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医療法人清光会 岐阜清流病院

(岐阜県 岐阜市)

松本 和 病院長

最終更新日:2024/02/02

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整形外科治療とリハビリを強みに地域に貢献

清流・長良川を抱く岐阜市の北西部に立つ「岐阜清流病院」。岐阜市内はもとより西に接する本巣市、瑞穂市なども含む医療圏で1次救急、2次救急病院の役割を担うとともに、大学病院や市民病院での急性期治療を終えた患者を受け入れ、在宅復帰までを支え続ける。敷地の広さを生かしたリハビリテーションルームを備え、患者の機能回復に携わるスタッフは70人以上。「整形外科、循環器、脳神経外科など患者さんに合わせてスタッフをチーム分けし、お一人お一人に合わせたきめ細かなリハビリを提供しています」と語るのは、2022年4月に病院長に就任した松本和先生だ。整形外科が専門で、膝関節など下肢関節手術に多く携わった経験を持つ松本病院長は、就任直後からロボット支援手術に着手。その結果、同院の膝疾患の手術件数が格段に増えつつあるという。「整形外科といえば岐阜清流病院と言われるように今後いっそう医師、スタッフの拡充に努めたい」と松本病院長。「患者さんはもちろん、働くスタッフも幸せになれる病院づくりを」と抱負を語る。柔和な笑顔に物静かな話し方が印象的なドクターだ。(取材日2022年10月12日/記事更新日2024年1月23日)

病院長に就任され約半年。病院の理念や役割をお聞かせください。

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当院の理念は「患者さんに笑顔になっていただく」ということです。そのために安心・安全で適正な医療の提供をめざすのはもちろん、働く職員にも笑顔でいてほしいと思っています。赴任して感じたのは職員が患者さんのためにとても生き生きと働いてくれているということ。職員が幸せに働くことができれば、それは患者さんの笑顔や満足度向上にもつながります。意見が言いやすく、風通しの良い職場にしたいと考えており、できるだけいろいろな部署に顔を出して職員とコミュニケーションを取るように心がけています。当院の特徴は、地域に根差した、患者さんが身近に感じられる「コミュニティーホスピタル」であること。大学病院や市民病院で行う3次救急医療以外の急性期から、回復期、療養、緩和ケアまで幅広くあらゆる患者さんを受け入れることが地域における役割だと思っています。

リハビリテーションに注力されていると伺いました。

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敷地の広さを生かしたリハビリテーションルームでは、さまざまな手術を終えた入院患者さんを中心に外傷やスポーツ障害で外来に通っている患者さんにも対応しています。スタッフは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など70人程度で、日曜祝日も含め365日稼働しています。整形外科疾患、循環器疾患、脳神経外科疾患などそれぞれの病態ごとに医師、看護師、医療相談員も加わったチームをつくっており、患者さんの状態に合わせてリハビリを実施、早期の自宅復帰や社会復帰をめざします。しかしひとくちに整形外科と言っても、例えば手や肘など上肢の関節疾患、脊椎、股関節や膝、足首といった下肢の関節疾患など病態はさまざまに分かれます。これからまだまだ領域ごとにチームをより細分化し、さらにきめこまやかなリハビリを行っていくため、専門のスタッフを100人程度まで増員していきたいと考えています。

先生のご専門について教えてください。

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私は整形外科の中でも膝疾患が専門です。岐阜大学医学部附属病院では、半月板や靱帯の損傷を対象とした関節鏡視下手術、また骨切り術や変形性膝関節症を対象とした人工関節置換術を多く行ってきました。病院長に就任以来、現在もほぼ毎日手術を行っています。大学病院では人工関節置換術においてロボット支援手術を行っていましたので、就任時に当院にもロボットを導入してもらいました。ロボット支援手術のメリットは低侵襲で早期機能回復が望めること。また、骨を削る角度や量、人工関節の位置などを事前にコンピューターでシミュレーションするので、より的確な手術につながっていくといえます。従来、当院では脊椎や骨折の手術が主でしたが、現在は膝の手術がメインとなっています。今後は整形外科の医師を増やして治療の対象を広げ、いずれは「整形外科なら岐阜清流病院」と言われるようにあらゆる領域に対応できるようにしたいですね。

ほかの診療科についてはいかがですか?

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当院の内科は医師が多く、高齢の方がかかりやすい内科系疾患の治療、ケアをしっかり行っています。加えてこれからは脳神経外科や眼科などに関わる高齢者医療にも力を入れていきたいですね。現在、脳神経外科の手術は行っていないのですが、当院では手術の適応でない脳神経外科疾患の患者さん、あるいは脳神経外科手術を終えてリハビリが必要な患者さんを受け入れて治療やリハビリを行っています。眼科では日常は白内障、緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症などの診療を、週1回は大学病院の協力を得て白内障や硝子体の手術を複数実施しており、引き続きこの体制を維持していきたいと思っています。また地域においては透析治療が必要な方が増えているため、当院ではデイケアを廃止して、その分、透析病床を現在の53床からプラス20床ほど増やしました。今後も地域の透析ニーズに貢献していきたいと思います。

今後の展望についてお考えをお聞かせください。

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当院は24時間365日救急に対応する病院でありつつも、患者さんとも職員とも距離が近い「コミュニティーホスピタル」として地域の皆さんが生涯元気に過ごしていただけるよう、貢献していきたいと思います。そのために近隣の開業医さんとの連携もしっかりしていきたいですね。高齢の多くの方は高血圧症や動脈硬化など基礎疾患のコントロールが必要であり、開業医さんの力がとても重要になります。当院は「岐阜清流病院」としてはまだ5年目であり、まずは名前を広く皆さんに知っていただけるとうれしいです。その意味では整形外科もまだまだ助走期間。整形外科から強化を始めつつ、5年先10年先を見据えてしっかりと礎を築き、100年後まで存続している病院でありたいと思っています。

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松本 和 病院長

1994年岐阜大学卒業。国立国際医療センター、東京都立墨東病院、岩井整形外科内科病院に勤務、2004年岐阜大学大学院医学研究科修了。松波総合病院整形外科部長、岐阜大学整形外科准教授を経て2022年4月より現職。日本整形外科学会整形外科専門医。専門は膝関節など下肢関節。趣味はマラソン。岐阜県固有の地犬である美濃柴犬を飼っており、愛犬と散歩をするのも楽しみの一つ。

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