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医療法人純徳会 田中病院

(兵庫県 尼崎市)

金澤 優純 院長

最終更新日:2022/09/09

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優しさ重視の診療で安心を届ける病院

阪神本線・武庫川駅より東へ徒歩5分にある「田中病院」は、心のこもった診療と丁寧なリハビリテーションで地域の信頼を集める病院だ。1944年に23床で開院した同院は、時代の流れや地域の医療ニーズに寄り添って形を変え、今日まで地域医療へ貢献することを目的として進化してきた。現在、祖父・父から医療への思いを引き継いだ金澤優純先生が院長を務めている。「私が引き継いだのは病院という箱ではなく、これまで関わってくださった医療人たちが紡いできた思い。だからこそ優しさを絶対に忘れてはいけないと思っています」と真っすぐな目で語る。今回はそんな金澤院長の信念や同院の特徴について、たっぷりと語ってもらった。(取材日2022年7月20日)

最初に田中病院の成り立ちについて、お聞かせください。

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当院の創立は1944年、第二次世界大戦の最中のことです。私の祖父で内科医の田中豊一と、その弟で外科医の安藤研士の2人によって、木造2階建て23床の病院を開設したのが始まりです。その後、地域ニーズに応じて増築を重ね、診療科も順次増加し、1950年には歯科や眼科、産婦人科など幅広い診療科を標榜する病院となったものの、現在は内科、整形外科を柱に、外来では外科、泌尿器科、循環器内科、皮膚科、リハビリテーション科を診療し、135床を有しています。開設した祖父、後を継いだ父、そして今は私です。私が受け継いだのはこの場所だけでなく、地域医療に関わるものとしての責任であり、この病院にこれまで関わってくださったすべての医療人たちの思いだと思っております。より良い医療を提供することはもちろん、地域のかかりつけ病院として、地域の皆さまに愛され、信頼される病院をめざしています。

こちらの病院の特徴・強みは何でしょうか?

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当院が木造から鉄筋コンクリート6階建てに立て替えたのはもうずいぶん前のことになります。そろそろ建て替えも視野に入ってくる病院です。しかし、CTなど必要な医療機器に関しては常に点検・入れ替えを行っていると同時に、医療技術の向上にすべてのスタッフが取り組んでおります。また、当院が特に大切にしているのは「医療に携わるものとしての心」の部分です。どんなに高い技術があったとしても、優しさがなければ本当の意味での診療はできないと思っています。「病院を訪ねてくるのはどんな時なのか?」と常に考え、行動することをスタッフ一同が心がけています。常に「自分たちは人の命に関わる仕事をしているのだ」と言う自覚を持ち、患者さまには安心していただくことが何よりも大切であり、医療人として当然のことだと考えています。特に、患者さまとご家族にふれることの多い看護スタッフは、それを心がけています。

リハビリテーションに注力されているそうですね。

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当院に受診された患者さまに対して、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が必要に応じてリハビリテーションを行っています。リハビリはどの年齢の方にも一定の効果が期待でき、安心して自宅で過ごしていただくためには必要なことだと思っています。中でも術前・術後のリハビリはとても重要です。日本全体が高齢化している中で、この地域も例外ではありません。自宅で暮らすための運動能力があっても、暮らしへの不安から自宅に戻りたくないと考える方も多くいらっしゃいます。しかし、リハビリが進んで体が動くようになっていくと、心も明るくなり、退院される時もきっと晴れ晴れとした表情で病院を後にできることでしょう。当院で手術された方だけでなく、他院で手術をされた後のリハビリも承っていますので、気軽にご相談ください。

手外科や頭痛の診療に特化した外来についてもお聞かせください。

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手外科は、整形外科医の中でも手の専門家である先生をお迎えして、より専門的な診療を行っています。「手も足も関節に関することなんだから同じでしょう?」と言われることもありますが、実はそれぞれに専門性があり、中でも暮らしの中で繊細な動きを必要とする手は高い専門性を要する分野でもあります。手に関するお悩みがある方は、ぜひ一度専門家を受診してみていただけたらと思います。頭痛の診療については、兵庫医科大学病院の神経内科の先生に来ていただき、こちらも専門的な治療に取り組んでいます。原因不明の頭痛に苦しんでいる人はとても多いので、少しでもサポートできればという思いです。ほかにも骨粗しょう症を専門に診る外来や皮膚科、泌尿器科などを設け、地域の方々が病院をはしごすることなく、できるだけまとめて治療を受けられるように各科が連携して診療にあたっております。

それでは最後に、今後の展望についてお聞かせください。

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まずはこれまでと変わらず、地域の医療ニーズに応えていくことを大切にしていきたいと思っています。当院は大学病院のような大きな病院ではありませんが、だからこそできることがあるはずです。「私たちだからできること」はどんなことなのかを常に考え、行動し、地域の皆さまが元気に過ごすためのお手伝いを続けていきたいです。また同時に、高齢や病気などの理由でどうしても足を運べなくなった場合にどうするのか。これまで出向いてくださった患者さまのもとへ、今度は私たちが足を運ぶべきなのではないか、とも感じています。医療やリハビリを届けられるような体制もつくっていきたい。そのための準備が今の課題だと考えています。一人でも多くの方が、元気に地域で暮らせるよう、地域・介護とも連携を深め、これからも皆さまのお役に立てる病院をめざします。

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金澤 優純 院長

兵庫医科大学医学部卒業後、整形外科医として研鑽を積んだ後、2011年に田中病院の院長に就任。地域医療への貢献をめざし、他の病院や地域の診療所からの紹介患者を幅広く受け入れ、「不安のない暮らし」を送るための診療やリハビリテーションに心血を注ぐ。心優しく穏やかな医療人であるとともに、オフタイムは空手に取り組むなどストイックな一面も。

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