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医療法人社団吉徳会 あさぎり病院

(兵庫県 明石市)

明石 健吾 病院長

最終更新日:2021/11/29

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地域に根差した「人にやさしい医療」を提供

明石海峡を望む大蔵海岸の近く、景観になじむ美しい青の外観が印象的な「あさぎり病院」。一般診療から膠原病・リウマチといった難病の治療にも対応する内科、先進の機器・技術を導入し専門医療を提供する眼科、地域の周産期医療を担う産婦人科と3つの診療科を標榜し、健康診断や人間ドックにも対応している。50周年を迎えた節目の2020年の翌年4月に、病院長に就任したのは日本リウマチ学会リウマチ専門医の資格も持つ明石健吾先生。同院の歴史や地域での役割、内科・眼科・産婦人科のそれぞれの特徴などを聞いた。(取材日2021年10月20日)

貴院の歴史と特色、地域での役割を教えてください。

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当院の歴史は、現理事長の祖母にあたる仲上徳子先生が1947年に診療所を開設したことに始まります。もともと診療していた内科に加え、周囲に専門的に診る医療機関がなかった眼科を新設して「私立朝霧病院」として開院したのが1970年。以来、地域の“眼科総合病院”として一般診療から高度医療まで提供するとともに、1987年に設置した産婦人科は周産期管理施設として、このエリアの産科医療を守り続けてきました。この2つの大きな特徴に加え、糖尿病や消化器疾患、内視鏡検査ほか、膠原病・リウマチなど難病にも専門的に対応する内科、MRIやCTを用いた脳ドック、産婦人科もあることから女性に特化した健診メニューを設けるなど、人間ドック・健康診断にも力を入れています。また明石市の新型コロナウイルスワクチン集団接種にも全面協力し、場所・人員の提供を行っております。

開院時から力を入れている眼科について教えてください。

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当院の眼科には常勤医師が6人いるほか、より専門的な治療を必要とする眼科疾患に対応できる非常勤医師も外来を受け持っており、さまざまな疾患の患者さんにご来院いただいております。角膜変性症治療に用いるエキシマレーザー装置など兵庫県下でも数少ない機械を導入するなど、先進の機器や医療を取り入れている点も当院の特徴です。白内障手術、網膜硝子体手術、緑内障手術、近視矯正手術など、眼科での手術は昨年1年間で3475件実施しました(2020年1月~2020年12月)。例えば白内障であれば日帰り手術のニーズにも対応しつつ、入院施設も有していますから、基礎疾患や合併症がある方もご自身の体調に合わせて選びやすいのではないでしょうか。当院の眼科医師で現理事長の明石梓先生は緑内障を専門としており、緑内障の手術件数も増加しています。

産婦人科についてはいかがですか。

3

分娩を扱っている病院が極めて少ない明石市において、地域の周産期医療協力病院として毎年多くの分娩を取り扱っており、昨年は964件を担っています(2020年1月~12月)。特色は無痛分娩を積極的に取り入れていることで、現在は分娩件数のおよそ3分の1程度で無痛分娩をご選択いただいております。産婦人科を設置し30年以上がたつことから、親子2代で当院にて出産してくださった方も増えているんですよ。万が一当院で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生してしまうようなことがあれば、地域の周産期医療が崩壊し妊婦さんたちの行き場がなくなってしまいます。そのようなことがないよう、引き続き院内の感染症対策をしっかりと行っていきます。また、診療や予防接種などは近隣にある同法人の小児科クリニックと連携しています。

内科の特色について教えてください。

4

糖尿病や消化器内科などは長く専門の医師がおり、外来・入院診療ともに注力し、内視鏡検査などにも力を入れて取り組んできました。2020年に私が入職後、専門である自己免疫疾患の膠原病・リウマチにも対応し、遠方からも多くの患者さんにご来院いただいています。関節リウマチは治療が進化し、内服から点滴・皮下注射など、抗リウマチ薬の選択肢が広がっています。膠原病の場合は大きな病院で診療されるべき重大な臓器病変がなければ、利便性が高い地域の病院の外来で治療できるのは患者さんにとっても大きなメリットですし、当院では専門性を要する薬の副作用管理も行えます。膠原病・リウマチ疾患というと専門家は大学病院に偏在しており、ちょっとした体調不良の際に気軽に受診できないのが現状だと思います。コンパクトで小回りが利く当院では生活習慣病治療といった「かかりつけ医」機能も持ちつつ、難病にも対応できる専門性を持って診療しています。

今後の展望と地域の方々へのメッセージをお願いいたします。

5

私が専門とする関節リウマチは“骨を診る”視点もあることから、今後は骨粗しょう症などの患者さんに内科的なアプローチができたらと考えています。急性期病棟を持ちながらも「かかりつけ」としての機能もあり、人間ドック・健康診断もできる上、専門領域では地域の中核であると申し上げることができる、いわば病院とクリニックの「良いとこどり」の当院。職員は皆、自分たちの仕事に誇りを持っている、いい意味でプロ意識の高いスタッフばかりで、スタッフ同士もしっかりと連携をとって仕事ができていると思います。栄養士手作りの食事を提供したり、バザーを行ったりと多くの皆さまに親しまれている「あさぎり夢まつり」は、現在新型コロナウイルス感染症の影響で開催できておらずたいへん残念なのですが、これからも出産から老年医療まで含めて地域に根差した診療を提供できればと考えております。

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明石 健吾 病院長

2007年和歌山県立医科大学卒業。神戸大学医学部附属病院で研修後、好きな音楽家が罹患したことから、機序が不明な膠原病に興味を持ち膠原病リウマチ内科に入局。済生会中津病院で勤務後、神戸大学大学院医学研究科内科学講座免疫内科学部門助教、同大医学部附属病院膠原病リウマチ内科病棟医長を務める。2020年10月に入職し、翌年4月より現職。日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本内科学会総合内科専門医。医学博士。

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