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社会医療法人水光会 宗像水光会総合病院

(福岡県 福津市)

田山 慶一郎 院長

最終更新日:2026/10/09

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地域の救急・急性期・回復期を担う拠点病院

1965年の開設以来、365日24時間、救急医療を止めることなく地域と向き合ってきた「宗像水光会総合病院」。救急病院として60年にわたり高度な急性期医療を担い続ける地域の中核病院だ。急性期病床に加え、回復期リハビリテーション病床や地域包括ケア病床を含む300床を擁し、急性期から回復期、在宅復帰まで各段階の医療を切れ目なく提供。2026年4月にはロボット手術をセンター化する予定で、実績ある泌尿器科に加え、婦人科での症例拡充も見据えている。2015年就任の田山慶一郎院長は、「地域と共に」を理念に、さまざまな改革を推進してきた。地域コミュニティーに溶け込み、多彩な活動を通して、地域活性化への取り組みにも力を入れている。また、職員の情報共有にも力を注いでおり、イントラネット上の院長メッセージは 2000 回を 超えている。親しみやすい人柄と明快な語り口が印象的な田山院長に、病院の特徴と役割、地域への思いや今後の展望について話を聞いた。(取材日2026年1月6日)

病院の成り立ちと地域における役割を教えてください。

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当院の歴史は、1965年、先代理事長が22床の「津留外科病院」を開設したことに始まります。当時、宗像地域には救急病院がなく、地元の有力者からの強い要請を受けての開設だったと聞いています。病院は、交通事故が頻発していた旧国道3号線沿いに設けられ、消防署にまだ救急車がなかったことから、自前でジープを購入して白く塗装し、津留理事長自ら患者搬送にあたっていたといいます。その後、時代の変化とともに歩みを重ね、1990年に「宗像水光会総合病院」と改名し、現在の場所に移転しました。当院の根幹にあるのは、60年にわたり一度も扉を閉めることなく、365日24時間体制で救急医療に向き合ってきた姿勢です。現在は高度な急性期医療を担う総合病院として、また災害拠点病院として、地域医療を支え続けています。さらに地域の医療機関との連携や多様な取り組みを通じ、地域に溶け込んだ病院であると自負しています。

多彩な診療科と専門部門の設置も特徴ですね。

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救急医療を担う病院として心臓血管系、脳血管系などに力を入れています。九州大学循環器内科から多大なバックアップを受け、専門の医師を多数配置しています。さらに、久留米大学心臓血管外科とも連携し、ほぼすべての心臓血管疾患に対応できる体制を整え、心臓血管部門は心臓血管センターとして設置し直しました。2026年4月からはロボット手術もセンター化する予定です。ロボット手術は、すでに泌尿器科で実績を積み重ねていますが、元・鹿児島大学産婦人科講座主任教授の小林裕明先生を部門長に迎え、今後は婦人科手術も拡大していきます。また、大腸手術など消化器外科領域への展開も視野に入れています。宗像市・福津市は若年層が増える一方、高齢者も多い地域です。福岡まで行かずとも高度な手術が地域で受けられることを知っていただき、増加傾向にある手術件数を維持し、さらに増やしていきたいですね。

ほかにも特徴のある診療科や部門、病棟があれば教えてください。

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形成外科では、2年前から久留米大学の名誉教授・清川兼輔先生が赴任され、専門性の高い手術を行っています。また、乳腺外科と連携した乳房再建にも注力しており、昨年より常勤となった女性で専門の資格を持つ医師が乳腺外科の診療にアクティブに取り組んでいます。病床については、急性期から回復期まで切れ目のない医療が提供できる体制を整備しました。これは、先ほどもお話しした地域の特性上、いずれかに偏った医療体制を取ることができないからです。そのため、地域包括医療病棟は、全国的に見てもかなり早い段階から導入しています。患者さんにとってどの段階の医療が最適かについては、日々診療の現場で、多角的な視点で検討し決定しています。「手術をして終わり」ではなく、患者支援部門を中心に、患者さんのその後の暮らしまで寄り添うこと、地域全体を考え生活や介護を含めた道筋を示していくことが、私たちの使命だと考えています。

地域連携への取り組みについて伺います。

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出前講座は年間約45回開催し、市民公開講座やマルシェなども行っています。もともと地域にはコミュニティーがあり、例えば独居老人宅への障子の貼り替えや、お祭りの準備をしたりする方々がいらっしゃいます。そこに「私たちも参加させていただく」という姿勢こそが、当院の理念である「地域と共に」という考え方だと思っています。そうしたつながりの中で、当院でできる手術や治療、取り組みなどを知っていただくことを大切にしています。また、ジュニアメディカルセミナーというお子さん向けの企画では、豚の心臓を使用した縫合体験、放射線や人工心肺の機器を見学したり、エコーなどを体験してもらったりしています。毎年、応募者が多く残念ながら一部お断りしています。これまでに参加してくれた子どもたちの中には、当院に就職してくれた方もいます。中には当院で生まれたという職員もおり、世代を超えたつながりをうれしく感じています。

病院のめざす方向性、今後の展望についてお聞かせください。

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当初からの理念「地域と共に」に加え、新たに「水光会があるから宗像・福津で暮らしたいと思われる病院になる」を掲げました。院長就任時に行った職員アンケートで「病院が何をめざしているのかわからない」といった声が多く、病院の方向性を直接伝えたいと考え、イントラネット上で院長メッセージを発信しています。質の高い医療の実践に「接遇」は欠かせない要素です。そのため、サービス向上委員会を立ち上げ、医師を含むスタッフの接遇教育やキャンペーンに注力。また、へき地医療にも注力し、離島医療にも携わり、将来的には診療所を受診した段階で、当院のカルテが立ち上がるような連携体制の構築も視野に入れています。この地域は住み良い街に選出されることも多く、医療面で当院もその一翼を担っています。今後も、救急・急性期医療から回復期医療、さらに日常の暮らしまで支える病院として、地域に少しでも良い未来を残せるよう努めてまいります。

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田山 慶一郎 院長

1989年久留米大学医学部卒業。1992年久留米大学大学院修了後、同大学医学部院第2外科入局。筑豊労災病院(現・飯塚市立病院)、久留米大学病院を経て、1998年イギリスRoyal Papworth Hospitalに留学。2000年宗像水光会総合病院に入職。2015年より現職。専門は心臓血管外科。日本外科学会外科専門医。医学博士。

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