の時期ではありますが、職員やスタッフを励ましながら前を向いています。さらに、今後は機器や施設の面でもリニューアルしていきたいですね。2023年3月に電子カルテを導入します。医療機器や設備を更新し、安全重視で効率の良い、働きやすい職場環境の確保が重要です。市民に長く愛されてきた病院ですから、医療技術、ホスピタリティ、経営それぞれの面で質を高め、今後も地域や患者さんに貢献し続けられる体制づくりを進めたいですね。

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岡村 隆仁 院長

1981年京都大学を卒業後、同大学第2外科入局。高知市立病院、京都大学大学院、京都市立病院などでの勤務や研究を経て1999年より大和高田市立病院に入職。2001年より同院外科部長、2005年より同院副院長に就任し、手術や救急診療体制の拡充に取り組んだほか、若手医師の育成にも尽力。2016年より同院院長を務めたのち、2022年4月より現職。専門は消化器外科、乳腺外科。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3万9600円~

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