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医療法人社団洛和会 洛和会音羽病院

(京都府 京都市山科区)

神谷 亨 院長

最終更新日:2022/07/05

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地域の急性期医療を人の力で支えていく

名神高速京都東ICからほど近い「洛和会音羽病院」は、1980年の開設以来、40年以上にわたって地域とともに歩み続ける急性期病院。救命救急センターや京都府災害拠点病院、地域医療支援病院でもあり、文字どおり地域の急性期医療の中核を担う一方で、緩和ケアや認知症ケア、栄養サポートにも注力。同法人の洛和会音羽リハビリテーション病院、洛和会音羽記念病院とのシームレスな連携はもちろん、周辺の病院やクリニック、介護施設などとの親密な協力関係を背景に、地域の患者やその家族の健康生活のサポートに全力を傾ける。同院の新時代を担うのは、2021年に院長に就任した神谷亨(かみや・とおる)先生。「現状に満足して停滞することなく、さらなる高みをめざしていくべきです」と話す、その謙虚で誠実な人柄に熱い思いが秘められている。超高齢社会や感染症のまん延など課題の多い現代社会において、どのような体制とスタンスで地域と向かい合うべきか、神谷院長がめざすヒューマンな病院の姿についてじっくり聞いてみた。(取材日2022年5月12日)

開設から40年。時代とともに変化してきた部分はありますか?

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当院が一つの転機を迎えたのは10年前、救命救急センターとなった頃からですね。時代の変遷とともに当院の立ち位置も少しずつ変わり、今ではこの地域における高度急性期医療の中核的な役割を担うようになりました。地域というのは山科区はもちろん、京都市内の他の地区や大津市なども含まれます。当院の病床総数は548床で、医師が195人在籍しています。中でも心臓内科は患者数が多く、急性心筋梗塞や狭心症の診療は非常に活発です。手術件数が多いのは整形外科で、骨折などの救急医療から術後のリハビリテーションまで、一貫して対応できるのは当院の特色だと思います。また、がんに関しては、3年前に腫瘍内科の先生をお招きしたことで他の診療科のがん治療の質も向上しました。がん相談センターや緩和ケア病棟などをご用意して総合的なサポートに努めています。

救命救急センターの診療体制について教えてください。

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救命救急センターとなる数年前、院内にER型の救急医療部門を立ち上げたのが始まりです。ER型救急とは、ER専門の医師が救急搬送されたすべての患者さんの初期診療に対応し、緊急性や重症度に応じて適切な専門診療科の医師に引き継ぐ救急医療システムのことです。従来の救急診療のように、さまざまな診療科から各専門の医師をその都度救急に集めるより合理的といえますが、ER専門の医師は全国的にも志望者が少ないということもあり、当院にも3人しかいません。3人だけで救急現場を回すことは到底できないため、卒後臨床研修中の医師や大学の救急部の先生方に非常勤として手伝っていただいております。また、現在は内科系、外科系を問わず多くの診療科の先生が交代で当直する体制を敷いています。あくまで核となるのはER専門の医師ですが、それを支える大勢の医師で成立しているのが当院の救命救急センターの特徴であり、強みともいえるでしょう。

地域における連携は、どのように行っていますか?

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急性期医療を終えた患者さんが慢性期医療やケアへと移行するには、周辺の病院やクリニック・介護施設との協力関係が絶対に欠かせません。「連携」と口で言うのは簡単ですが、地域連携課の職員をはじめ、各診療科の部長クラスの医師が開業医の先生のところへ直接訪問して連携をお願いするなど、本当に地道な努力があって初めて実現します。また、開業医の先生方から患者さんのCTやMRI検査を当院が依頼された場合、所見は極力早くお返しするようにしています。小さな信用を少しずつ重ねていくことが何より重要です。特に、コロナ後は人と人が直接会うことの大切さを感じています。私自身も院内でじっとしていてはいけないと考え、地域の先生方や、さまざまな職種の方々に直接お会いして意見や情報交換をさせてもらっています。どうすれば地域の皆さんがより安心して暮らせるようになるか、そうした共通の思いがあってこそ本物の連携が生まれると思います。

院長として、今後へ向けた課題や方向性があれば教えてください。

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現代社会は複雑・不確実な、いわばカオスな時代に突入しており、トップの1人が方針を決めれば乗り切れるというものではありません。どのような苦難にも耐えられるような力強い組織をつくるには、医師も看護師もその他の職員も医療従事者として共通の思いに立ち返り、一人ひとりが最大限に力を発揮していく必要があるでしょう。患者さんやそのご家族のために働くことは言うまでもありませんが、ここに勤める全員が健康で安心して勤務できる環境、それぞれが幸福を追求していけるような環境を整えることも院長である私の重要な責務です。もう一つ、医療は科学至上主義に偏り過ぎてはいけません。診察室に患者さんが入ってきてもろくに顔を見ず、電子カルテを見ながら薬を処方して「はい、お帰りください」という医師も世の中にはいると聞きます。科学や技術は大切ですが、心の視点をしっかり持った医療従事者を育てていくことも私に課せられた使命と考えます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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まだまだ至らない部分があるかもしれませんが、地域の皆さまの健康を守り支えていきたいという思いに迷いはありません。当院の職員が地域の方々に応える努力していることを一番感じたのは、新型コロナウイルス感染症が拡大する中での行動です。当院は山科区の最後の砦のような役割を担っており、感染症学が専門の私が診療の陣頭指揮を取りました。そして、通常診療を止めずに地域の皆さまのニーズに何とか応えようと職員が一丸となって努力してきました。職員たちはきっと不安や恐怖を感じながら頑張ってくれたに違いありません。そんな中で部署の垣根を越えて互いに支え合うといった行動が院内各所に自然発生し、そのことに私は非常に感銘を受けました。みんな底力を持っているんですよ。そのパワーを最大限に生かすことができるように、これからも地域の皆さまに寄り添う病院、地域のお役に立てる病院であり続けられるよう、より一層の研鑽に励みます。

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神谷 亨 院長

1965年静岡県浜松市に生まれる。1991年名古屋大学医学部卒業後、渡米して内科学および感染症学について専門的に学ぶ。帰国後は2007年より洛和会音羽病院に勤務。内科学・感染症学の専門家として京都大学医学部臨床教授を務め、後進の育成にも力を注ぐ。2021年10月より現職。「山高くして月上ること遅し」の禅語を信条とし、常に目標は高く、地道な努力による医療向上をめざす。

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