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社会医療法人社団尚篤会 赤心堂病院

(埼玉県 川越市)

市川 誠 病院長

最終更新日:2023/09/29

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急性期を中心に、地域に根差した医療を展開

小江戸として知られ、観光客にも人気の川越。東武東上線、JR川越線、西武新宿線と3路線が集中する便利なエリアとしても注目される。その川越で100年近くにわたって、地域の医療を支えてきたのが「社会医療法人社団尚篤会 赤心堂病院」。救急医療をはじめ、分娩にも対応する産婦人科、透析治療など市民生活に欠かせない医療に取り組む中核病院だ。そんな病院の舵取りを担う市川誠院長は、創立者のひ孫にあたる。循環器内科で黎明期の心臓カテーテル治療に出会い、大学病院で研鑽を積んでいたが、3代目院長であった父の急逝などを受け、赤心堂病院に入職。2019年に院長に就任した。少子高齢化に伴う出生数の減少による産科医療の維持の難しさや、医師や看護師不足、そしてコロナ禍など、厳しい環境にある医療現場で、地域に求められる質の高い医療を提供できるように尽力してきたという。「赤心(まごころ)の精神で、地域の皆さんの期待に応えられる病院であり続けたい」と語る市川院長に、同病院の特徴や特色ある診療科、展望などを聞いた。(取材日2023年7月11日)

まず、こちらの病院の成り立ちについて教えてください。

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当院は、1918年に私の曽祖父にあたる柳沢篤義が福島県に開設し、1926年に川越市に移転開院をしたのが始まりです。以来、川越地域における中核病院として急性期医療の役割を担ってきました。内科、外科、整形外科、婦人科、泌尿器科を中心とした急性期疾患の診療に加えて、サテライト施設として透析クリニックや総合健診クリニックを併設しています。早くから透析治療に力を入れてきたのも特徴で外来・透析治療はクリニック、入院治療は当院と連携しながら診療しています。また急性期病院の少ない川越市中心部にある病院として、救急要請はできる限り受け入れるように尽力しています。2014年には、地域の救急医療の役割を担っていることから、医療法人から社会医療法人へと移行しました。地域包括ケア病棟を備えた在宅療養支援病院として、訪問診療を行う近隣のクリニックとの連携など、より地域に根差した医療にも注力してきました。

診療面には、どのような特徴や強みがありますか。

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内科系は、循環器、腎臓、消化器・肝臓などの領域に注力し、心血管カテーテル治療部門も設けています。外科系は、消化器外科と乳腺外科で多くの治療を行っています。特に乳腺外科では乳がんの早期発見と治療に力を注いでいます。産婦人科も当院の大きな特徴で、分娩に加え、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの腹腔鏡下手術にも対応しています。分娩を行う施設が少なくなる中で、外国籍の方も含めて地域の皆さんに頼ってもらえる存在になっていると思います。泌尿器科には、前立腺がんや尿もれ、頻尿などで来られる方が多いですね。性同一障害の専門家も在籍しており、婦人科と連携した治療を行っているのも特徴だと思います。整形外科では、高齢者の骨折をはじめ幅広い診療に対応しています。特に手外科・関節リウマチの専門家である、前院長の関谷先生が在籍されていることもあり、肘・手にあたる上肢の治療を多く手がけ、遠方からも患者さんが来られています。

地域連携についてはどのような取り組みをしていますか。

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地域に根差した急性期医療を担う病院として、スムーズな病病連携、病診連携に加え、患者さんの入退院、外来通院時にもしっかりサポートすることが必要です。そこで、地域連携室を患者支援室という名前に変えて、事務スタッフ、退院調整を担当する看護師、社会福祉士が一つの部門として連携して動けるように体制を整えました。また、埼玉医科大学総合医療センターとは密接な連携体制があり、高度な医療や精密検査が必要な患者さんは迅速に紹介を行い、逆に埼玉医科大学の患者さんで、高度医療が必要ではないと判断できた方については当院で受け入れることもあります。病診連携については、強化型在宅療養支援病院として地域で在宅診療に携わる開業医の先生と情報を共有し、入院や検査要請があった場合の受け入れや、退院後に自宅療養を希望される方の紹介を行っています。さらに当院としても訪問診療担当の医師が在籍し、訪問診療や往診を行っています。

今後に向けてどのような展望がありますか。

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赤心(まごころ)の精神で、地域の期待に応えられる医療を提供するのが当院の使命です。私自身、この地で生まれ育ち、当院が地域に支えられ、愛されてきたことを実感していますので、その病院をけん引していくことに大きな責任を感じつつ、さらに将来に向けて継承していかなければという気持ちです。より良い医療を提供するためにはソフトだけでなくハード面の整備も必要ですから、将来的に建物の新築を計画しています。医師やスタッフも増員して現在の診療をさらに強化したいですし、在宅医療に取り組む開業医の先生や高齢者施設との連携も充実させていきたいですね。また、私の専門の循環器内科を例にとると、心臓カテーテルをはじめとする治療はもちろん重要ですが、できれば、そうした治療が必要とならないような予防や早期発見にも力を入れたいのです。赤心堂総合健診クリニックとの連携や情報発信も進めて、地域の健康増進に貢献したいと考えています。

最後に、地域へのメッセージをお願いします。

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当院は、地元密着で誰もがかかりやすい病院として、適切な医療を提供していくことをめざす病院です。常に患者さんを第一に考え、断らない医療を実践するとともに、医師や看護師など働く人にとっても快適な環境でありたいと考えています。そして、地元の方々に信頼され、何かあったときには遠慮なく相談していただける病院でありたいと思っています。どの診療科も予約なしでその日のうちに診療を行うことが可能ですし、産婦人科には女性医師が在籍しています。乳がんや子宮脱など女性のニーズの高い診療にも力を注いでいます。さらに、透析治療や循環器、整形外科など高齢者医療にも幅広く対応していますので、気軽にご相談いただきたいと思います。また在宅医療や、高齢者施設などで急性期医療が必要になった場合は、患者支援室に連絡をいただければスムーズな対応をさせていただきますので、ぜひ、頼りにしていただければと思います。

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市川 誠 病院長

2003年日本大学医学部卒業。両親ともに医師という環境で育ち、医師の道へ。黎明期の心臓カテーテル治療と出会い、循環器内科に進む。大学院で学び、大学病院や関連病院で循環器内科、CCUなどの診療に携わり、2012年赤心堂病院入職。副院長を経て、2021年より現職。日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医。専門は循環器内科、心血管カテーテル治療。

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