腹腔鏡手術部門(医療法人社団筑三会筑波胃腸病院)

最終更新日：2024/08/01

腹腔鏡手術部門

診療科・部門紹介

大腸がんから良性疾患まで専門性の高い腹腔鏡手術を提供。より患者への負担が少ない手術をめざす

腹腔鏡手術が専門で豊富な知識や経験、技術を持つ小島成浩医師が2023年10月に着任し、大腸の早期がんや進行がんに加え、鼠径ヘルニアや胆石、胆嚢炎、虫垂炎などに対する専門性の高い腹腔鏡手術に注力。開腹手術と比較して傷が小さく痛みが少ないなど、体への負担が少ない手術をめざしている。鼠径ヘルニアの手術では、おなかの中には器具を入れず、おなかの壁自体にスペースを作り、弱くなった腹壁の補強を行うTEP法（腹腔鏡を用いた完全腹膜外修復法）で実施。術後の癒着や腸閉塞が少なく、腹腔内臓器の安全性を重視した手術を1〜2泊の短期入院で行っている。

鼠径ヘルニアの短期滞在外科手術にも対応している

スタッフ紹介

責任者

小島成浩手術部長

2003年三重大学卒業。千葉大学医学部附属病院、彩の国東大宮メディカルセンター、国立がん研究センター東病院、東京大学医科学研究所附属病院などを経て2023年10月より現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医。専門は消化器外科学、特に鼠径ヘルニアと大腸がんの腹腔鏡手術。

メッセージ

腹腔鏡手術は、開腹手術と比較して傷が目立たず、術後の痛みも少なく、入院期間も短くなるなど、患者さんの身体的負担の軽減が望めます。一人ひとりの患者さんとそれぞれの手術を大切に、繊細かつ丁寧な手術で合併症の低減に努めています。鼠径ヘルニアの手術では、おなかの中（腹腔内）に手術操作を加えず、お腹の壁（腹壁）の中で手術を完了できるTEP法（腹腔鏡を用いた完全腹膜外修復法）で行っています。腹腔内臓器の安全性に配慮したとても優れた手術と考えていますが、非常に狭い空間での手術操作を必要とするため手技の習得が難しいとされています。当院には鼠径部切開法に熟練した医師も在籍しており、一つの術式に縛られず、病状などに合わせより適切な術式を選択することができることも特徴です。

紹介医療機関の先生方へ

消化器のがん治療にも力を入れており、腹腔鏡手術のほかESD（内視鏡的粘膜下層剥離術）など、患者さんの病状に適した方法での治療が可能です。鼠径ヘルニアや腹壁瘢痕ヘルニア、臍ヘルニアについては、腹腔鏡による腹膜外修復法を基本として、患者さんの病状などに合わせて、適切な方法で治療することを心がけています。紹介していただいた患者さんの検査などはできるだけ迅速に対応し、当院で手術を受けることになった患者さんに対しては、質の高い手術の提供に努めています。消化器の病気で専門的な診療が必要な患者さんがいましたら、ぜひご紹介いただきたいと思います。