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医療法人財団松圓会 東葛クリニック病院

(千葉県 松戸市)

内野 敬 病院長

最終更新日:2024/03/21

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かかりつけ病院として幅広い診療科にも対応

松戸駅西口から東葛クリニックグループの循環バスで約10分。松戸市樋野口の一角に立つ「東葛クリニック病院」は東葛エリアの腎臓病及び透析治療の一大医療拠点として知られている。2020年から院長として同院を率いているのが内野敬先生だ。内野院長は副院長としても約20年にわたってさまざまな透析患者を見守ってきた。最近では糖尿病や動脈硬化から透析治療が必要となるケースが増えている背景もあり、同院では生活習慣病の早期発見・早期治療に努めているという。「当院の理念である『協』すなわちチーム医療と、『恕』すなわち思いやりを大切にしながら、お一人お一人丁寧に診療しています。気になることがあれば相談にいらしてください」と内野院長。より広く地域に開かれた病院をめざす内野院長に診療の特徴などについて聞いた。(取材日2023年11月10日)

専門分野に限らず広くかかりつけ病院をめざしているそうですね。

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当院は腎臓疾患や透析治療において、長年にわたり専門性の高い医療の提供に努めてきました。東葛エリアのさまざまな医療機関からの紹介も多く、透析医療の中核を担っていると自負しております。ただ、その専門性が高いあまりに、地域に暮らす一般の方々とのつながりが薄いように感じます。一般的な疾患、例えば風邪や腹痛、ケガなどでは受診しにくい、透析専門病院と感じている方も多いかもしれません。ですが、決してそのようなことはなく、内科や消化器外科、糖尿病内科、循環器内科、整形外科など診療科も充実していますので、かかりつけ病院としてご利用いただきたいと思います。入院設備もあり透析患者さんだけでなく他の疾患でも入院可能です。地域の中にこちらから入っていくことも地域医療では大切と考えており、在宅医療支援や訪問診療などにも力を入れていきたいと考えています。

一般的な診療科の中で特に力を入れている分野を教えてください。

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まず糖尿病内科と循環器内科です。最近では糖尿病の進行によって透析治療に至る例がとても多くなっていますので、慢性腎臓病の予防も含めて早い段階から糖尿病の治療に取り組んでいます。また高血圧から動脈硬化が進行し、結果、腎硬化症を引き起こして透析治療に至るケースも増えています。ですので、これらの専門的内科と腎臓内科とで密接に連携しながら診察しています。また、胃と大腸を中心に消化管の内視鏡検査や内視鏡下治療を行っています。胃の経口内視鏡検査の場合、鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査を提供しています。また、糖尿病や動脈硬化症の合併症として足の壊疽や潰瘍などの創傷も増加していますが、国内ではまだ本格的な治療を行っている施設が少ないのが現状です。当院では専門的な外来も設置し、関連各科の医師や看護師、薬剤師、臨床検査技師など多職種によるチームによって創傷ケアに力を入れています。

専門でもある腎臓病や透析治療について教えてください。

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当院の腎臓病治療で最も大きな特徴は、透析治療に至らないよう糖尿病内科、循環器内科などの連携によって早期発見・早期治療に取り組み、それでも腎機能が低下した場合には、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、診療放射線技師など専門スタッフのチームで腎機能の維持に取り組んでいる点です。当院は多職種によるチーム医療を重視しており、他にも栄養サポートチーム、褥瘡対策チーム、フットケアチームなどが専門的・横断的に治療にあたっています。各チームのメンバーは病棟の院長回診やカンファレンスにも参加しています。いよいよ腎機能が低下して、最終的に血液透析、腹膜透析、腎移植といった腎代替療法が必要になった場合には、当グループで継続医療を行うか、あるいは適切な医療機関に紹介しています。透析患者さんのバスキュラーアクセスに関しては血管外科の医師がシャントの手術やさまざまなトラブルに対して専門的に対応しています。

関連施設や地域の医療機関との連携について教えてください。

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松戸市、柏市、我孫子市、江戸川区南小岩に7つの透析専門のサテライトクリニックがあり、当病院と一つの電子カルテでつながっています。病院での透析導入から、透析患者さんの病態の評価、日常的な管理まで病院とクリニックが一体となって行っています。各クリニックの施設長とのミーティングも定期的に行い情報共有しています。また、コロナ禍前には、ご紹介いただく地域の病院やクリニックの先生方との定例会なども行っていましたので、今後状況を見ながら再開していきたいと考えています。地域の病院や透析医療機関からのバスキュラーアクセスのトラブルにも対応しています。トラブルではシャントが閉塞するシャントトラブルと感染症が多いのですが、特に感染症は全身に感染が広がってしまうと敗血症のリスクもあります。ですので、このようなアクセストラブルには迅速に対応できる体制を整えています。

診療の際、どのようなことを大切になさっていますか?

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患者さんのお話にしっかり耳を傾けています。患者さんのお話は診療に役立つことが多く、自身のスキルアップにもつながります。透析は導入するタイミングが重要です。どなたも透析はしたくありませんが、それでも必要な際には、導入せずにタンパク質や水分を極力我慢して体力を衰えさせるか、逆に体力のあるうちに導入し、元気に過ごすために透析を続けるか、具体的な例をお話しし納得していただくよう努めています。当院では、理念である「協」すなわちチーム医療と、「恕」すなわち思いやりを大切にしながら、お一人お一人丁寧に診療しています。最近は受診控えの影響でご自身の病気に気づいていない方も多いようです。何か気になることがあればぜひ相談にいらしてください。

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内野 敬 病院長

1982年東京医科大学卒業、同大学大学院医学研究科外科学専攻博士課程入学。1986年医学博士号取得。東京医科大学病院外科学教室、東京医科大学八王子医療センター心臓血管外科、スウェーデンのイエーテボリ大学留学、東京医科大学病院外科学講師などを経て、1999年東葛クリニック病院勤務。2009年同病院副院長。2020年より現職。専門は血管外科。日本透析医学会透析専門医。

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