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医療法人社団東光会 戸田中央総合病院

(埼玉県 戸田市)

佐藤 信也 院長

最終更新日:2023/06/02

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がん治療や血管内治療など高度な医療に注力

2022年にコロナ禍の中で創立60周年を迎えた「戸田中央総合病院」は、地域に不足する医療の提供をめざし、24時間365日対応の救急医療に加え、高度急性期および急性期医療を提供してきた。同時に新型コロナウイルス感染症の患者も多く受け入れるなど、さまざまな形で地域に貢献。佐藤信也院長は「新型コロナウイルス感染症や発熱の患者さん用に転換していた病床を再整備し、脳血管・脳神経の専用病床を設ける予定です」と話す。以前から行ってきたロボット支援手術によるがん治療は泌尿器以外に大腸がんにも対象を拡充し、消化器内科には肝臓・胆道・膵臓を専門とする医師が加わったことで、「これまで大学病院などにご紹介していた患者さんも、当院で治療可能になっています」と佐藤院長。開院以来続く救急医療も専任の医師が在籍し、コロナ禍による受け入れ人数減少からの回復に力を入れる。「市南部を流れる荒川を越えて東京都内まで患者さんを送らずに済むよう、診療体制の充実を図るのが当院の役割と考えています」と言う佐藤院長に、同院の診療の特色を詳しく聞いた。(取材日2023年4月28日)

病院の特徴や強みとする診療について教えてください。

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当院は戸田市を中心に、隣接する蕨市、川口市で構成される埼玉県南部医療圏の基幹病院の一つで、地域に必要とされる多様な診療科を開設しています。大きな強みは、開院当初から続く救急医療、がん治療、循環器・脳血管の血管内治療、肝臓・胆道・膵臓の治療など、高い専門性を持つ診療を多岐にわたって提供していることです。当院のある戸田市の南端は川を挟んで東京都と接していますが、川を越えて東京都内の病院に患者さんを送らずに済むよう、高度急性期・急性期医療をさらに充実させることも当院の役割と考えています。ここ数年は地域貢献の一つとして、新型コロナウイルス感染症の患者さんを積極的に受け入れてきましたが、それで通常の診療にも影響が出てしまったのは残念です。現在は新型コロナウイルス感染症専用だった病床を再整備し、SCU(脳卒中集中治療室)6床を含む脳血管・脳神経の専門病床とするなど、新たな診療体制を整えています。

今後、救急医療で重視される点をお聞かせください。

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救急医療の最終的な目標は、救急車の受け入れ要請に100%応えることです。当院の救急担当の外来に在籍する3人の常勤医師は全員が日本救急医学会救急科専門医で、救急医療や集中治療を得意とする人材がそろっています。救急専用の病床も併設したほか、循環器内科や心臓血管外科、脳神経外科、整形外科など各診療科の医師が協力し、一般的な外傷から高度な診療まで対応しています。さらに救急医療には研修医も多く加わっているので、教育面にも力を入れたいですね。また、現在あるICU(集中治療室)10床、CCU(冠疾患集中治療室)6床、前述のSCU6床に加え、今後はHCU(高度治療室)の設置も検討しています。各診療科で診ている重症の患者さんを集約して人工呼吸器などを一元的に管理し、より安定した質の高い集中治療を行うことをめざしています。

ロボット支援手術によるがん治療の特徴は何でしょうか?

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腹腔鏡での手術より精度の高い治療が可能になり、患者さんの体への負担軽減にもつながることです。当院では手術支援ロボット導入時に保険適用だった泌尿器科から利用をスタートし、現在は直腸など大腸での導入をめざして準備を進めています。治療実績を積み、患者さんのご希望も多くなれば、婦人科をはじめ2018年から保険適用になった多様ながんの治療でも導入を検討していくでしょう。また、ロボットではありませんが、当院のがん治療に2023年4月から肝臓・胆道・膵臓の治療を専門とする医師が加わりました。これまで肝胆膵に病気が見つかった患者さんは、都内の大学病院などに紹介していましたが、今後は院内で専門的な診療が可能です。このほか当院は地域がん診療連携拠点病院で、緩和医療も含むトータルながん治療を受けていただけ、脳や体幹部にある治療対象となる細胞に集中してダメージを与える放射線治療用機器も設置しています。

地域の医療機関と連携する地域医療支援病院の役割もありますね。

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2020年から地域医療支援病院となりました。ただ、当院は「愛し愛される病院」の理念のもと、以前から地域の医療機関から患者さんをご紹介いただき、治療後はまたお戻しするという連携を行ってきましたから、診療自体はこれまでとあまり変わりません。当院は多様な診療科があり、心臓の病気と糖尿病、脳卒中などを併発された患者さんもワンストップで診療できるのも強みです。高齢の患者さんのように複数の病気をお持ちの患者さんは、当院にご紹介いただければと思います。医療機関の先生方や患者さんに対しては地域医療連携課が窓口となり、ご依頼の情報を管理・整理して連携を図っています。なお、患者さんの待ち時間の短縮とスムーズな診療、医師の働き方改革の実現などを目的に、全診療科を事前予約制とし、午後の診療受付時間を繰り上げました。

最後に地域の方にメッセージをお願いします。

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当院はこの地で60年間診療を続けてきた、地域に根差した病院です。多様な診療科を持ち、高度な医療も多く提供して、地域の皆さんが東京都内の病院に行かなくても、治療を終えていただけるよう研鑽を積んでいます。地域医療支援病院となって紹介状は必要になりましたが、これまで同様、かかりつけの先生からのご紹介先としてご利用ください。加えて災害拠点病院でもあり、災害発生時も地域の医療活動の中心となるよう準備を重ねています。このほか、医師の業務の一部を代行できる特定行為看護師も養成しており、医師の負担軽減と業務の効率化も図っているところです。埼玉県が進める「tele-ICU(遠隔集中治療支援システム)」、病院の集中治療室をネットワークでつないで離れた病院の診療をサポートする仕組みにも参加するなど、質の高い医療をご提供する取り組みも進めていますので、今後も当院の診療にご期待いただければと思います。

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佐藤 信也 院長

1984年東京医科大学医学部卒業。虎の門病院での初期研修後、1987年に東京医科大学第二内科入局。1988年から戸田中央総合病院循環器内科で診療を行う。2002年戸田中央リハビリテーション病院開設と同時に同院の院長に就任。2021年から現職。専門は虚血性心臓病、循環器一般。日本循環器学会循環器専門医。日本内科学会総合内科専門医。

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