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町田市民病院

(東京都 町田市)

金崎 章 院長

最終更新日:2020/11/25

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救急医療やがん医療に注力する公立病院

町田市がまだ町田町と呼ばれていた1943年、近隣の4村で開設した南部共立病院を前身とする「町田市民病院」。「地域から必要とされ、信頼、満足される病院」を基本理念に、70年以上にわたって公立病院としての使命を果たし続けている。現在では病床数447床を有し、東京都指定二次救急医療機関、災害拠点病院、東京都地域周産期母子医療センターなど多様な役割を担う。2018年からは地域医療支援病院としての役割も担い、他の医療機関や介護施設と連携しながら地域包括ケアネットワークの中核としても機能している。2019年4月から病院運営を担うのは、20年以上同院で診療に携わり、内科部長や副院長を務めてきた金崎章院長。超高齢社会を迎えて医療を取り巻く環境がより厳しさを増す中での、市民病院の舵取りに挑んでいる。「医師をはじめ職員全体が働きやすく、市民の皆さんから信頼される病院をめざしたい」と語る金崎院長に、同院について紹介してもらった。
(取材日2020年3月3日)

まず、こちらの病院の特色を教えてください。

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当院は、町田市の公立病院として地域の基幹病院の役割を果たしており、市民の要望に幅広く対応するため多くの診療科を設置して質の高い医療を提供しています。また多様な領域の教育研修施設として、明日を担う医療人の育成にも尽力しています。救急医療に注力しているのが特徴で、二次救急医療機関として救急搬送を積極的に受け入れています。救急医療は、救急部ではなく、各診療科が連携しながら担っており、その体制も年々充実させてきています。例えば脳神経疾患に対しては脳神経外科と脳神経内科がチームを組み、夜間の緊急手術や、緊急性を要する脳卒中診療にも対応します。循環器疾患についても、町田市内の内科系・外科系の循環器疾患に対応できる施設として24時間体制で対応しており、循環器疾患全般の診療に対応しています。消化管の吐血や下血の場合は、消化器内科と外科が連携して、夜間でも緊急の内視鏡検査や外科的治療を行います。

診療面にはどのような特徴がありますか。

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各診療科とも幅広い疾患に対応していること、中規模の病院であるため診療科間の連携がとりやすく、特に合併症や基礎疾患をお持ちのことが多い高齢の方への診療に強みがあると言えます。例えば内科では消化器疾患、肝臓疾患、呼吸器疾患、代謝疾患、腎疾患などをそれぞれ専門領域とする医師が在籍していますし、泌尿器科でも結石、がん、女性泌尿器科、小児泌尿器科などオールラウンドに対応します。眼科では基礎疾患のある方の白内障手術なども手がけています。外科では消化器外科、呼吸器外科、乳腺外科、小児外科の専門家が在籍して対応すること、内視鏡手術など低侵襲の治療を積極的に導入し、早期の社会復帰をめざしていることも特徴です。がん医療についても病院全体で積極的に取り組み、各科が協力して抗がん剤治療や手術を組み合わせた集学的がん治療を実践しています。さらに緩和ケア病棟も有し、患者さんとご家族の痛みや苦しみの緩和を行っています。

周産期医療や小児科診療も充実しているそうですね。

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南多摩地域での地域周産期母子医療センターとして、正常妊娠から合併症を抱えたハイリスク妊娠まで幅広い周産期医療の提供と母子の健康管理を行っています。特に地域の医療機関と連携して高度な診療を要する妊婦の受け入れを24時間体制で実施しています。心臓血管外科や脳神経外科との連携が必要な分娩にも対応しています。また新生児の集中治療を目的としたNICU(新生児集中治療室)を6床、NICUの後方支援病床を12床有して麻酔科・リウマチ科・腎臓内科・呼吸器内科・循環器内科などとの連携のもと、出産の前後で母子に対する連続した管理を実施。他施設からの新生児の受け入れも行っています。小児科では小児入院病床があります。小児救急、小児科一般に加え、小児の循環器・神経・血液・がん・アレルギー・腎臓などの疾患に対応する専門の外来も開設し、地域の小児科の先生方との連携体制も構築しています。

地域医療支援病院としてどのような役割を担っているのでしょう?

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以前から、当院は地域の基幹病院としての機能を担うため、地域医療連携室を設置し、医療機関との連絡調整や情報交換を行い、紹介患者の受け入れや逆紹介など病診連携・病病連携の充実に努めてきました。2018年に地域医療支援病院となり、いっそう地域連携の充実を図っています。現在は高度医療機器共同利用も進めています。町田市は横に長い形でさまざまな医療圏と接しているため、町田市医師会に加え、相模原市医師会とも地域医療交流会を開催し、顔の見える連携を進めています。また高齢化が進む中で退院後の支援も重要になってきているため、介護施設や訪問看護ステーションなどとの地域連携にも力を入れています。今後も地域の医療福祉機関やかかりつけ医との連携・役割分担を着実に進めて、地域医療の充実、地域包括ケアネットワークの構築に貢献したいと考えています。

最後に地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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これからも町田市民にとって「財産」だと思われるような病院をめざし、医療の質はもちろん接遇面も含めて病院のレベルアップに尽力したいと考えています。そして、より良い医療を提供するためには、職員の働く環境も重要です。救急医療を担う医師やスタッフの負担軽減を含め、職員全体が働きやすい環境づくりにも積極的に取り組んでいきます。さらに当院に求められる医療を安定的に提供し続けるためには、経営基盤の強化も欠かせません。医療を取り巻く環境がより厳しさを増す中で、時代の流れとともに変化する医療ニーズを的確に捉えて対応していきたいと考えています。「地域から必要とされ、信頼、満足される病院」の理念に基づき、地域の医療機関や救急隊、関連する施設の方々などとも協力しながら、地域の皆さんが安心して必要な医療を受けられる環境を、医師や医療スタッフ、事務職も一丸となって整えていきたいと考えています。

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金崎 章 院長

1981年藤田保健衛生大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学内科入局。1987年医学博士号取得。1988年町田市民病院消化器科に赴任し、消化管や肝臓などの診療に携わる。消化器科医長、内科部長を経て2009年副院長就任。2019年より現職。専門分野は肝臓疾患で、日本内科学会認定総合内科専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。広島県出身。

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