院長メッセージ(独立行政法人国立病院機構 村山医療センター) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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独立行政法人国立病院機構村山医療センター

脊髄損傷治療をはじめとした骨・運動器疾患に高い専門性を発揮。地域に求められる医療にも注力

地域リハビリテーション支援センター

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谷戸 祥之院長
Yato Yoshiyuki

プロフィール1989年医師免許取得。1983年7月から1年間、当時の国立村山病院で大谷清院長に師事。その後、慶應義塾大学病院、藤田保健衛生大学病院、防衛医科大学校などを経て、2013年に手術部長として再び村山医療センターに赴任した。2017年より副院長、2020年より現職。「自分自身がここで学んだように、技術の裾野を広げる教育機関としての役割も果たしたい」と話す。日本整形外科学会整形外科専門医。

骨・運動器疾患におけるリーダー的存在

最大の特徴である脊髄損傷治療をはじめ、骨・運動器疾患の分野で高い専門性と豊富な実績を持つ「村山医療センター」。脊髄損傷治療の専門病院であり、急性期から慢性期まで一貫した治療を提供する。2020年4月より院長に就任した谷戸祥之院長は、脊髄損傷治療を「経営的には厳しい分野」としながらも、治療を求める患者にとっての存在意義を第一に考え、臨床・研究・教育に惜しみなく力を注ぐ。そこにあるのは、「必要な人に、最善の医療を提供したい」という強い意志と、長きにわたって多くの患者を救ってきたという矜持だ。術後のQOLを飛躍的に高める同院の手術、リハビリテーション科の在宅復帰への取り組みなど、じっくり話を聞いた。(取材日2020年6月2日)

長い歴史を持つ病院ですね。
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1941年に陸軍病院として発足後、国立村山療養所、国立療養所村山病院を経て、2004年に独立行政法人国立病院機構の一つとなり、「村山医療センター」として新たなスタートを切りました。骨・運動器疾患に強みを持ち、国立病院機構の中でも当該分野をけん引するような存在となっています。2019年3月には新病棟が完成。1階から3階までが慢性期病棟、3階から6階までが一般病棟で、脊髄損傷や脳血管障害で入院されている患者さんが伸びやかに過ごせる環境づくりを第一に考えたつくりです。廊下の幅は従来の倍近くになり、ベッドまわりにも十分なスペースを確保したので、これまでより快適に移動やリハビリテーションをしていただけるようになりました。個室を大幅に増やす一方、各階にデイルームを設けているのも特徴の一つです。特に回復期リハビリテーション病棟のデイルームは非常に広く、全員が集まって食事できるほどの広さがあるんですよ。

整形外科を中心に、幅広い診療科に対応しておられます。
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地域に求められる医療を提供する身近な病院として、骨・運動器疾患に対する専門医療の提供を軸に、腹部外科や鼠径ヘルニアの内視鏡手術も行う外科、内科、歯科にも対応しています。中でも整形外科の医師は19人と多く、充実した診療体制を整えています。脊椎・脊髄、関節、手の外科の各分野でこれだけ専門の医師がいる施設はそう多くないでしょう。2019年4月~2020年3月の脊椎手術が1207件、膝や股関節に対する人工関節手術が335件、および手外科部門でも398件という実績でした。当院での治療を求めて、地方から来られる患者さんも少なくありません。しかし、2020年はコロナ禍という予想外の事態で、移動がままならず痛みやしびれを我慢して生活している方が多いのではないかと危惧しています。安心して受診していただけるよう、外来でも病棟でも徹底した感染対策を講じました。

特に力を入れておられる脊髄損傷治療について教えてください。
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急性期から慢性期まで、脊髄損傷患者さんに対する一貫した治療を行っています。実は、脊髄損傷は治療にかかる手間とコストが大きく、病院経営という面では非常に厳しい分野です。しかし、脊髄に重い損傷を負った患者さんは、永続的に何らかの後遺症と付き合っていかなくてはなりません。患者さんのQOLを高めるには、的確かつ迅速な診断と正しい治療の選択、そして適切なリハビリテーションが欠かせないのです。私たちが採算を度外視してでも脊髄損傷治療の臨床、研究、教育に取り組むのは、脊髄損傷治療専門の病院としての意地と矜持ですね。慶應義塾大学と共同で、iPS細胞を用いた脊髄再生に関する研究も進んでいます。損傷した脊髄を修復できる未来に向けて、新たな治療の模索にも力を尽くしていくことが私たちの使命であると考えています。

リハビリについてはいかがですか。
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当院は東京都から「地域リハビリテーション支援センター」の指定を受けており、北多摩西部医療圏の要として幅広い患者さんにリハビリテーションを提供しています。脊髄損傷や骨関節疾患のリハビリを中心に、脳血管障害後や、高次脳機能障害などの患者さんも受け入れているのが最大の特徴でしょう。先ほどお話した回復期リハビリテーション病棟のデイルームは、当院のリハビリテーション科を率いる、リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医の植村修先生の方針として、入院患者さんが集まって食事をする場として使われています。リハビリの目的は、患者さんがふだんの生活を滞りなく送れるようサポートし、早期の自宅復帰につなげること。デイルームで積極的に会話をし、みんなと同じ時間に同じ場所で同じ食事を取ることは、リハビリによりよい効果が期待できます。

最後に今後の展望と、読者にメッセージをお願いします。
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これまで、骨・運動器疾患の治療をけん引するような立場として、幅広い手術法を網羅し、困難な治療にも積極的に取り組んできました。特に頚椎疾患については、術後に筋肉が弱くなり首の動かしにくさや変形を引き起こしやすかった従来の手術ではなく、筋肉を痛める範囲を最小限に留める「Skip laminoplasty(スキップ・ラミノプラスティ)」という先進の術式を多く取り入れ、早期社会復帰につなげています。すべての頚椎疾患に適応されるわけではありませんが、適応範囲は確実に広がっていますので、セカンドオピニオンとしてもぜひご相談ください。また、今後は地域の一医療機関として、災害医療への取り組みも模索していきたいと思っています。災害で外傷患者が多数出た場合など、優れた整形外科専門の医師がそろう当院が貢献できる場面は多いでしょう。体育館をトリアージセンターとして活用するなど、具体的な構想を進めてまいります。

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