院長メッセージ(独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター ) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター 

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樋口 進院長
Susumu Higuchi

プロフィール1979年東北大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室入局後、国立療養所久里浜病院(現・国立病院機構久里浜医療センター)で診療。米国立保健研究所(NIH)に留学。2011年から現職。専門は臨床精神医学、アルコール関連問題やインターネット・ギャンブル依存等。WHO専門家諮問委員や厚生労働省アルコール健康障害対策関係者会議及び内閣官房ギャンブル等依存症対策推進関係者会議の会長を務める。

依存症の専門治療・研究に50年以上の経験

京急線の京急久里浜駅、JR横須賀線の久里浜駅からバスで10数分。目の前に三浦半島の野比海岸が広がり、敷地内に緑豊かな丘やホタルが生息する小川が点在する、自然に恵まれた環境に「久里浜医療センター」はある。同院の特色はアルコール依存症の治療に50年以上の経験を持ち、ギャンブルなどの依存症の治療にも積極的に取り組んでいる点だと樋口進院長は言う。「依存症はその人の性格や意志の問題ではなく、治療を必要とする病気で、適切な治療を受け回復をめざすことを多くの方に知ってほしいと思います」。治療は症状や本人の希望により、一時的な入院と通院の組み合わせ、または通院のみで行い、カウンセリングによる支援や認知行動療法などを実施。こうした専門的治療に加え、同院は依存症の臨床研究、人材育成の場としても機能している。「加えて精神科、神経内科、消化器内科では、地域に貢献する医療機関として各分野の診療を行っています」と語る樋口院長に、依存症治療の現状や今後の取り組みについて聞いた。(取材日2019年10月10日)

貴院が依存症治療に取り組まれた経緯を教えてください。
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当院が国立療養所として診療を続ける中、飲酒に関する諸問題が大きな社会課題となってきたことを受け、アルコール依存症治療病棟を設立したのが始まりです。その後、アルコール依存症治療の中核として発展するほか、2011年にネット依存治療研究部門(TIAR)、2013年にギャンブル依存症を診るギャンブル依存症治療部門を開設し、多様な依存症への専門的な取り組みを拡大しています。また、当院はこうした依存症の研究、治療に携わる人材育成の面でも大きな役割を果たしています。医療関係者を対象にしたアルコール依存症臨床等研修には毎回多数の参加者があるほか、一般の方には依存症をテーマにした書籍、公開講座などで情報提供に努めています。

こちらで行っている依存症の治療について教えてください。
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当院では精神科専門の医師や看護師、臨床心理士、精神保健福祉士、作業療法士など多職種が連携して、アルコール依存症、ギャンブル依存症をはじめ依存症全般の治療を行います。例えばアルコール依存症の入院治療の場合、離脱症状(禁断症状)の治療、肝障害など身体合併症に対する検査・治療を主とした第1期治療の後、リハビリテーションを主とする第2期治療に移ります。この段階は依存症・アルコールの害についての正しい知識を身につける酒害教育、抗酒薬や飲酒欲求を減らす薬による薬物療法、心理社会的治療が中心で、心理社会的治療には、医師や臨床心理士等による「個人カウンセリング」、酒に対する偏った考え・行動を自覚してもらうプログラムである「認知行動療法」、看護によるアンガーマネージメントや社会技能訓練、アルコール依存症の患者同士による話し合いの「自助グループ参加」、作業療法、家族教育などが含まれます。

患者の家族はどのような支援が受けられるのでしょうか?
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ご家族の悩みや不安には医療福祉相談室の精神保健福祉士が相談に当たります。また依存症への知識と理解を深め、患者さんへの対応などの体験を分かち合う家族会も、依存症ごとに定期的に行っています。依存症は「周囲を巻き込んでいく病気」ですから、ご家族も多大な苦しみを伴い、さらには友人、学校・職場の関係者など多方面に影響を与えます。そのため、患者さんご自身が立ち直ることが、その周囲の多くの方々を救うことにもつながっているのです。そのことが、当院のような専門医療機関のやりがいの一つとなっています。中には「治療は受けたいが精神科は気が進まない」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。当院は、依存症を専門に診る外来を設けるなど受診しやすい体制を用意していますので、なるべく早く受診して治療を始めていただきたいと思います。このほか依存症の予防や早期発見のため、地域や社会全体への情報発信も積極的に行っています。

精神科や神経内科、消化器内科はどんな症状が対象ですか?
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それぞれが専門性を持つ診療科として患者さんを診ています。精神科はうつ病、統合失調症、パニック障害といった精神疾患が対象で、必要なら入院治療も可能です。スポーツや調理・園芸なども積極的に採り入れ、精神科とアルコール依存症を治療する診療科は、通院患者さんに向けたデイケアプログラム、復職に向けた支援プログラムも用意しています。神経内科は精神科と協力して、認知症の患者さんの診断、軽度な病状の治療を行ってきました。2012年に神奈川県指定の認知症疾患医療センターとなり、CT、MRI、脳血流検査などの検査に加え、認知症が専門の医師による診断により、横須賀・三浦地域全体での認知症の早期診断・早期治療に取り組んでいます。消化器内科は胃や腸の内視鏡検査を得意とする医師が在籍するほか、IBS(過敏性腸症候群)や消化管の機能低下で起こる便秘に対して適切な治療を行います。

依存症治療について読者にメッセージをお願いします。
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依存症の原因、発症のきっかけは人により異なります。「あれがよくなかった」「こうすればよかった」と原因を振り返るだけでなく、依存で本人も周囲の方も大変な思いをしている現状から、一歩でも前に進むための治療を行うことが大切です。もちろん身近な人間関係などの影響で学校に行かなくなり、自宅に引きこもったことで何かにのめり込んだといった状況なら、そうした環境も併せて見直す必要があるでしょう。当院は各専門の外来を設け、ご家族からの相談にも対応する包括的な診療を行っています。また依存症に対して薬物治療や認知行動療法など効果的な治療法も増えていますから、依存症は病気と捉えていただき、早めに治療を始めることをお勧めします。当院は数年後に建て替えの予定で、医療設備を整えた上で、これまで以上に依存症の治療、研究、情報発信、人材育成に力を注ぎますので、ご期待いただければと思います。

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