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医療法人三誠会 川口誠和病院

(埼玉県 川口市)

服部 晃典 副院長

最終更新日:2020/11/25

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女性に配慮した乳がん・子宮がん検診を実施

草加市・足立区にも近い川口市の東部地域、首都高速新郷ICのすぐ西側に建つ「医療法人三誠会 川口誠和病院」は、30年以上続く地域のかかりつけ病院。地域に医療機関が少なかった時代から、日常診療と一次・二次救急に尽力。現在は新しいニーズに応え、日常診療、一次・二次救急に加え、消化器外科と乳腺外科、婦人科を中心とする専門治療と、急性期後の方の退院支援、地域で最期を過ごしたい方の緩和ケアにも力を入れている。特に女性向けの検診に力を入れており、乳がんと子宮がん両方の検診の受診が可能だ。「時代と共に求められる医療は変わっても、できることを精一杯提供していきたい」という副院長の服部晃典先生に、同院の歴史や特徴、強みについて話を聞いた。(取材日2018年5月22日)

まずは病院の成り立ちと、地域での役割についてお伺いします。

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当院は、1983年に開院しました。当時、特に得意だったのは外科、脳外科、婦人科ですが、日常的な診療から一次・二次救急を担う、この地域のかかりつけ病院という立ち位置でした。当時の川口市の人口は今の半分ほどでしたが、地域内外の医療施設は整っておらず、特に夜間救急に対応できる病院はとても少なかったので、救急医療は寝る間もないほどの忙しさだったそうです。現在は周辺の医療機関も増え、緊急性のある患者さんは専門の医師がいる医療機関などに運ばれるようになりました。当院の守備範囲そのものは以前に比べれば狭くなりましたが、「私たちの持てる力でできうる限り地域のニーズに応えていきたい」との思いは変わりませんし、常に地域の方々の近くにあって、行きたいと思った時にいつでも行ける病院でありたいと思っています。

現在の同院の特徴はどのようなものでしょう?

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地域医療として、日常的な診療と一次・二次救急に加え、急性期治療後にまだリハビリが必要な方や退院先が未定な患者さんの退院を支援するために受け入れたり、慢性期の長期療養や最期を地元で過ごしたい方の緩和ケア、看取り、在宅医療への調整なども行っています。強みである消化器外科は、消化器がんの手術や胆石症やヘルニア、虫垂炎などの手術に加え外傷などの外科処置まで対応しています。また検診にも力を入れ、消化器内視鏡検査や、乳がん検診、子宮がん検診も行っています。同時に女性検診を受診できる病院は少ないと思うので、便利にご利用いただけていると思います。私の専門分野の乳がんについては、医師・エコー技師・マンモグラフィー検査技師すべて女性スタッフをそろえています。がんが見つかった場合は、十分ご説明した上で迅速に検査および治療を進めています。私が籍を置く東京女子医科大学東医療センターと連携して診ていくことも可能です。

大学病院と比べて、中小病院ならではの強みとは?

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患者さんと医師との距離は大学病院と中小病院とでそんなに違いはないと思いますが、他科や医療スタッフと連携しやすい点でしょうか。例えば、乳がんで骨に転移があり、整形外科の先生と相談しようという時、大学病院だとまず文書で依頼を出して、日を改めて……となる場合がありますが、当院ですとちょっと外来を尋ねて相談できたり、そのまま診察してもらったり、という垣根の低さがありますね。必要であればソーシャルワーカーさんに「介護保険の話もしてほしい」などの打ち合わせをして、一気に進めることもできますし、連携のスムーズさは中小病院ならではの良さだと思います。ただ、もちろん大学病院などの大規模病院は、高度医療を必要とする疾患に対応できるマンパワーと設備を備えているという長所があります。ですので、大規模病院とも連携をとりながら患者さんにとってベストな診療をめざしていければと思っています。

病院やクリニックとの連携について、もう少し教えてください。

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近隣の開業医の先生方とは普段から密に連携を取らせていただいています。開業医の先生から紹介で入院する場合には退院後にスムーズに引継げるよう心がけています。退院後に在宅医療や在宅介護、施設への入所が必要な場合は、ケアマネジャーさんなどを招き、今後について決めていきます。当院の役割として、具合が悪くなった患者さんの迅速な対応と治療後のスムーズな退院支援に注力したいと思っています。また、一般病床60床のうち12床は地域包括ケア病床で、これは急性期治療後の退院支援やレスパイトが目的の病床です。急性期病院より「自宅復帰に向けもう少し治療やリハビリが必要な方」の対応や、在宅介護中のご家族のご都合で介護ができない時やご家族に休息を取っていただくための短期入院「レスパイト」の患者さんに利用していただいています。まだ認知度が低いのですが、ニーズはあると思いますので、今後利用していただければと考えています。

診療にあたり、最も大切にされていることは何ですか?

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患者さん本人とも、ご家族とも、しっかりお話をすることです。がん治療でもそうですが、治療方法や最期の過ごし方のご希望はそれぞれ違います。ご本人の思いとご家族の思いが異なることも珍しくありません。思い込みで進めてしまうと希望とは違う方向にいってしまう場合もあるので、患者・ご家族の双方を気遣い、寄り添うことは大事にしています。また、1人の患者さんに関わるスタッフ全員で情報を共有することも大切ですね。患者さんが医師に話してくれることと看護師さんに話してくれることは違ったりしますし、同性や同世代だったり、お母さん同士なので話しやすかったりいうこともあります。悩みや不安があっても、医師には言いづらいという方もいらっしゃると思いますので、みんなで情報共有することで、患者さんの安心にも繋げていければと常に心がけています。スタッフとの距離が近いのは当院の強みなので、しっかりやっていきたいです。

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服部 晃典 副院長

2004年、金沢大学医学部卒業。東京女子医科大学東医療センターでの研修を経て、同大外科及び新潟県立がんセンター新潟病院、秋田県中通総合病院などの関連病院で研鑽を積み、外科、乳腺外科、緩和ケアの技術を磨く。専門は乳がん治療で、日本外科学会外科専門医、日本乳癌学会乳腺専門医。2016年4月に川口誠和病院副院長となり、川口誠和病院と東京女子医科大学東医療センター双方で外来・診療を担当している。

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