医療法人康仁会 西の京病院
(奈良県 奈良市)
塩谷 淳 病院長
最終更新日:2026/03/13


患者の一生涯を見守り頼もしく寄り添う
奈良市六条町の「西の京病院」は、1986年の開設以来、患者の生涯に寄り添った医療を提供している。数々の分野で専門性の高い治療を提供する一方で、予防や疾患の早期発見をめざして総合健診センターを併設。医療法人内の介護・リハビリテーション関係の各種施設も活用して、治療後、退院後の患者に対しても手厚いサービスの提供に努めている。同院が診療の基本としているのが、法人理念にも掲げられている「安心」と「信頼」。より安全性に配慮し、患者の心身両面で負担の少ない先進的な治療・検査を積極的に取り入れるなど、専門性の高い診療を提供する病院であると同時に、開かれた病院として、地域の患者のさまざまな相談や悩みに丁寧に対応している。地域住民の医療の窓口として、地域の病院やクリニックと連携しながらしっかり対応しつつ、治療後、退院後の患者の「受け皿」としての機能も大切にしたいと語る病院長の塩谷淳先生に、同院の特色ある治療や地域医療にかける思いなどを語ってもらった。(取材日2025年11月5日)
地域における病院の位置づけや役割についてお聞かせください。

地域の人に一番身近な病院、一人の患者さんを一生涯診ていく面倒見の良い病院でありたいと考えています。地域の開業医の先生と密接に連携しながら、クリニックでは対応が難しい症状や入院が必要な患者さんに幅広く対応しております。また、さまざまな救急疾患にも対応しており、救急車を受け入れるとともに、時間外でもお問い合わせをいただければ診させていただく体制を整えています。現在の医療は、少子高齢化に伴って高齢者への対応が必須となっており、当院の母体である医療法人が運営する訪問看護ステーション、介護老人保健施設、グループホーム、サービスつき高齢者住宅、介護つき有料老人ホームと連携しています。院内の患者支援センターには社会福祉士が常駐しており、例えば、すぐの自宅退院が難しい方には安心して過ごせる法人内・外の介護施設を紹介するなど、入院治療終了後の生活までをしっかりと考えた対応を心がけています。
さまざまな分野で専門性の高い診療を提供しておられます。

人工関節センターでは手術支援ロボットを導入しており、現在、膝関節の人工関節の手術に適用しています。手術支援ロボットを活用することで、患者さんの負担が少ない手術が可能となり、合併症のリスク低減が期待できるのが大きなメリットです。股関節ではAMISと呼ばれる低侵襲手術で、術後の早期回復の実現をめざします。脊椎センターには脊椎手術の豊富な経験を持つ医師が、早期の退院、社会復帰につなげるべく、患者さんに負担の少ない手術の提供に努めています。さらに、当院の理事長が専門とする透析治療では、多くの患者さんを受け入れる体制を整備。透析治療だけでなく、将来的に透析に移行するリスクのある患者さんに対する腎不全に特化した外来も設けています。食事制限の影響や入院で筋肉量が低下した患者さんに対し管理栄養士が食事指導などを行うチームもあり、多角的なサポートが特徴です。
かなり幅広い範囲をカバーする診療科がそろっていますね。

循環器内科では心臓カテーテル治療、下肢の動脈閉塞の治療に注力しています。動脈閉塞は足の動脈が狭くなったり、詰まってしまったりする症状です。血流が悪化して歩行時の足の痛みなどが現れ、進行すると足が壊死して切断を余儀なくされるケースもあるため、特に糖尿病の患者さんは十分な注意が必要です。一方、血管外科には下肢静脈瘤に精通した医師が在籍し、精力的に治療に取り組んでいます。また、昨年からは保険診療による肥満症治療を開始しました。一定の条件を満たせば、糖尿病の患者さん以外にも適用でき、注射剤による治療に加えて、管理栄養士による食事指導なども併せて提供しています。これら以外にも、眼科は白内障、緑内障の手術に対応しています。最近は白内障手術も日帰りが多いのですが、当院ではご高齢の方など日帰りが不安な患者さんのために入院でも提供しています。歯科では、全身疾患のある方の歯科治療にも対応できるのが強みです。
予防や疾患の早期発見にも力を入れていると伺いました。

病気を治療するだけでなく、病気の予防・早期発見に努めることもとても大切だと考えています。そのため総合健診センターを設置して、半日コースの人間ドックを提供し、心配な部分を詳しく調べるオプション項目も幅広くご用意しています。また、がんの早期発見につなげるべく、全身のがんを調べられるPET検診にも対応しています。私の専門分野の消化器では、胃と大腸の内視鏡検査を提供しており、眠った状態で検査を受けられる静脈内鎮静を10年前から導入。麻酔科医師の指導のもと鎮静の手順を定め、安全性に十分配慮した上で鎮静を行っています。胃・大腸カメラは、痛い、苦しいといったイメージから受けるのをためらってしまいがちですが、導入後は受検される方が大幅に増えており、ご高齢の方はもちろん、働き世代の方にも積極的に受けていただきたいです。
読者や地域の方々にメッセージをお願いします。

当院は、一人の患者さんを一生涯見守ることを何よりも大切にしています。今後はさらに高齢化が進み、病気の治療後をどうするかについて悩む方も多くなると考えており、病気の予防・早期発見、疾患の治療に努めることはもちろん、充実した関連施設も活用して、治療を終えた方のその後の人生をともに歩める病院でありたいと考えています。専門性の高い治療を自信を持って提供する一方で、当院では対応が難しいケースもあり、そうした疾患や症状については地域の基幹病院などで、より高次の治療を受けていただき、治療後や退院後の生活をサポートさせていただければと思います。当院の場合、紹介状なしでも受診いただけますので、専門的に対応しているケース以外でもご相談ください。必要な場合は適した医療機関をご紹介いたします。「こんなことで受診していいのかな?」「どこを受診すればいいのかわからない」といった場合も、どうぞ遠慮なくご相談ください。

塩谷 淳 病院長
2001年、滋賀医科大学卒業。滋賀医科大学医学部附属病院、西の京病院消化器内視鏡センター長などを経て、2025年より現職。病気を治すだけではなく、患者全体を診られる医師、患者と同じ目線で医療を提供できる医師であることを何よりも大切にしている。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック半日コース/4万8400円
PETがん検診ファースト/8万8000円
PETがん検診スタンダード/14万800円
PETがん検診トータル/19万4150円
PETがん検診エグゼクティブ/23万1000円





