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蒲郡市民病院

(愛知県 蒲郡市)

中村 誠 病院長

最終更新日:2022/10/24

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急性期医療を柱にまい進する地域の中核病院

蒲郡市の中心部、広々とした敷地に緑の山々を背に立つ「蒲郡市民病院」。8階のレストランからは市内を一望でき、天気の良い日には三河湾に浮かぶ竹島を眺めることもできるという。風光明媚な観光地に恵まれた同市では、2013年より「再生医療のまちづくり」を推進しており、市を挙げて市民講座や見学ツアーなどを実施。同院でも2018年に名古屋市立大学と再生医療の研究における相互協力に関する協定書を締結。再生医療の研究およびその実用化に向けて力を注いでいる。また、同年に名古屋市立大学と寄附講座も締結。同大教員の赴任、新しい機器の導入などにより「大学病院と遜色ないレベルの医療環境が整いました」と中村誠病院長は語る。東三河南部における中核病院として二次救急医療を担い、団塊の世代が後期高齢者となる近い将来に向けて地域包括ケアシステム実現のための医療の機能分化・連携の研究も進める同院。2025年度に災害・感染症対策を主眼とした新棟完成をめざしている。「患者さんに最善の医療を」と力強くまい進する同院の現在や今後について、中村病院長にさまざまな話を聞かせてもらった。(取材日2022年8月3日)

病院の歴史について教えてください。

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当院は1945年、「宝飯診療所」として開設されました。その後「宝飯国民病院」に改称、「蒲郡市民病院」という名称になったのは1963年です。平成になって新築工事が行われ、1997年現在の本館が完成。2019年には眼科専門の部門を、2020年には5床を抱える透析専門の部門を強化しました。今は一般病床267、地域包括ケア病床115の計382床を有しています。当院の大きな転換期となったのは2018年、名古屋市立大学医学と寄附講座を開設したことです。これは蒲郡市を含む東三河南部医療圏における地域医療の状況や疾病、患者ニーズなどを分析し、将来に向けた医療の機能分化や連携について共同で研究を行うもので、現在2期目に入っています。また、同年7月には同大学と再生医療の実施における相互協力に関する協定書も締結しました。

名古屋市立大学との連携強化は大きなことだったのですね。

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名古屋市立大学の先生が教員資格を有したまま当院に赴任できるしくみがつくられ、呼吸器内科、消化器内科、泌尿器科などの医師が当院に赴任しました。そのことにより泌尿器科をはじめ産婦人科、さらに消化器外科、呼吸器外科においてロボット支援手術の症例を増やせるようになったほか、消化器内科においては潰瘍性大腸炎やクローン病といった難病治療に対応できるようになるなど、大学病院と遜色ない高度で先進的な医療が提供しやすくなりました。新型コロナウイルス感染症に対しても、行政と協力して呼吸器内科の先生を中心に治療を続けています。また設備面でも同大学との締結をきっかけに、手術支援ロボット、CT、MRIなどを順次新しく導入しました。大学での豊富な経験を持つ医師が増えたことで研修医も増加し、優れた人材を多く育成することもできるように。満足度の向上にもつながっていると思います。

再生医療についても名古屋市立大学とは協力体制にあるのですね。

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はい、蒲郡市は2013年より「再生医療のまちづくり」を推進しています。当市には再生医療に関わる企業があり、市はこれまで市民を対象とした講座や見学ツアーなどを積極的に行ってきました。当院として特徴的なのは、自治体病院としては数少ない特定認定再生医療等委員会が設置されていることです。再生医療計画の審査に携わるほか、当院の皮膚科においても、再生医療等製品を用いた尋常性白斑や表皮水疱症の治療を実施しました。ゆくゆくは整形外科や歯科口腔外科に再生医療を取り入れていきたいと考えています。

地域におけるこちらの病院の役割、特色について教えてください。

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市内の急性期医療を担う当院では、24時間、特に一刻を争う脳卒中や心筋梗塞などに対応できる急性期医療機能の維持が大きな役割だと考えています。現在、2025年完成をめざして新棟建設計画が進んでおり、完成後には救急科外来や内視鏡室の拡充も行う予定です。また後期高齢者がこの先増加する時代にあって、患者さんができる限り早く社会に復帰し住み慣れた場所で生活できるように地域包括ケア病棟を活用していくことも当院の役割の一つです。この地域は高齢で元気な方が目立ちますが、他地域と比較すると糖尿病の方が多い傾向にあります。そのため人間ドックの基本的な検査項目に糖尿病の早期発見に有用な項目を独自に追加しており、糖尿病患者さんの教育入院など予防や治療にも注力しています。また腎臓病については開業医院とのネットワークに参加しており、連携して一貫した治療を行っています。

今後の展望についてお聞かせください。

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2025年度の完成に向け、災害・感染症対策の強化、医療機能の充実・強化、大学・企業との連携強化を目的とした新棟建設を進めています。また2021年5月から、医療の質の向上をめざして新しい電子カルテシステムを導入。名古屋市立大学や市内の開業医院との連携をさらに深めて、日常ではもちろん災害時も有効活用できないか模索を始めています。システムは将来的に医療系AIの技術開発やビッグデータにも対応でき、データを活用した病院経営の最適化や働き方改革も進めていく考えです。当院は中核病院として急性期医療を担う使命がある一方、入退院時の各種調整や、医療福祉・経済的問題に関する相談、在宅療養支援、保健指導など患者さん目線での身近なサポートにも力を入れています。今後も住み慣れた地域で生き生きと暮らしていただけるよう、「市民の健康と生命を守ること」「安心して医療を受けていただくこと」に全力で取り組んでまいります。

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中村 誠 病院長

1981年名古屋市立大学医学部卒業。同大学で2年間の診療経験を積んだ後、1983年4月から2019年3月まで36年間、豊川市民病院にて勤務、副院長を務める。2019年4月から蒲郡市民病院に副院長として赴任。2020年10月より現職。専門は消化器内科。中でも膵がん早期発見に熱心に取り組み、画像検査や超音波内視鏡検査による診断を多く行ってきた経験を持つ。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3万4630円(別途、アレルギー検査・甲状腺検査・腫瘍マーカー検査などオプション検査あり)
脳ドック/3万5640円(MRI・MRA・頸動脈エコー含む)

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