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医療法人恵愛会 恵愛病院

(埼玉県 富士見市)

林 隆 理事長

最終更新日:2024/03/22

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妊娠・出産・育児を切れ目なくサポート

「恵愛病院」は、前身の「つるせ産婦人科」を開院した半世紀以上前から、母子の健康を支えてきた。開院当初は先代の院長1人で診療を行っていたが、現在は医療の高度化に伴い、20人以上の医師が在籍。関連施設とも連携しながら、妊娠中の健診、分娩、産後ケアや育児相談、小児医療まで一貫した体制で支援。同院では、無痛分娩や緊急帝王切開にも24時間365日対応できるよう体制を整える。豊富な経験を持つ麻酔科の医師や産婦人科の医師が、安全性に配慮した上で、妊婦の希望にできる限り応え、快適で満足度の高いお産を追求している。敷地内には産後ケア施設、憩いの場となる公園「けいあいのびのびひろば」を併設。育児の合間に一息つけるような環境を整えることで、多様化する妊娠、出産、育児を切れ目なくサポートしていきたいと話す林隆理事長に、産科の体制や、併設する施設の詳細などについて聞いた。(取材日2023年12月20日)

「恵愛病院」といえば無痛分娩に注力されている印象があります。

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当院では早くから無痛分娩を手がけ、知識と技術を磨き続けてきました。産科には11人の医師がおり、無痛分娩に対応できる9つのLDR仕様の分娩室や2つの手術室を備え、安全性、快適さ、満足度を追求したお産を提供しています。24時間365日いつでもどんなときでも高いレベルで妊婦の要望に応えられるように、麻酔科専門の医師のみならず産科の医師も無痛分娩の硬膜外麻酔に精通し、緊急帝王切開や高次医療施設との連携など、安全性を重視してお産ができるように体制を整えています。計画的な無痛分娩はもちろんのこと、予想以上の陣痛の痛みや恐怖心から妊婦が突発的に無痛分娩を希望された場合も、スムーズに切り替えられるよう配慮しています。初産で無痛分娩を選択することで、帝王切開を回避できたり、お産に対する恐怖の軽減が期待できたりといったメリットが考えられますので、2人目以降の経膣分娩につながる可能性もあります。

産後ケアにも力を入れていると聞きました。

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当院では2022年にお母さんと赤ちゃんの心身をサポートするための産後ケア施設を開設しました。助産師や保育士が中心となり、赤ちゃんの健康チェックや育児指導、相談、乳房ケアを含む授乳のアドバイス、お母さんのメンタルケアなどを行っています。産後のお母さんたちの本音を聞くと出てくるのは「とにかく寝たい」という言葉。そこで産後ケア施設ではスタッフに赤ちゃんを預けてお昼寝できる個室も用意しました。また、普段はゆっくり食事を取る間もないことから、昼食は院内のカフェに用意し、落ち着いて味わっていただけるようにしています。こういった取り組みの背景にあるのは、子育てをする中で孤立してしまうお母さんを少しでも減らし、産後うつやそれに関連したネグレクトといった虐待を防止することです。子育て中のお母さんには心身ともにリラックスしていただき、子育てを楽しんでもらえるようになればと思います。

病院の隣には「恵愛こどもクリニック」も開院されましたね。

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小児科はこれまで当院内の産科・婦人科と同じエリアにありました。早産児のフォローや予防接種、一般の外来のほか、腎臓、循環器、発達、神経、内分泌などの専門の外来に対応していましたが、その機能をそのまま担うべく、当院の隣に「恵愛こどもクリニック」を開院しました。開院のきっかけは、新型コロナウイルス感染症の流行を機に改めて感染症対策の重要性に気づいたことです。感染症の症状がある子どものための診察エリアと感染症の症状がない子どもの健診・ワクチンエリアを、出入り口から待合室、診察室、会計まで完全に分けて用意したいと考えたのです。ゾーン分けを徹底することで、予約のない急な発熱のお子さんも受け入れることができるというメリットも期待できます。

敷地内には大きな公園もあって受診するのが楽しみになりますね。

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「けいあいのびのびひろば」は、障害がある子もない子も楽しめるインクルーシブ型の公園です。季節を感じることは子どもの成育にとって重要な要素。自然の中で遊ぶ機会が少なくなってしまった子どもたちに、自然に触れる経験をしてほしいという思いから開設しました。シンボルでもある小高い山はなだらかな滑り台になっているほか、2種類のブランコは車いすの子も乳児も付き添いの大人も一緒に遊ぶことができます。他にも、木登りができる木、草花が揺れる小道、雨水が流れるせせらぎに電車が見えるスポットも。小さな公園からメインエリアへの道にはミニ果樹園が広がり、子どもたちが遊んで帰る姿が頻繁に見られ、1日1回は外で子どもを遊ばせたいという親御さんの思いにも応えています。また、年に数回、木の葉の工作や虫の観察などのイベントも開催しています。

最後に地域の人へのメッセージをお願いします。

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当院が長く取り組んできた無痛分娩がようやく気軽に選択できる時代になってきました。出産には痛みが必要だという古い考え方が減り、自信を持って無痛分娩を選択する人が増えていると感じています。これからも安全性と快適性、満足度の高い医療をめざすとともに、古い価値観のままではなく、患者さんの新しいニーズにどんどん応えられるようにしていきたいですね。妊娠、出産、子育てはどんどん多様化しています。養子縁組などへの抵抗感も薄れつつあるようで、家族の形もさまざまになっていくでしょう。当院の強みは、地域に密着した産科婦人科の病院として、妊娠、出産から育児まで切れ目なくサポートできることです。社会の変化を受け入れ、いかに求められているサポートをするかが病院の使命であると考え、長く地域でやってきた実績を生かして取り組んでまいります。

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林 隆 理事長

1996年日本医科大学卒業後、同大学付属病院産婦人科にて臨床研修。その後、葛飾赤十字産院、東京都立墨東病院周産期母子医療センター、埼玉医科大学総合医療センターなどで主に産科周産期医療に従事。2004年恵愛病院副院長に就任。その後2014年より同院理事長・院長に就任。地域の患者が安心して快適に出産できる病院づくりに専念。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

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