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平塚市民病院

(神奈川県 平塚市)

山田 健一朗 病院長

最終更新日:2020/11/25

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豊かな自然に囲まれた医療・療養環境

平塚市南原一丁目、花水川へと注ぐ金目川、鈴川にほど近い市のほぼ中心に「平塚市民病院」はある。1968年の開設以来、2018年秋に50周年を迎えた同院では、一般病床410床、感染病床6床、そして内科・外科・呼吸器内科・消化器内科・循環器内科などさまざまな診療科で患者の診療を行う。「私たちは、地域医療と市民生命をまもります」を理念に掲げ、平塚市民をはじめ湘南西湘エリアの住民の健やかな暮らしを支え続けている。2014年から始まった新棟建設で、医療機能の強化と療養環境の充実に取り組み、2019年3月にグランドオープン。さらに良質な医療を提供する。第7代病院長に就任したのは長く同院で小児医療に尽力してきた山田健一朗先生。「平塚市民病院」の概要や強み、地域で果たす役割や今後の展望などについて、幅広く話を聞いた。
(取材日2019年9月2日)

まずは貴院のなりたちと概要について教えていただけますか?

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1968年に開設された当院は、平塚市に加えて大磯町、二宮町といった湘南西部を医療圏にもち、急性期医療と小児・周産期医療を中心に展開しています。2010年には地方公営企業法の全部適用を受け、独立採算性による経済性と、自治体のような公共性を両立しながら、地域の福祉増進に努めることをめざしています。内科、外科に加え産婦人科や救急科などの診療科を展開しており、幅広く地域医療に貢献することを目標に、職員一丸となって取り組んでいます。2008年から始まった市民病院整備事業が、2018年の開設50周年を前にした2016年に、念願であった新棟が完成。病院機能の強化と療養環境の充実が実現し、2019年3月にはグランドオープンを迎えることができました。これからも地域に支えられながら、地域になくてはならない病院として、皆さまのお役に立てればと思います。

新棟開設時に追加された機能などについて教えてください。

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ICU・CCUを整備したほか、5階はNICU・GCUを設けた小児周産期部門となっています。病棟内やプレイルームの壁には動物のイラストが描かれ、子どもに恐怖感を与えないよう工夫しております。産科病棟側からは富士山が一望でき、1日の活力をもらって前向きな気持ちになると、患者さんはもちろん職員からも好評です。さらに、1階には救命救急センター、2階に手術室、屋上にはヘリコプター離着陸場を専用のエレベーターで移動できるよう動線を配慮して配置。2017年には救命救急センターの指定を受けました。建物も大地震など災害時に備えて耐震・免震構造を採用し、緊急時も医療機能が継続できるよう体制を整えています。また、これは新棟ではありませんが、女性の患者さんのための女性病棟もあります。ピンクで統一したやわらかい雰囲気の空間で、女性スタッフによる気づかいや思いやりを大切にした医療・看護の提供に努めています。

貴院として特に力を入れていらっしゃる分野はありますか?

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地域の中核病院として幅広い分野で高度な先端医療を展開することが使命と考えています。中でも「断らない救急」を掲げる救命救急センター、小児・周産期医療、そして災害医療には力を入れています。特に小児・周産期医療では近隣に小児救急および分娩を担う医療機関が少ないこともあり、担うべき役割は大きいと感じています。小児救急は医師不足により一時運営が困難な時期もありましたが、なんとか継続し、安定的に運営できる体制を整えることができました。救急では、内因・外因、軽症・重症にかかわらず、救急搬送患者を受け入れ、日夜診療にあたっています。災害医療では、神奈川県より災害指定病院に指定されており、DMAT隊員が在籍しています。東日本大震災や関東・東北豪雨の際は、DMAT隊員を現地に派遣し支援活動を行いました。

がん治療にも力を入れていらっしゃるそうですね。

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新棟の開設と同時に臓器別・疾患別の部門化を実施し、診療科の枠を超えたチーム医療で患者さんを支えるとともに、放射線治療装置を軸とした放射線治療に加え、内視鏡を用いた治療や外来での抗がん剤治療も充実させています。「東京まで行かなくても平塚で完結できる医療」を掲げ、地域がん診療連携拠点病院をめざして、よりよい医療を展開していきたいです。さらに、今後はがんゲノム医療にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

病院長が思う貴院の「良い部分」を教えてください。

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県西エリアには少ないヘリコプター離着陸場を持つ病院として、近隣での海難事故や丹沢での山岳事故はもちろん、臓器移植時の搬送対応などさまざまな役割を果たしている点や、近隣医療機関、自治体などと良好な連携を保てている点もですが、一番はドクター同士の仲が良い点ではないかと思います。いろいろなバックグラウンドを持つ医師が集まっていますが、みな良いムードで協力し合い、患者さんに向き合えているようです。こうした環境を生かして教育にも力を入れていますが、当院がめざすのは「一人のスーパードクター」よりも「たくさんの優良ドクター」を育てること。積極的に研修医や実習生を受け入れ、寄り添い、育てる姿勢を大切にしています。もちろん、研修医が一人で責任の重い現場を担うことなく、バックアップ体制を整えて活躍の場を生み出しています。こうした背景もご理解いただき、一緒に良い医師を育てる意識で受け入れていただけたら幸いです。

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山田 健一朗 病院長

1984年慶應義塾大学卒業。日本小児科学会小児科専門医。日本小児科学会代議員、慶應義塾大学医学部客員教授。専門分野は小児循環器。1992年より平塚市民病院に勤務し、小児科の医師として市民病院とともに診療に取り組む傍ら、医師不足のため危機的状況教授となった地域小児医療の維持に尽力。2019年4月、平塚市民病院の病院長に就任。

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