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愛知県厚生農業協同組合連合会 知多厚生病院

(愛知県 知多郡美浜町)

高橋 佳嗣 院長

最終更新日:2023/01/23

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半世紀以上にわたり離島を含む地域を支える

伊勢湾と三河湾の両方に面した知多半島の南部に位置する知多郡美浜町。水族園や海水浴場があり、農業や漁業がさかんな土地で二次救急医療の役割を担っているのが「知多厚生病院」だ。開業して2024年で60周年を迎える。その間、地域の急性期医療を担うとともに、高齢化が進む時代に合わせ糖尿病や呼吸器内科疾患などに対する専門の外来を複数設けるなど地域に密着した医療を提供し続けてきた。2022年4月に就任した高橋佳嗣(よしつぐ)院長は、「大規模病院ではないので何でもできるわけではありませんが、患者さんが遠方の病院まで行かなくても済むように当院でできる限りの対応をしています」と話す。「コンパクトな規模ゆえ、職員のチームワークの良さも自慢です」とにっこり。2005年、北隣の常滑市に中部国際空港ができて以降、海外からの感染症患者を想定し搬送訓練を毎年行ってきたが、現在、感染症病棟は新型コロナウイルス感染症患者の入院室として利用。救急医療も新型コロナウイルス感染症対応も、そして通常診療もしっかりと。「当たり前のことですが」と控えめに話す高橋院長に同院の特色についてさまざま聞いた。(取材日2022年8月4日)

この病院は60年近く地域に根づいてこられたと伺っています。

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当院は1964年に113床の病院でスタートしました。増改築を経て2009年に現在の診療棟が完成しています。「温かみのある病院を」というコンセプトのもと、1階はダークブラウンの木目を生かしたデザインを取り入れ、壁面には知多の自然をテーマにしたアート作品を飾っています。2014年には開院50周を迎え、病院祭を開催しました。一時期は療養病棟を持っていたのですが、そうした役割は他の病院にお任せし、2020年より当院は一般108、地域包括ケア 85、感染症6の計199の病床となっています。陰圧の感染症病棟は昔からあり、中部国際空港ができてからは海外からの感染症患者者受け入れを想定した訓練を毎年行っていたのですが、これまでほとんど利用されてきませんでした。それが今は新型コロナウイルス感染症の患者さんが入院する隔離室となっており、8床まで対応できるよう準備しています。

地域においてはどのような役割をお持ちなのでしょうか?

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地域の皆さんが安心して暮らせるように、急性期から慢性期、在宅にいたるまで、切れ目のない医療を提供するように努めています。救急搬送された方や、開業医の先生や施設から紹介された入院が必要な方を受け入れることがまず大きな役割ですね。当院での治療、入院を終えればまた元の所へお戻しし、当院で対応できない場合は三次救急病院である半田市立半田病院にお願いします。患者さんには移動の負担をおかけしてしまいますが、地方の病院でマンパワーも設備も限られます。急性期と亜急性期の医療はできる限り行う当院と、より高度で超急性期医療を行う三次救急病院、そして回復期リハビリテーション病棟を持つ病院、地域のクリニック、それぞれが役割を分担し連携して地域全体の医療を支えているのが現状です。病病連携、病診連携は非常に大事で、必要に応じて当院を利用していただければと思います。

離島での診療にも尽力しておられるのですね。

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はい、1991年には篠島に附属診療所を開設しております。現在、当院の乳腺外科の先生が診療所長を兼務しており、常勤として週2日、あとの日は交代で当院の先生方が診療所へ出向いています。私も10年ほど前に所長を務めました。入院や精密検査が必要な場合は当院に来ていただくなど、強固な連携体制を築いています。当院には総合内科の診療を学びに、結構多くの大学から先生方が来てくれるのですが、その理由の一つが、離島での診療や往診が経験できることにあるようです。当院では通常診療ができますし、名古屋にもほど近いということで、東京の大学から来られる先生もあります。当院で研修を終えた先生が、後に近隣で開業されて内視鏡検査などを手伝いに来てくれるということもあって、ありがたく思っています。

診療内容にはどのような特徴がありますか?

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いくつか専門に特化した外来を設けていることが特徴の一つです。基本的に予約制で、糖尿病、呼吸器内科、循環器内科、血液内科、膠原病、脳神経内科などの診療を行っています。また消化器系のがんの手術にも力を入れており、腹腔鏡下手術も高い比率で行っています。私は肝臓の専門で、胆膵領域が専門の医師もいます。名古屋市立大学病院の協力もあり、大規模病院のようにとはいえないまでも、ある程度過不足のない、専門的な治療ができる体制が整っていると自負しています。また質の高さを追求した人間ドックも当院の特徴です。検査結果は2人の医師によるダブルチェックで、当日結果がわかるものについてはその日のうちに検査を受けた方に1人ずつ説明しています。担当医師の強い思い入れもあり、病気の予防と早期発見には力を入れているところです。

院長になられて3ヵ月、今後の展望についてお聞かせください。

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大きな病院ではない分、当院は職場の風通しが良く、職員同士の仲が良いのです。美浜町を中心に南知多町、常滑市南部、武豊町南部など近隣の患者さんがほとんどですので、患者さんと職員が顔見知りということもありますし、たまに患者さん同士が久しぶりに顔を合わせるということも。ですから誰かが困っていたら声をかけたり職員は仕事をカバーし合ったりという雰囲気が自然にできていると感じます。それは今に始まったことではなくて昔から引き継がれてきたことと思いますので、私もその良さを引き継いだ病院運営をしていきたいですね。この地域も高齢の方が多くなっており、救急では肺炎や脳梗塞、心不全などが目立ちます。できるだけ断らずにやれることは全力でやり、通常診療も、さらに感染症対策もこれまでどおりしっかり行っていきたいと考えています。

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高橋 佳嗣 院長

1987年名古屋市立大学医学部卒業。同大第一内科に2年間勤務後、現・三重北医療センターいなべ総合病院へ。1994年名古屋市立大学に戻り臨研究員としてC型肝炎ウイルスの遺伝子変異の研究に従事する。1998年知多厚生病院に赴任し肝臓を中心に内科疾患全般の診療を担当。内科代表部長、副院長を経て2022年4月より現職。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/2万8050円~

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