医療法人社団鴻愛会 こうのす共生病院
(埼玉県 鴻巣市)
織田 徹也 病院長
最終更新日:2026/01/14


地域とともに生きるかかりつけ病院をめざす
「共に生きる」を理念に掲げ、鴻巣市を中心に病院やクリニック、介護施設を運営する医療法人社団鴻愛会。その中核を担うのが「こうのす共生病院」だ。救急医療や地域のかかりつけ医としての整形外科、内科などの高齢者医療から、地域包括ケア病棟の運用、リハビリテーションなどによる回復期医療、人工透析、訪問診療、健康診断・人間ドックまで幅広く提供する同院。グループ内の介護老人保健施設や訪問リハビリ、サービスつき高齢者向け住宅などと密に連携することで、切れ目のない「地域包括ケアシステム」の実践をめざす。さらには、医療DXの導入やICTを活用した多職種連携システムの構築による業務効率化や、地域との結びつきの強化にも努めている同院について、織田徹也病院長に話を聞いた。(取材日2025年12月17日)
最初に病院を紹介していただけますか?

救急医療や地域のかかりつけの病院としての整形外科、内科などの高齢者医療から、地域包括ケア病棟の運用やリハビリなどによる回復期医療、人工透析、訪問診療、健康診断・人間ドックまでを提供しています。地域の人に健康の問題があったときには、まずは受診してもらい、治療ができるものは行い、より専門的な診療が必要であれば大学病院や専門病院につなぐ。そこでの治療を終えたら、当院でリハビリを行いながら介護サービスなども調整することで、安心して自宅に戻り、日常生活を再開してもらう。自宅に戻れない場合には、介護施設で療養。在宅で医療が必要な場合には、訪問診療を利用してもらうなど、地域包括ケアシステムを実践することをめざしています。加えて、地域の人も招いてのお祭りや、病院の外でのさまざまな活動で人々とつながることで、地域を丸ごと元気にしていくことにも取り組んでいます。
整形外科に力を入れていると伺いました。

腰痛や肩凝り、打撲や捻挫、骨折、骨粗しょう症など、よくある症状やけがを幅広く診療しており、高齢者の転倒などの救急にも対応しています。CTやMRI、骨密度などの検査から治療、リハビリまでをオールインワンで提供することに努めています。股や膝の変形性関節症などの人工関節治療に力を入れていて、「関節治療センター」を設置。筋肉と筋肉の間からアプローチして人工関節に置き換えを図ることで、出血も少なく短時間で、回復も早く、手術後の脱臼も少ない手術をめざしています。このような専門の部門は手術を機械的に行っているイメージがあるかもしれませんが、当院ではコミュニケーションも大切にしながらリハビリもしっかり行うなど、患者さんに寄り添った治療をすることを大切にしています。膝や股の関節の痛みの原因が違うところにあることも少なくありませんから、困っていたらまずは受診してほしいと思います。
ほかの診療科の取り組みについても教えてください。

二次救急医療機関として、24時間365日体制で救急患者さんを受け入れています。大学病院の救命救急センターで超急性期医療に携わっていた医師が在籍し、在宅や施設で療養中の急な病気や転倒による骨折などに多く対応しています。訪問診療にも力を入れていて、病院での外来診療と遜色ない治療や処置を在宅で提供できるよう努めています。緊急時は24時間体制で対応しており、必要な場合には当院に入院することも可能です。がん末期患者さんの在宅緩和ケアにも、専門の医師が医療用麻薬などでの疼痛管理や、患者さんとご家族の精神的なサポートを行っています。リハビリにも力を入れていて、入院や外来から訪問、通所まで、幅広く提供しています。内科では、風邪や腹痛などの一般的な症状や生活習慣病から専門的な治療まで、かかりつけの病院として心身の健康面や家庭環境、経済状況などにも配慮しながら総合的に診療しています。
病院長として日頃から意識していることはありますか?

スタッフが生き生きと高いモチベーションを持って働くことが、患者さんへの応対に直接反映されると考えています。「生活のために働く」という次元を超え、患者さんのために最善を尽くした結果として、働き方や待遇が向上し、やりがいも大きくなる。そうした近江商人の「三方よし」のような循環を生み出したいと思っています。また、AIやIoTを積極的に導入し、事務的な業務の効率化や省力化を図ること。外来ではAI問診を導入し、診察までの待ち時間短縮に努めていますし、入院患者さんのバイタルデータを自動計測し、電子カルテへ送信するシステムも導入しました。記録も医療従事者の大切な仕事ですが、看護師の本分は記録ではありません。DXを活用して本来の業務以外の負担を減らし、人がやるべき仕事に専念できる環境づくりを進める。看護師がより患者さんと向き合う時間を確保し、人だからこそできる「想い」に寄り添う医療の提供をめざしています。
最後に読者へメッセージをお願いします。

地域との交流活動にも力を入れています。最近では「こうのすえん」という畑での活動を始めました。近隣の畑で当院の職員が、地域の人たちと一緒に種まきや苗植え、収穫などを行い、それらのイベントも開催しています。畑作業を通じて世代を超えた自然な交流が生まれ、畑の所有者にも喜んでいただいています。病院は困っている人が訪れる場所ですが、実際には「困っていても病院に来られない人」もたくさんいます。病院はただ待つ場所ではなく、自ら地域へ出ていき、人と人、人と病院をつなぐ役割を担うべきです。私たちが自ら地域へ出向いて皆さんと交流することが、必要な医療につながるきっかけになればと考えています。それが私たちのめざす社会貢献のかたちです。

織田 徹也 病院長
2001年埼玉医科大学卒業後、同大学整形外科学講座に入局。 埼玉県立がんセンターや埼玉慈恵病院など勤務、埼玉医科大学病院整形外科病棟医長、丸山記念総合病院整形外科部長、さいたま北部医療センター整形外科部長などを経て、2020年より現職。日本整形外科学会整形外科専門医。カンボジアでの医療体制整備や救急医療システムの普及など、国際的な医療支援にも尽力している。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/3万800円~





