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医療法人社団愛友会 津田沼中央総合病院

(千葉県 習志野市)

西田 勝則 病院長

最終更新日:2020/11/25

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病診連携の強化でさらに診療機能が充実

JR津田沼駅南口から徒歩6分の立地にある「津田沼中央総合病院」。外科・整形外科をはじめとする急性期医療を中心に、在宅復帰を支える回復期リハビリテーションや、合併症にも対応する透析治療、外来での化学療法など幅広い診療を行っている。地域住民の医療ニーズに応える密着型の病院として、その運営を担ってきたのが2003年から病院長を務める西田勝則先生。近隣の市を含む広範囲にわたって病診連携の体制を整えてきた一方で、2020年10月には病院の付帯施設として外来機能を担うサテライトクリニックの開設を予定しているのだそう。そのサテライトクリニックとの連携によって、同院ではより専門的な医療を提供できる環境が整っていく。西田病院長は「サテライトクリニックとの役割分担によって、本院の混雑が緩和されれば、患者さんをお待たせする時間もさらに短縮できるようになるでしょう」と期待を寄せている。そうした今後の取り組みや、同院が地域で果たす役割について話を聞いた。
(取材日2020年7月2日)

まず病院の特徴について教えてください。

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「安全と信頼に基づき地域医療に貢献します」を病院の理念に、地域に密着した医療を提供しています。中心となるのは急性期医療で、精神科、産科以外のほとんどの科をそろえ、幅広い内容の手術にも対応しています。近年はご高齢の患者さんが非常に多く、特に一人暮らしの方が増えているので、手術をして「病気は治ったからお帰りください」というわけにはいきません。私たちのような地域密着型の病院の役割は、患者さんの在宅復帰までを支えることですから、難病の患者さんなどを診る障害者病棟、リハビリを行うリハビリテーション病棟を備え、慢性期の医療にも取り組んでいます。最近増えているご高齢者の骨折の治療では、手術の後にできるだけ早くリハビリを始めて、自宅で生活をするために必要な筋力を戻せるようにしています。また数は少ないですが訪問リハビリも行っており、訪問看護ステーションとも連携をしています。

がん治療や透析治療に力を入れていらっしゃると伺いました。

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外科でのがんの手術治療では、開腹せずに内視鏡を使って手術を行う低侵襲の腹腔鏡下手術が主流になってきています。腹腔鏡を用いる場合、開腹手術に比べて傷が大きくならないため治りが早く、体力の戻りも早いのがメリットです。術後に化学療法が必要な方は、外来の化学療法室で通院での治療を受けていただきます。透析治療に関しては、患者さんのニーズに応えていく中で充実してきた背景があります。現在では腎臓内科を専門とする常勤の医師2人体制で診療を提供しているのが強みです。透析施設には50床あり、毎日多くの患者さんが透析を受けられています。透析治療を受ける患者さんで高血圧や糖尿病を合併している方も多く、当院ではそうした治療も平行して対応できるよう体制を整えています。他にも乳腺外科や泌尿器科、神経内科といった住民の皆さんからのニーズの高い分野で外来を開設し、幅広い診療を行っています。

新たにサテライトクリニックを開設されるそうですね。

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2020年の10月に開設を予定しています。JR津田沼駅から徒歩4分という駅近の立地で、当院からも歩いてすぐの距離です。忙しくお仕事をされている方や子育て世代にも通いやすいと思います。このクリニックでは内科診療を中心にするため、外科的な治療やその他の診療が必要な場合は、当院に紹介できるように連携を取っていきます。クリニックが外来診療の一部を担うことで、本院の混雑が緩和され、これまで課題となっていた待ち時間の短縮にもつながると期待しています。クリニックの医師が当院での診療にも携わっていますので、患者さんには安心していただけるのではないでしょうか。当院では脳梗塞や認知症といった、高齢化に伴い増加する疾患に対して、さらに手厚く診療できるような体制を整えていきます。

予防への取り組みについても教えてください。

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当院では治療だけでなく、予防にも力を入れています。2017年には健診部門を拡張して、それまでの2倍の広さにしました。通常の人間ドックに加えて、大腸がんや乳腺検査、特定部位の検診を強化した肺や脳の健診コースなども行っています。MRIも2台に増やし、1週間前後で検査を受けていただけるようになりました。健診に関してもサテライトクリニックと連携をとっていく予定で、クリニックでは血液検査や心電図などの一般的な市民健診を行い、当院ではさらに精密な検査としてCTやMRI、内視鏡を使った検査を実施します。クリニックの医師が必要と判断すれば、すぐに当院での精密検査の予約を入れ、その結果についてもご説明をします。そうしたスムーズな連携が、早期発見・早期治療につながると考えています。また現在は週1回の女性専用の健診日を、今後は増やしていくことも検討しています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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病院に来られた患者さんの「病気を治す」のはもちろんですが、健診や人間ドックを通じて「病気を見つける」こと、市民講座や相談室を通じて「病気にならないためにはどうしたらよいかを伝える」ことに取り組んでいきたいと思っています。例えば、循環器病の予防には高血圧の診断と治療が欠かせませんが、高血圧を放置している患者さんは非常に多いんです。また検査で異常があった方が、そのまま受診せずにいるケースもあります。便潜血の検査でスクリーニングをすれば、大腸がんの早期発見につながります。早期の大腸がんでしたら内視鏡で治療ができますし、検査の段階でポリープが見つかればその場で切除も可能です。そうしたことを知っていただくことが、予防においては重要だと考えています。私たちは地域に密着する病院として、近隣の医療機関と連携をとりながら、今後も皆さまの健康を支えてまいります。

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西田 勝則 病院長

1982年に帝京大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院で研鑽を積む。2001年より津田沼中央総合病院の副院長を務め、2003年より現職。丁寧なコミュニケーションを重視しながら、15年以上にわたって愛友会グループの基幹病院の一つでもある同院を率いている。地域住民に向けた市民講座を開催するなど、疾患の予防や啓発活動にも尽力。専門は消化器外科。日本外科学会外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医。

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