全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,983件の情報を掲載(2024年4月25日現在)

  1. TOP
  2. 埼玉県
  3. さいたま市見沼区
  4. 北浦和駅
  5. 医療法人若葉会 さいたま記念病院
  6. 石川 進 病院長

医療法人若葉会 さいたま記念病院

(埼玉県 さいたま市見沼区)

石川 進 病院長

最終更新日:2023/10/19

20230613 1 main z51023 20230529 002620230613 1 main z51023 20230529 0026

患者や医療機関から「頼られる病院」に

さいたま市北東部に位置し、近隣のクリニックや病院との密接な連携で「地域全体で患者を診ていく」体制の強化を図る「さいたま記念病院」。2023年4月に就任した石川進病院長は、「頼りにされる病院が当面の目標です」と話す。「患者さんからも地域の医療機関からも頼られる病院になるには、医療の質の向上はもちろん、患者さん一人ひとりの対応にも磨きをかけ、『ここに来てよかった』と思っていただくことが大事。職員が自主的に改善に取り組めるような雰囲気づくりも進めたいですね」と語る石川病院長が率いる同院は、診療分野を救急医療、急性期医療、回復期リハビリテーション、医療療養として、地域の多様な医療ニーズに応えている。そうした同院の特徴、各分野の強み、将来像などを石川病院長に詳しく聞いた。(取材日2023年5月29日)

こちらの診療の特徴や地域での役割をお聞かせください。

1

当院は24時間365日診療する救急医療のほか、急性期医療、回復期リハビリテーション、医療療養まで幅広く診療し、地域の多様な医療ニーズに応えるケアミックス型の病院です。開業医の方からご紹介の患者さんをお引き受けし、当院では診療が難しいケースはより専門的な病院に引き継ぐなど、地域全体で患者さんを診ていくための仲介役となるのも当院の役割と考えています。ただ、そうなるにはまず「頼りにされる病院」になることが必要です。以前に私がへき地の診療所に勤務していたとき、本当に具合が悪いときには診療所を受診していただけないなど、万一のときに頼られない悔しさを味わいました。患者さんから「何かあればこの病院に」と頼られ、地域の医療機関からも「治療後はしっかりフォローしてくれる」と頼られるよう、医療の質の向上はもちろん、医師やスタッフの患者さん対応なども含めて、安心して任せられる病院をめざしたいと思います。

救急医療や急性期医療での強みをご紹介ください。

2

平日昼間の救急対応はその日の当番医が窓口となり、必要に応じて各診療科の医師が協力する体制です。特に救急車で搬送された患者さん、あるいは当院がかかりつけという方は、当院を頼って来られたのですから極力断らないよう努めています。さらに私は心臓血管外科出身のため、救急医療にも積極的に関与しています。急性期医療では、消化器外科で消化器がんの診断と腹腔鏡手術・内視鏡治療・化学療法などの治療を行うほか、整形外科には脊椎の治療を得意とする常勤医師が在籍。2023年4月には関節を専門とする常勤医師が新たに加わり、非常勤の医師も含め充実した体制で診療にあたっています。また、循環器分野は循環器内科の医師とも協力しながら、今後さらに専門的な診療に力を入れたいと考えています。このほか呼吸器内科の常勤医師も1人加わり、全体的に当院の診療の厚みが増しています。

回復期リハビリテーション病棟はどう利用されていますか?

3

主に地域の急性期病院から、初期治療を終えた患者さんをご紹介いただくことが多いですね。当院のリハビリテーション科は、患者さん一人ひとりの症状や退院後の生活スタイルに合わせて適切なリハビリテーションを提供し、心身機能・日常生活動作の向上を図っています。ご自宅や施設など以前の生活の場に戻ることを目標として、患者さんが前向きにリハビリテーションに取り組めるよう、スタッフがサポートしています。当院には理学療法士20人、作業療法士6人、言語聴覚士2人が在籍し、回復期リハビリテーションのほか、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなどを担当しています。また、当院でのリハビリテーション後、ご自宅や施設に戻る準備をさらに必要とされる方は、同じ医療法人で、当院と密接に連携している老人介護保健施設「かわぐちナーシングホーム」もご紹介しています。

地域の医療機関との連携について教えてください。

4

当院からの紹介先、当院の回復期リハビリテーション病棟への紹介元として多いのは、自治医科大学附属さいたま医療センター、さいたま赤十字病院、さいたま市立病院などで、地域連携室はもちろん医師同士の電話によるホットラインも活用して、患者さんのスムーズな受け入れに尽力しています。近年は新型コロナウイルスの影響で、病院や開業医の先生方と連携を深める個別訪問や勉強会の開催も難しかったのですが、今後は少しずつ再開して「顔の見える関係」を築いていきたいですね。また、当院の医療連携室にはMSW(medical social worker)が在籍し、患者さんやご家族からのご相談にも対応しています。例えば、病気やケガによる精神的なショック、長期の治療で生じる経済面・生活面での問題や悩み、職場復帰などについて、MSWが親身になって相談に乗り、必要に応じて社会福祉制度を活用するなどのアドバイスも行っています。

これからの目標についてお聞かせください。

5

当院の医師やスタッフは非常に穏やかで、患者さんにとって居心地の良い、安心して受診できる病院になると考えています。ただ、あえて言えば、もう少し自己主張する部分も必要でしょう。当院で重視するのは「患者さんにとって良い医療」の実践で、そのためには職員一人ひとりが自分なりにアイデアを出し、大きな変革でなくても、ちょっとした気遣いで日常の対応を改善していくことが大切です。そして、地域の皆さんに「困ったとき、さいたま記念病院に行けば何とかしてくれる」という受け皿になれたらと思っています。また当院では、どの診療科に行けばいいのかわからないときの窓口も設けていますし、糖尿病など慢性的な病気の専門的な治療も可能です。以前の経営危機の際に離れた医師やスタッフもいますが、近年は医師も少しずつ増え、マイナスからゼロに戻った印象です。今後は診療体制や設備も充実させ、以前よりもプラスをめざしていきます。

20230613 1 main z51023 20230529 0026

石川 進 病院長

1982年自治医科大学医学部卒業後、群馬大学第二外科入局。群馬大学医学部附属病院および関連病院に勤務後、へき地の診療所で所長を務める。自治医科大学胸部外科、群馬大学第二外科、帝京大学心臓血管外科等で診療。東京北社会保険病院(現・東京北医療センター)心臓血管外科科長、東京都立墨東病院胸部心臓血管外科部長、大宮中央総合病院副院長・医局長を歴任し、さいたま記念病院副院長に就任。2023年4月から現職。

access.png