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医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院

(埼玉県 上尾市)

徳永 英吉 病院長

最終更新日:2020/11/25

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愛し愛される、一大医科グループの中枢病院

上尾駅より徒歩3分の至便な立地で、シティホテルのような華やいだ賑わいを見せる「上尾中央総合病院」。41の診療科で地域住民のあらゆる医療ニーズに応え、高度医療機器によるロボット手術やTAVIなど心臓カテーテル治療も実施する一方、「愛し愛される病院」をめざして、医療の質の向上や患者満足の追及への意欲を惜しまない。徳永英吉院長が「元気な病院」だという、その実情をじっくり聞いた。(取材日2017年4月25日)

この地域において、どのような医療を提供してきましたか?

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埼玉県は、日本で最も医療のリソースが不足していると言われています。人口当たりの医師数、病院数、ベッド数がたいへん少なく、その埼玉県の中でもこの上尾・伊奈地区はさらに少ないという状況です。ただ、そうした中でも当院は救急車の受け入れを年間1万台近くこなすなど実績を積み重ねてきました。救命救急の内容的にもハイブリッド手術室を含む、15の手術室はフル稼働ですし、心臓血管外科は2チームが24時間体制でおりますから、1チームが定期の手術中であっても緊急手術が可能です。私の専門である耳鼻咽喉科も常勤の医師10人のうち頭頚部に特化した医師が3人と大学病院並みに充実しております。

患者さんはどのような方が多いのでしょうか?

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地域密着型なので、外来はほとんどが地元の患者さんです。国による病院機能分化の方向性もありますので、地域医師会とも連携して、本当に急性期治療の必要な患者さんを私どもで診させていただき、一定の治療を終えればまた地元の開業医の先生方にお戻しするというやり取りを丁寧に行っています。また、予約制を導入したり紹介状のない患者さんには選定療養費をいただくなどした結果、日に3000人もいらした外来患者数を数年かけて1400人くらいと、適正な数に抑えることができるようになりました。8割を占める予約患者さんには待ち時間も少なくできており、30分の予約枠から遅くなっても5分程度の範囲でお呼びすることができています。診療科ごとに待ち時間のデータ管理や目標設定をしているので、スタッフが自律的にお待たせしないよう工夫していることによる効果もあるでしょう。患者満足度を測るためアンケートや調査も常に行っています。

スタッフはどのようにマネジメントされているのですか?

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私が副院長になった頃は65人だった常勤医は現在210名、スタッフは総勢1800人もの大所帯になりましたが、皆モチベーションが高く、「元気な病院」ですよ。私が注力してきたのは「ガバナンス」の構築です。病院組織で当院ほど統治する仕組みが徹底しているところはないでしょう。診療科や職種で縦割りにせず、病院全体を一つのチームとして考えているので、垣根の低さを職員は皆言いますね。ガバナンスで大切なのは院内規定やマニュアルで、意思決定プロセスの明確化と、プロセスの可視化を行い、スタッフに納得・意識付けさせることで周知徹底や遵守ができるようになるのです。こうしたフローを作成する委員会や、管理や進捗をチェックする監査チームも別建てで設けています。そうすると責任や権限が明確になりますし、他の部署や診療科、病棟、職種がやっていることを仕組みとして見て回るので、スタッフ一人ひとりが刺激され、教育になるのです。

病院の理念を教えてください。

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「愛し愛される病院」と言っています。「愛し」が先に付くからには、まず職員自身が自院を愛せるような病院でないといけません。私がマネジメントに携わって18年目ですが、愛せるような組織作りを常に念頭にしてきました。こうした風土醸成は一朝一夕にできるものではなく、じっくり時間をかける必要があります。例えば研修医には当直を月6回も義務づけていますが、それでも定員を大きく上回る応募があります。当直明けは、全休にしようかと研修医に提案したら、自分の受け持ちを見たいからと言って研修医の方から半休にしてくれとの申し入れがありました。また、診療科間の隙間を作らないために、時間をかけて「総合診療部門」も設けました。ゼネラリスト育成のために、研修医も年間6ヵ月はこちらで学んでいます。

今後、考えられていることは何かありますか?

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5年単位で実現したいことを考え、そのために今年どうすべきかを現場にも下ろしてきました。民間の病院にはあまりないことですが、当院は臨床研究に力を入れており、各診療科でも年間の論文発表数や学会発表回数は目標管理を行っています。当院の名前を世界的な医学雑誌に載せたいと、皆で夢を語っているんですよ(笑)。また、2013年から内視鏡手術支援ロボットを稼動させており、保険適用の前立腺がん摘出手術をはじめ、自由診療による他領域でも活用してきましたが、2台目の導入が決定しており教育体制強化を考えています。

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徳永 英吉 病院長

1985年日本大学医学部卒業後、同大学附属板橋病院耳鼻咽喉科に勤務しながら、関連病院である上尾中央総合病院にも非常勤の医師として勤務。1995年に入職し、1999年には副院長としてマネジメントに携わるように。創設者の中村秀夫初代院長(現・上尾中央医科グループ協議会会長)、中村康彦第2代院長(現理事長)の後を受け、2010年に第3代院長に就任。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。

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