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眼圧が高いのは緑内障のリスク?
症状がなくとも眼科の検査が大事

医療法人湘山会 眼科三宅病院

(愛知県 名古屋市北区)

最終更新日:2022/08/29

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  • 保険診療

加齢とともにゆっくりと衰えていく視神経。その進行が正常よりも早く、その結果、視力が低下し、視野が欠けていくといった症状が現れるのが緑内障である。多くは初期に自覚症状がなく、気づいたときには病気が非常に進行していることも。「眼科三宅病院」は2020年1月から12月の間に500眼以上、2021年には全国でも多い症例数の緑内障手術を行っており、県外から訪れる患者も少なくない。数多くの手術を行ってきた加地秀先生は、「緑内障は失明に至る病気のイメージがありますが、失明しない人のほうがはるかに多いのです。進行を抑えるためにはきちんと通院を続けることが最も大切です」と穏やかに話す。緑内障の検査や治療、手術などについて丁寧に教えてもらった。(取材日2022年7月12日)

症状に気づきにくく次第に進行する緑内障。40歳を過ぎたら眼科検診を受け、治療を続けることが重要

Q健康診断で眼圧が高いと言われましたが緑内障でしょうか?

A

緑内障について説明する加地秀先生

まず緑内障には種類があり、大きくは開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障に分類されます。隅角とは眼球の前面にある角膜と虹彩が形づくる部位で、本来はそこから眼内の水を排出して水分のバランスを保ちますが、隅角が広くても「目詰まり」を起こす場合と、隅角自体が狭く閉じたようになる場合があるのです。開放隅角緑内障は眼圧が正常であることも多いため、眼圧が高いことは一つのポイントですが、それだけでなくしっかり検査することで診断がつくのです。健診では視神経乳頭陥凹拡大といって視神経の真ん中がへこんだように見えて緑内障の疑いを指摘されることが多いかと思います。そのときは症状がなくても詳しい検査を受けましょう。

Q緑内障は治療すれば治るのでしょうか?

A

視神経がやせ細ってしまうと回復することはなく、緑内障が治ることは望めないでしょう。その方にとっての眼圧が高ければそれを下げること、病気の進行を遅らせることが治療の基本方針となります。40歳以上の日本人における緑内障有病率は20人に1人というデータがあり、自覚症状がないまま放置している方が多いと予想されています。ですから40歳を過ぎたら定期的に眼科検診は受けていただきたいです。緑内障と診断されても、「完治しない」「失明する」といたずらに恐れたり諦めたりすることはありません。失明しない方のほうがはるかに多いのです。早く発見し、医師とともに治療を継続することが何より重要です。

Q緑内障の検査や治療方法について教えてください。

A

先進の検査機器をそろえている

検査は、眼圧検査のほか、眼底を見て視神経の形を観察します。当院では目の奥の視神経を観察するOCTに加え、前眼部OCTも備えており、水晶体の形や隅角の広さを観察することができます。病診連携にも注力しており、クリニックからの検査依頼も受けています。治療は、目詰まりによって眼内の水の排出力が低下し眼内の水分量が増えることで眼圧が上がる、正常眼圧緑内障を含む開放隅角緑内障ではまず点眼薬が基本になります。それでも眼圧が下がらない場合や視野狭窄の進行が止まらない場合は手術となります。短期的には飲み薬もあるのですが、全身への影響も考えると長期的な治療とはなりえず、目薬での治療が難しいと手術という流れですね。

Q手術にはどのような方法があるのでしょうか?

A

手術設備も完備。空気の浄化装置などクリーンな環境にもこだわる

一つは、ろ過手術といって眼内の水を眼外に流すバイパスを作る方法があります。水を流出させるチューブを目の中に留置する方法もありますね。また線維柱帯という組織に切り込みを入れて隅角の「目詰まり」の解消を図り、水の排出力を回復させる目的の流出路再建術という方法もあります。手術法は目標とする眼圧や目の特徴、視野狭窄の進行程度、生活環境などを考慮して選択します。また、ご高齢の方に多いのですが、相対的に水晶体が大きいタイプの緑内障の場合は発作といって急激に眼圧が上がり目や頭に痛みが出ることがあり、早めに白内障手術を行うこともあります。緑内障手術は手術翌日、翌々日の診察も必要なため3~5日の入院になります。

Q緑内障治療における目薬についても教えてください。

A

治療や薬の説明を丁寧に心がけている加地秀先生

目薬の目的は、眼内に水が作られるのを抑える、もしくは水の流出を促すことで眼圧を下げることです。種類は数えきれないほどあるのですがメインとなるのは5~6種類で、複数の薬剤が入った合剤もあるため、目薬は就寝前に1本という患者さんが多いと思います。経過次第で目薬の追加や変更もあります。差し方もとても大事で、当院では看護師による点眼指導をしており、差した後は目頭を押さえる、あまりまばたきをしない、など丁寧に細かなアドバイスもしています。副作用は、目の周りの黒ずみやまつ毛が濃くなるなど。喘息や不整脈に影響する薬もあるので、患者さんの全身状態を把握し、慎重に決めていきます。

患者さんへのメッセージ

緑内障において非常に重要なことは、とにかく検診を受けること、眼科で検査を受けること。自覚症状がないうちに発見するにはそれしかありません。そして緑内障とわかったら目薬をきちんと差して通院を続けることです。当院では検査結果を説明するときは数値やグラフ、色つきの画像などをお示しして、現在どれぐらい悪いのか、この先どうなっていくのかという見通しについてできるだけ患者さんに理解していただけるよう、わかりやすく説明しています。ご自身の病状を理解することが頑張って治療を続けるモチベーションになると思うのです。今後も早期発見・早期治療の大切さをお話ししていきたいですね。

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