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医療法人信和会 明和病院

(兵庫県 西宮市)

山中 若樹 理事長

最終更新日:2021/12/06

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親切で信頼される地域密着型病院をめざす

1940年に開設された企業の診療所が前身となる「明和病院」は、西宮市および近隣地域の急性期医療を担う病院として、地域住民の健康維持に取り組んでいる。同院の診療の特徴となるのは、急性期医療、がん治療、地域包括ケア、健康事業の大きく4つである。豊富な診療実績と専門性の高い技術を備え、23の診療科と9つの専門の外来がチーム医療で幅広い疾患に対応する「地域密着型の総合病院」をコンセプトにしている。「断らない救急、地域に信頼される救急」として24時間365日稼働する明和ERを開設し、心不全、心筋梗塞など3次救急に近い2.5次救急までの疾患に対応している。がん治療では、集学的治療に取り組み、がん治療に特化したクリニック「明和キャンサークリニック」や予防医療として「総合健診センター」も併設している。また、地域包括ケア病棟や同じ法人グループ内の介護施設などとの連携も行い、周産期医療から在宅・看取りまでシームレスな医療を提供し患者の生活を支援する。山中若樹理事長が取り組んできた病院改革や、めざす地域密着型の医療、今後の展望など詳しく話を聞いた。(取材日2021年7月27日)

貴院の成り立ちと歴史について教えてください。

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明和病院の前身は、第2次世界大戦中に、海軍に納める軍用機などを制作していた企業が、従業員の健康管理を目的として所有していた診療所の1つ、鳴尾病院です。その後、終戦を迎えますが、戦後の苦しい時だからこそ地域住民のために病院を存続させるという当時の社長の強い熱意で、「明るくみんなで力を合わせ、和して再起しよう」という大きな夢を込めて、1945年に改称し明和病院となりました。このような経緯で、引き継がれてきた病院ですから、当院は病院としての社会的義務を重んじ、地域の人々の健康と福祉に貢献するため、安全かつ質の高い医療をめざして、新鋭の医療設備の導入や人材の充実を図り、本当の意味での「親切で信頼される病院」という病院理念を目標に、日々努めています。

重点医療である救急についてお聞かせください。

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西宮市は人口増加地域ではありますが、高齢化も顕著です。今後はさらに在宅医療の現場や施設からも多くの高齢者が運ばれてくることを想定し、当院では北米型ERを採用しています。ショック状態、心不全、心筋梗塞など3次救急に近い2.5次救急までの疾患に対処しており、血液生化学検査、レントゲン撮影、CT検査のほか、内視鏡検査は24時間対応可能となっています。また、完結型の救命救急センターとは異なり、初期診断・治療を行った後は、適切な専門診療科にバトンタッチされるのが当院の特徴です。24時間、365日「断らない救急、地域に信頼される救急」を合言葉に、これからもER機能の強化を図っていきたいと思います。

がん治療にはどのように取り組んでいらっしゃいますか?

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がんは、日本人の3大死因の中でも上位の病気です。高齢者医療を支える当院として、長年取り組んできた大きな課題です。特に私の専門分野が肝がん・胆道がん・膵がんだったこともあり、2001年にこちらの病院に移籍してからもがん治療に注力しています。肝臓・胆のう・膵臓のみならず、大腸、呼吸器、乳腺、甲状腺、泌尿器、口腔と、幅広く領域を広げ、内視鏡手術といった低侵襲手術も早期から導入してきました。また、がん治療は手術だけでなく、化学療法、放射線療法、免疫療法、温熱療法などをうまく組み合わせることが重要です。当院でも集学的治療に力を注ぎ、がん医療に特化した「明和キャンサークリニック」を併設しました。また、PET検査などがん診療に関わるあらゆる検査も設備してきました。

病気の早期発見早期治療や、地域包括ケアにも注力されています。

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がんの怖いところは、初期にはほとんど自覚症状がないということです。手遅れの患者数を抑えるためには予防に重点を置く必要があると考え、当院では2010年に人間ドックや脳ドック、乳がん・子宮がんなどの検診を行う「総合健診センター」を立ち上げました。この施設の最大の特徴は、病院に併設されていることです。早期発見して早期治療を行うまでにかかる時間や、通院の距離・動線を変えて受診をするのは、骨の折れることでしょう。当院では、近隣の皆さまのお力になればと、地域包括ケア病棟の開設や、同じ法人グループ内の訪問看護ステーション、介護医療施設などとの連携を強化し、急性期医療から在宅医療までのシームレスな医療提供で、生活そのものを支援することにも努めています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いいたします。

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当病院は、長年患者さんの声を聞きながら、そのニーズに合った診療を提供してきました。この度の新型コロナウイルス感染症の拡大下で、民間病院でありながら早期に患者受け入れを開始してきたのも、地域の皆さまのお役に立ちたいという気持ちからです。さて、私が院長となってから取り組んだことには、病院の医療改革、経営の改善化、働き方改革のほか、医療研修機関としての教育改革があります。スタッフが生き生きと働いていることはありがたいことです。「親切で信頼される病院」となるべく、総合診療能力の高い医師、熱意のあるスタッフを育て、これからも大規模病院ではまねできない「小回りの利いたチーム医療」を存分に発揮していきたいと思います。

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山中 若樹 理事長

1975年信州大学卒業後、兵庫医科大学第一外科入局。消化器外科・肝胆膵外科分野を専門とし生体肝移植を立ち上げる。2001年明和病院に転籍してからも肝胆膵領域診療に打ち込んできた。院長就任後は経営、組織、働き方など病院改革を進め、地域になくてはならない中核的存在に育て上げた立役者。

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