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社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 埼玉県済生会加須病院

(埼玉県 加須市)

長原 光 病院長

最終更新日:2022/11/07

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安心・安全・高度な医療の提供をめざす

2022年6月1日に新築移転し、新しくスタートした「埼玉県済生会加須病院」。1989年に埼玉県済生会の3番目の病院として誕生した「埼玉県済生会栗橋病院」が前身となっており、開設以来30年以上にわたり、医療資源の少ない埼玉県東部・利根保健医療圏の基幹病院として一般診療だけでなく救急医療、災害時医療、地域医療連携など幅広い医療分野で貢献してきた。社会福祉法人恩賜財団済生会の一員としての役割も大きく、無料低額診療事業への取り組みや、服役後社会復帰した人の健康診断など社会福祉にも寄与。後進の育成にも力を入れており、研修医は全国から希望者が集まっているという。明るく親しみやすい人柄で患者にもスタッフにも慕われている長原光病院長に話を聞いた。(取材日2022年8月17日)

地域のシンボルともなりそうな新しい病院が完成しましたね。

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当病院は「埼玉県済生会栗橋病院」として30年以上、埼玉県東部・利根保健医療圏の病院として地域医療の要を担ってまいりました。こちらへの移転に際しては惜しむ声も多く寄せられましたが、住民の皆さまのご理解・ご尽力により無事「埼玉県済生会加須病院」としてスタートすることができました。心より感謝いたしております。今後はより一層、安心・安全・高度・良質な医療提供のためにまい進する所存です。また移転を機に心臓血管外科を開設。新病院ではロボット支援手術や専門性の高いインターベンション治療にも対応できるよう、ハイブリッド手術も可能な施設や機器類をそろえました。術者にも患者にも負担が少なくメリットの多いこれらの術式は、今後主流となっていくと思います。ロボット支援手術は前立腺に加え消化器分野にも拡充。順次適用範囲を拡大していく予定です。今後の進化にもご期待ください。

3次救急などでも存在感を増しています。

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利根保健医療圏では3次救急の拡充は喫緊の課題でした。新病院では医師やスタッフを充実させ、埼玉県東部消防組合との協力で救急ワークステーションを設置。救急車を病院に常駐させることで、高度な救急医療の迅速な提供をめざしています。他には特徴的な外来が機能し、漢方内科の医師が担当する漢方専門の外来には遠方から多くの患者さんが訪れています。不整脈の診療にも力を入れており、中でも心房細動は放置すると脳梗塞につながる可能性があるため適切な治療が必要です。また、当院は血栓回収療法の経験が豊富ですので、心房細動に起因する脳動脈の血栓塞栓症の治療成績も向上しています。不整脈からの脳梗塞は予防ができることから、情報発信も積極的に行っていきたいと考えています。建物は免震構造で災害に強い造りに。外来では電子表示でプライバシーに配慮し、AIによる問診の導入など、安全性に配慮しつつ快適な空間となるよう工夫しています。

他にも透析やリハビリテーションも充実しています。

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当病院の医師数は私が院長に就任した当初60人でした。今は82人。今後も少しずつ増える予定です。今回の新築移転で透析やリハビリの機器や施設も一新。さらに新しい電子カルテを含む医療システムを導入しましたが、患者さんの医療情報などが自動で一括管理できるようになり、まだ発展途上の部分もありますが業務の効率化とミス防止対策が一気に進みました。当院の透析治療では、腎臓内科を専門とする医師が6人常勤しています。また透析中の方に多い下肢の動脈硬化に対する外科治療を目的に広域から患者さんが来院されています。下肢の動脈硬化は潰瘍ができたり最終的に切断を余儀なくされたりする可能性もある疾患ですが、当院の循環器内科の医師がカテーテルによる治療に数多く取り組んでいます。また急性期リハビリテーションは24時間365日体制で対応しています。

患者ファーストを貫いておられます。

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医療分野だけでなく事務などすべての分野で患者ファーストの質の高い対応をめざしています。モットーは患者さんに優しくて、安全で、安心で、高度な医療の提供。その分野においては日本一の病院にならなくては、と思っています。小児科の午後診療、午前の診療受付時間の延長など、より患者ニーズに合わせた診療体制の構築にも取り組みます。当病院の診療体制はもちろん、人材や安全面などあらゆる面で大学病院と遜色のないレベルの医療を幅広く提供することも当院の使命。症例検討やガイドラインの勉強会なども頻繁に行っていますし、医療を通じた地域づくりに積極的に参画し貢献していくことも、私たちの役割です。さらに患者さんにより良い対応をするためにもスタッフの働きやすさにも注力。病児保育も可能な院内保育所を開設しています。さらに研修医を中心に若い医療人の育成にも尽力しており、全国から集まってくれています。

地域の方へメッセージをお願いします。

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私たちの病院は地域の皆さまのご支援があって成り立っています。ですから地域の皆さまには安全性に加えてレベルも高い医療を提供したいと思っています。今後も災害発生時の対応も含めて、この地域のリーダーとなる組織として成長し続けていきたいと思っております。また済生会では地域の町づくり構想にも中心になって関わっていくことを進めており、当院も積極的に町づくりにも貢献していきたいと考えています。1人も取り残さず皆で新しい時代に行きましょうという“ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)”の考えのもと、地域の核になる組織として今後も精進してまいります。

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長原 光 病院長

東京女子医科大学特任教授。埼玉県済生会加須病院の4代目病院長に就任後は、地域のヘリコバクターピロリ菌とC型肝炎ウイルス対策に取り組み住民への情報発信も行う。ここ約2年間はCovid-19対応を陣頭指揮。仮設病床77床を増築し、外来でのスクリーニング、クラスター発生施設への専門家チームの派遣などを行う。地域の医療機関と顔の見える連携を図るべく、発信コンテンツを充実させていく。

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