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社会福祉法人恩賜財団 済生会松山病院

(愛媛県 松山市)

宮岡 弘明 院長

最終更新日:2023/08/25

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地域に根づいた、開かれた病院として

松山市西部エリアにおいて、地域医療の中核的役割を担う「済生会松山病院」。明治後期に創立されたという長い歴史を持つ「恩賜財団済生会」の志を引き継ぐ病院として、現在も地域の人々のために高度かつ親身に寄り添う医療をめざし続けている。宮岡弘明院長は「創立時からの『済生会精神』を軸に、患者さん一人ひとりを大切にし、高齢社会に対応できる体制を整え、地域の皆さんに信頼される病院でありたい」と穏やかに語る。医療の提供だけでなく、予防の啓発やリハビリテーション、福祉・介護分野との連携にも積極的に取り組み、患者や家族の健康を長く支え続けている同院。その理念や診療姿勢などについてさまざまに語ってもらった。
(取材日2022年4月14日)

病院の歴史や理念について教えてください。

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1942~1943年頃に当院の前身となる診療所が創設され、地域の方々のニーズに応えて徐々に規模を拡大、昭和30年代に当院が作られました。1992年に現在地に新築移転し、今に至ります。理念は創立以来、「済生会精神に基づき、地域の医療、保健、福祉の充実に努める」ということ。その精神を軸に、当院独自に、「どんな人でも医療を受けられるように助ける」「患者さん、職員一人ひとりを大事にする」「地域密着型の良質な医療を提供する」という3つの事柄を定め、職員一同、日々心がけています。

患者の主訴はどのようなことが多いのでしょうか?

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多いのは高血圧や糖尿病などの生活習慣病の方で、心臓病、脳卒中、またパーキンソン病などの神経難病、最近では認知症の方も増えました。高齢社会を反映してお年寄りの方の骨折も多くなっていますね。特に大腿骨頸部骨折の手術については、数多くの症例があります。専門の医師が在籍していますので、迅速な手術を行い、リハビリテーションを経て、患者さんが早期に社会復帰されることをめざしています。

貴院のチーム医療について教えてください。

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各科にまたがるチーム医療ができることは当院の強みです。形成外科、循環器内科、脳神経外科、脳神経内科、外科、泌尿器科など幅広い科がそろっているため、合併症やがんなどの早期発見に努めることができ、それらが見つかった場合には専門の診療科と連携してすぐに治療を開始することができます。各科の先生方、看護師など専門領域のスタッフの存在が大きな力となっていますね。リハビリ部門においては、低栄養で筋力が衰えている患者さんを対象に、医師、栄養士、薬剤師、看護師、検査技師などから構成されるNST(栄養サポートチーム)が活動しています。また、がん患者さんの心と体の苦痛を和らげるための緩和ケアは、がん治療の初期段階より行っており、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、医療ソーシャルワーカーなどがチームとなって患者さんとそのご家族を支援します。

地域医療のために取り組まれていることはどんなことですか?

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入院されるのは高齢の方が多く、環境の変化もあって体力がなくなり、自宅での元の生活に戻ることが難しいケースがあります。退院後、他院への転院や施設への入居も考慮に入れて、どのような環境で生活することがその方にとって最も望ましいのかを医療スタッフ、地域連携室のスタッフが患者さんご本人やご家族と相談し決めていきます。治療や診察をするだけでなくそのような調整も大事なことで、かかりつけ医さんとの連携も重視しています。また、地域の方に向けては、これまで糖尿病や心臓病予防、女性のヘルスケアなどの教室、がんサロンなどを開催しており、患者さんだけでなく、そのご家族のフォロー、また皆さんの病気予防の啓発になればと力を入れているところです。実際に教室で話を聞いて、ご自身の体で気になることを相談に来られる方もいらっしゃいますね。

今後についてお考えをお聞かせください。

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高齢社会にあって、病院は医療だけを提供していればよいというものではなくなってきました。予防から医療、介護、福祉の分野まですべてつながっていると捉えて、例えば医療から介護へとスムーズに移行できるようなシステムが必要でしょう。当院は敷地内に介護老人保健施設、訪問看護ステーションが、近くに特別養護老人ホームがありますので、退院後も患者さんに負担の少ない形で、その方に必要なサービスを提案し続けていきたいと思います。もちろん地域の他の医療機関や介護施設との連携体制もこれまでどおり大切にしていきます。また、感染症対策についても、患者さん同士の動線や時間枠を分けるなど、きちんと対策を立てて取り組んでいく所存です。地域の皆さんにとっていつでも安心できる、信頼される病院でありたいですね。

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宮岡 弘明 院長

1981年鹿児島大学医学部卒業。愛媛大学医学部附属病院、市立八幡浜総合病院、国立療養所愛媛病院などに勤務し1992年済生会松山病院内科医長に就任。内科部長、副院長を経て2014年より現職。専門は、糖尿病、肝臓学、臨床栄養学。「どんな人でも医療を受けられるよう助ける」という済生会精神に基づき、地域に愛される医療をめざすことが信念。

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