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地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院

(兵庫県 神戸市中央区)

木原 康樹 院長

最終更新日:2021/04/19

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神戸市民の命と健康を支える地域医療の要

1924年に「市立神戸診療所」として開院し、1981年に神戸市沖合の人工島であるポートアイランドに移転。2011年に現在の場所へ新築移転したのを期に、災害に強い構造と高度医療を可能とするための設備を強化し、病院名を「神戸市立医療センター中央市民病院」に改称した。地域の医療機関と密な連携を図り、質の高さを重視した医療によって市民に安心の暮らしを届けるとともに、三次救急医療機関として24時間365日体制の「断らない救急医療」に努める。近年は高度専門医療部門を中心にチーム医療体制を強化し、ロボット支援手術やがんゲノム医療など先進的医療を次々に展開している。体への負担が少ないカテーテル治療や内視鏡手術といった低侵襲治療を積極的に導入しており、地域全体の健康寿命延伸をめざす。神戸医療産業都市の中核病院として、医療技術の開発・研究においても重要な役割を担うほか、新型コロナウイルス感染症対策では、早い時期から重症患者に全床対応できる臨時病棟を開設するなど、時代の変化に伴う医療ニーズに応えながら、神戸市民の健康を支えている。そんな同院を率いる木原康樹院長に話を聞いた。(取材日2021年1月13日)

地域における貴院の役割についてお話しください。

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当院の使命はその名のとおり、神戸市民の健康と生活を守ることであり、実際に患者さんの8割以上が神戸市内もしくは近隣の市町にお住まいの方です。高度かつ先進的な診断や治療が必要な方に対し、地域の医療機関と連携して迅速で柔軟な医療の提供に努めています。連携関係にある医療機関は、2021年の時点で1174施設にのぼります。これは紹介・逆紹介が活発に行われている東京都内の病院と肩を並べる数字で、全国的に見ても非常に緊密な地域連携が取れているといえます。こうした連携関係は、ある日突然生まれるものではありません。処置が必要だと感じた際に、私たちの病院の名前がすぐに頭に浮び、患者さんを送ってもらえる。そして先生方の期待どおりの成果を出し患者さんがかかりつけの先生のもとに戻っていく、その積み重ねの賜物であり、かかりつけの先生方との信頼関係こそが、病診連携の活性化につながっていると感じています。

質の高い救命救急を追求されていますね。

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一次から三次救急まで担う地域の救命救急医療の要として、365日24時間体制の「断らない医療」に努めています。病気は時と場所を選ばず突然起こるもので、中には脳や心臓の血管障害のように緊急性を要するものもあります。迅速に対処しなければその人の命に関わり、大きな後遺症が残ることもあるため、24時間常に精密な診断と治療で対応し、必要があれば専門家が駆けつけて高度な治療に移ることもできる体制を整えています。救急医療の充実化を図るため、当院では救急部門と各診療科が一体となり、医師、看護師をはじめ医療スタッフがそれぞれの専門性を発揮して、チームで診療にあたります。当院が100%に近い救急応需率を維持し続けられているのも、チーム医療の実践が大きいといえます。

先進的ながん治療に取り組まれていますね。

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従来のがん治療は腫瘍ができた臓器によって分類されてきましたが、今はがんの特徴や状態に合わせて、手術、抗がん剤、放射線治療などから、患者さんに合った治療を選ぶ時代になりました。その方にとってベストな治療に導くための手がかりの一つが、遺伝子情報にあることが数年前からわかり始め、当院でもがんゲノム医療の準備を着々と進めてまいりました。がん治療専門のがんセンターを開設し、臓器別に分類されていたがんの治療体系から、腫瘍内科を中心とする関連診療科・多職種が連携した医療チームを新たに結成。蓄積された治療データを解析・収集して次の治療につなげていき、高いレベルでがんゲノム検査とそれに基づく個別情報を提供できるようになりました。がんゲノム医療を実践している病院はまだこのエリアでも限られており、今後は次世代のがん治療の発展に寄与しながら、がんになっても安心して過ごせる医療をめざしていきます。

手術支援ロボット導入をはじめ低侵襲治療にも積極的ですね。

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これからの医療は病気を確実に治すことに加えて、体への負担が少ない低侵襲的な治療が求められます。例えば、脳梗塞は頭を開けて血栓を取り除く目的の脳血管内手術が主流でしたが、手術時間が長くなればそれだけ脳に大きなダメージを与え、後遺症のリスクも高くなります。それが近年は、体への負担が少ないカテーテルや内視鏡治療が目覚ましく進歩し、手術時間が大幅に短縮しました。従来よりも術後の回復が早くなり、元気に歩いて退院される方も増えました。病気が治っても寝たきりになってしまっては、病院の役目を果たしたとは言えません。患者さんの元気を保障し、健康寿命を維持することが、先進的かつ高度な医療を担う市民病院に課せられた使命であります。手術支援ロボットの導入やTAVI(経カテーテル的大動脈弁置換術)をはじめとする心臓カテーテル治療、内視鏡治療など先進の低侵襲治療に、積極的に取り組んでいきたいと考えています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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当院が位置するポートアイランドには、神戸医療産業都市を推進する先端医療研究センター(IBRI)のほか、400以上の医療系ベンチャー企業が集積しています。まさに世界が注目する医療開発の宝島であり、当院も臨床部門において医療開発・研究にも貢献しております。今後の展望は、まずは大きな脅威となっている新型コロナウイルス感染症に対して力の限り対処して、市民の皆さんをお守りしていくことが私たちの責務であると考えています。そしてこの苦難を乗り越えた先では、コロナ禍を経験したことで変化した健康に対する意識、新たな医療ニーズに的確に応えることが、私たち市民病院のミッションだと感じております。健康に対する不安を払拭し、市民の方々に安全と安心を届けられる医療を、地域の医療機関と連携しながら実践していくつもりです。

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木原 康樹 院長

1979年京都大学医学部卒業。1986年ハーバード大学医学部内科部門心臓血管内科研究員。1993年京都大学大学院医学研究科循環器内科学助手・講師を経て、2005年神戸市立医療センター中央市民病院循環器内科部長。2008年広島大学大学院医歯薬学総合研究科循環器内科学教授、同大学医学部長、広島大学副学長を歴任。2020年より現職。日本学術会議(第二部・24期)会員。

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