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さいたま市立病院

(埼玉県 さいたま市緑区)

堀之内 宏久 院長

最終更新日:2023/09/08

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切れ目のない先進的な医療の提供を

自治体が運営する公立病院として1953年に診療を開始し、70年にも及ぶ長い歴史を持つ「さいたま市立病院」。さいたま市の公立病院であり地域の基幹病院として、救急医療と急性期医療、周産期医療、がん診療、感染症への対応を5本の柱に、災害拠点病院としての機能も担うことで、市民の最後の砦となることをめざしている。また2019年の大規模な病院新築再スタートから進化は加速し、手術支援ロボットの本格導入による手術症例の増加、高精度放射線治療装置の導入と放射線治療体制の拡充、運動・スポーツ領域に特化した「スポーツ医学総合センター」の診療開始など、さらに地域医療に貢献できる体制が強化された。そんな「さいたま市立病院」の現在の様子を、堀之内宏久院長に聞いた。(取材日2023年7月19日)

2019年の新病院開院で診療・治療体制が強化されました。

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当院はさいたま市の公立病院です。診療開始以来、一貫して医療に関して市民の最後の砦になるという気概をもって診療を行っています。救急医療と急性期医療、周産期医療、がん診療、感染症対応という5つの大きな柱に加え災害拠点病院の機能も持ち、平時はもちろん災害時や緊急時にも市民の健康と安心・安全を守る存在としての役割を担っています。2019年新病院開院時には、妊娠期から出産、小児医療までをワンフロアに集約、定位放射線治療に特化した装置を含む高精度放射線治療装置を2台採用、手術支援ロボットの本格導入など、診療・治療体制の強化が一気に加速しました。また当院は第二種感染症指定医療機関であり、感染症の患者さんを受け入れる役割も担っています。今回の新型コロナウイルス感染症でも、新病院設計時より隔離スペースやゾーニングを意識していましたので、患者さんはもちろんスタッフも安心して働ける環境を整えることができました。

救命救急センター創設、周産期医療もワンフロアに集約しました。

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以前から内科的疾患や循環器・脳血管疾患など、本来の二次救急の枠を超える需要があったのですが、幸いにも協力をしてくださる大学機関があり、救急体制を整えて本格的に三次救急を行うこととしました。期せずしてコロナ禍初期には、設立当初の想像を上回る活躍でお役に立つことができました。今後は高齢化に伴う需要増に的確にお応えしたいと考えています。また救急部門は全身管理のエキスパートともいえる存在。病院全体のあらゆる診療科の診療・治療の場面でも良い影響があり、助かっています。人材も医療資源もフル活用して、病院にも地域にも有益な存在と言えるでしょう。周産期医療では、妊婦健診の外来や産科の入院施設、新生児内科のNICU、小児科までをワンフロアに集約。とにかくお母さんと赤ちゃんが困らないような配慮を施しました。同時に、スタッフの導線の短縮化を図ることで、効率的に一連の管理ができる体制としています。

「スポーツ医学総合センター」の診療も開始されましたね。

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2023年5月8日よりスタートしたばかりです。小さなお子さんから高齢の方まで幅広い方々の健康に寄与するこの分野。スポーツ競技だけでなく、日常的な運動機能の向上のためにもお役立ていただきたい部門です。お子さんに対しては正しい成長を促す役目も担いますし、スポーツを行うお子さんに対しては運動能力の発達と成長スピードの乖離による諸問題の解決、高齢の方にはロコモ対策、糖尿病や循環器疾患を患っておられる方に対しては適切な運動療法の指導まで幅広く対応して参ります。また、さいたま市は女子スポーツが盛んな地域でもあるのですが、これまで女性アスリートが悩みを相談できる医療機関があまりありませんでした。当センターでは婦人科や内科の医師も加わって女性特有の諸問題にも取り組んでまいります。リハビリに関しては、学生さんが放課後に通院できるよう診療時間を設定。患者さんがより取り組みやすい環境を整えることを考えています。

がん治療では一貫して受けられる体制を整えておられます。

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当院は地域がん診療連携拠点病院です。消化器や呼吸器、泌尿器をはじめほとんどの臓器のがんに対応しております。がん治療では手術と化学療法、放射線治療の3つが柱となりますが、新病院開院に際してそれぞれの治療体制を強化しました。手術については低侵襲の手術を可能にする手術支援ロボットを本格導入。順調に対応領域と症例数を伸ばしています。また化学療法のための病床を倍増。複雑な化学療法も外来で対応できるようになりました。放射線治療の設備は、あらゆる部位に対応可能な高精度汎用型装置と定位放射線治療に特化したロボットアーム型の装置を導入。多くの方が外来通院で放射線治療を受けられており、日常生活への影響を少なくした療養生活が送れるようになっています。ロボット手術や内視鏡手術の導入により患者さんへの負担が少なくなり、入院期間の短縮につながっています。

院長からメッセージをお願いします。

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私は常日頃から全スタッフに、オープンマインドで患者さんには優しい心で接するようお願いしています。そしてよく説明し、理解してもらった上で患者さんと一緒に治療に取り組んでもらうことが大切であると考えています。さいたま市は東京方面に勤務する方が多く、病院にかかられる際も勤務地に近いところにまず通院されるケースは多いでしょう。しかし、お住まいの地域で安心して治療・療養できることは重要だと思います。当院では、患者さんを尊重し信頼される病院をめざし、科学的根拠に基づいた質の高い医療を提供することを心がけ、地域の基幹病院として各医療機関との連携にも努めています。また幅広い治療法に対応できる体制を強化し、当院で可能な限り一貫したシームレスな治療を受けていただけるよう尽力しております。今後も地域の先生たちや医療機関と連携しながら、皆さんの健康を守っていくことを心がけてまいります。

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堀之内 宏久 院長

1982年慶應義塾大学卒業後、同大医学部外科学教室に入局。済生会神奈川県病院、都立駒込病院勤務、米国留学、慶應義塾大学医学部外科准教授などを経て2012年より同院。副院長などを経て2020年より現職。日本外科学会外科専門医、日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医。医学博士。

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