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名古屋大学医学部附属病院

(愛知県 名古屋市昭和区)

小寺 泰弘 病院長

最終更新日:2020/08/28

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中部地区の先進的な医療提供の役割を担う

鶴舞駅からほど近く、緑豊かな鶴舞公園のすぐ北に「名古屋大学医学部附属病院」は建つ。歴史は古く、明治初期に遡る。大正時代に現在の昭和区に移転・新築し、平成に入り、外来棟、診療棟などを順次新しく整えてきた。市民には「名大(めいだい)病院」と親しまれ、専門性の高い先進的な医療を提供する中核的な病院としての役割を担っている病院だ。2019年には国際的な医療機能評価機関であるJCIの認証を取得した。同年4月に病院長に就任した小寺泰弘先生は「難治性のがんなど、治療・手術が困難な症例に対し、すべての診療科が連携して取り組めるのが当院の強み。地域医療の最後の砦としてその役割を貫きたい」と語る。自身は消化器外科、中でも胃がんが専門で、病態が進行したステージ4の患者でも「治してさしあげたい」と希望を持って診療にあたる。「当院でつくった薬、当院で開発した医療機器をいつか患者さんに還元できれば」とさらなる高みをめざしつつ、開かれた病院として地域に太く根を張り続ける。
(取材日2020年7月31日)

貴院の特色について教えてください。

1

がん治療、小児医療、移植医療の3つが挙げられると思います。当院は地域がん診療連携拠点病院および小児がん拠点病院であり、中部地区を中心に治療や手術が困難な患者さんを多く受け入れています。中には、がんのみならず腎臓や心肺の病気を持つ方、別の臓器の手術が必要な方もおられますが、当院ではがん専門の医師だけでなく、さまざまな診療科の医師と連携して治療に取り組んでいます。この地域の医療における最後の砦であり、どのようなシチュエーションにも応えていくという気持ちで日々の診療を行っております。

小児医療、移植医療についてもお聞かせください。

2

総合周産期母子医療センターを備え、ハイリスクな分娩から、未熟児、先天的な病気を抱える新生児に対する集中治療を行っており、小児医療分野における専門的な医療を提供していく体制は高いレベルで整えられているといえます。小児がんも含めて長期にわたる治療も多いため、お子さんのみならず親御さんのケアにも心を尽くしているところです。移植については、腎臓はもとより、生体肝移植・脳死肝移植を行う部門、また中部地区の心臓移植を実施する施設として重症心不全の方を対象とした脳死心移植を行う部門もあります。大きな手術で緊急を要する場合もありますが、経験豊かな専門の医師をそろえ、いつでも対応できるようシステムを整えていることも大きな特色といえるでしょう。

先生ご自身は消化器外科がご専門と伺いました。

3

はい。中でも胃がんを専門としています。胃がんは早期に治療すれば取り除けるというイメージがありますが、腹膜に転移するスキルス胃がんは予後が悪く、こうした患者さんに「治っていただきたい」という強い思いがあります。たとえステージ4であっても薬物療法がうまく進んで腫瘍が小さくなった場合、手術での切除が期待できる、薬物療法から手術治療へのコンバージョンが可能となる場合があるのです。そうすることで再発の可能性を減らすことにもつなげていけると考えています。なかなか難しいのですが、こうしたことが私自身の大きな研究テーマとなっているのです。がんの患者さんにとって治療や手術は不安が大きいもの。外来ではできるだけ患者さんと向き合い、治療方法や手術の説明は特に丁寧に行うように心がけています。

地域の病院との連携や住民との関係についてはいかがでしょうか?

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現在は、高齢の患者さんが非常に増えている状況です。急性期の治療を終えてもすぐに自宅に戻って今までどおりの生活をしていくことは難しく、回復期を過ごす地域の病院に転院していただくことが必要になります。当院では患者さんが入院した時から、治療後の後方病院を探すことを始めています。担当の部署がご本人、ご家族と相談し候補を挙げて決めていくのです。ご家族が見学に行って比較検討もでき、急性治療後は良いタイミングでスムーズに転院することができますね。また、地域の方には「大学病院で敷居が高い」と思わず、この地での歴史は長いので、ぜひ親しみを持っていただけるとうれしいです。難しい治療が必要になったとき、選択肢の一つに入れていただければと思います。

今後の展望についてのお考えはありますか?

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国立の大学病院として、がんゲノム医療や臨床研究など先進的な分野で求められることは大きいと思っています。2020年度、名古屋大学と岐阜大学が運営法人を統合し、新法人となりました。今後は経営の効率化だけでなく、医療においても研究や臨床、人材育成の面で新しい可能性が生まれることが期待されます。また現在はさまざまな分野でIT技術が重要になってきていますが、当院でもそういった技術の導入、ならびに開発を続けています。患者さんがどこにいても病院と医療情報をやりとりできるようなシステムづくりもめざしています。当院に集まる優れた人材や研究シーズをしっかりと育み、新しい薬や機械など良いプロダクトを創出し、ひいては社会や患者さんに還元していければと考えています。

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小寺 泰弘 病院長

1985年名古屋大学医学部卒業。小牧市民病院や愛知県がんセンターで研鑽を積み、2011年より名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学講座教授を務める。名古屋大学医学部附属病院副院長を経て、2019年4月より現職。胃がん治療のスペシャリストであり日本胃癌学会理事長でもある。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医。

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