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社会医療法人財団大和会 東大和病院

(東京都 東大和市)

野地 智 院長

最終更新日:2020/11/25

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急性期医療で市民病院の役割を果たす

1951年の開設以来、東大和市内の市民病院として地域の発展を医療の面から支えてきたのが「東大和病院」だ。中核病院として急性期医療を中心に診療にあたる同院では、循環疾患、消化器疾患、脳神経疾患を3本柱に幅広い診療科を備え、一般的な病気から高度で専門的な治療を要する病気まで対応している。主な診療科では臓器別の診療部門(センター化)を設置しており、「内科と外科の医師が一緒に、その患者さんにとってベストといえる治療方法を決定しています」と野地智院長。さらには、24時間受けつける二次救急や、最近では地域包括ケア病棟も開設して地域連携にも力を入れる同院について、野地院長に話を聞いた。(取材日2018年7月18日)

どのような役割の病院なのでしょうか?

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当院は、1951年に開設されました。東大和市内の総合病院であり、中核病院として市民の皆さまのための医療に取り組んできました。隣の武蔵村山市にある同法人の武蔵村山病院と連携し、当院が急性期医療、武蔵村山病院が慢性期医療と、2つの病院で機能分担をしながら、両市合わせて約16万人がいる地域の市民病院として役割を果たしています。当院は、心臓血管センター、消化器・外科センター、脳卒中・脳神経センターが3つの柱となっており、ほかに呼吸器科、糖尿病・内分泌内科、整形外科、泌尿器科、形成外科などの診療を中心に行っています。一方で武蔵村山病院では、当院にない眼科や耳鼻科、小児科、産婦人科などの診療を行っており、心臓血管外科や脳神経外科は当院にしかありませんから、両病院で補い合う形で協働しています。また、紹介状がなくても東大和病院附属セントラルクリニックが併設してありますので、そちらでも外来に対応しています。

特徴をお聞かせください。

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脳卒中・脳神経センターや心臓血管センターなど、臓器別の診療部門を持っていることがあげられます。心臓血管センターでは、循環器内科と心臓血管外科の医師が一緒になって診療にあたっており、毎日の朝と夕方に行われるカンファレンスでは、内科と外科の両方の見地から、患者さん一人ひとりに適した治療法を考え、より適切な治療ができる体制を取っています。その他にも、心筋梗塞に対するカテーテル治療や不整脈へのアブレーション治療、胸部大動脈瘤へのステントグラフトなどの血管内治療、消化器センターでは内視鏡治療、腎・泌尿器センターでは腹腔鏡手術など、先進的な治療にも取り組んでいます。また、以前は地域に足りなかった糖尿病とペインクリニック、乳腺科の診療についても、近年は専門の医師が力を入れて取り組んでいます。

救急医療についてはいかがですか?

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急性期病院である当院にとって、救急は生命線でもあります。当院は、東京都の二次救急指定病院として24時間「断らない救急」を心がけています。昼間は当番制、夜間は当直制で各診療科の医師が診療にあたります。それにより、救急から各診療科へ患者さんを引き継ぐ際のタイムロスが少なく、非常にスムーズに診療できることが特徴です。救急の専門医がいたほうが良い面もありますが、救急診療に携わることは医師にとってもさらなるスキルアップになりますし、救急に限らずこの規模の病院という特性を活かすには、各診療科が協力することが、患者さんのためにもなると考えています。さらに東大和病院附属セントラルクリニックには、320列CTや3テスラMRIを常備しています。また血管造影室が2部屋あるので、心筋梗塞などの患者さんも24時間受け入れが可能です。そして火・水・金曜日には、準夜間の小児診療も実施しています。

地域包括ケア病棟を開設したと伺いました。

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当院が急性期を担う病院であることに変わりありませんが、これから先どのように地域貢献していくのかを考えると、地域包括ケアシステムとの関わり方はとても重要であり、今後の課題の一つだと考えています。今年の3月には、一般病棟の一部を地域包括ケア病棟に改編しました。急性期の治療は終わったものの自宅に帰るのがまだ難しい患者さんの受け入れや、普段は在宅療養されている患者さんを一時的に受け入れるレスパイト入院なども対応しています。また、患者さんの退院支援については、総合支援・相談センター配属の医療ソーシャルワーカーのサポートに加え、栄養指導や骨粗しょう症予防などについても多職種連携のチームを作って、準備を十分にして退院していただく体制を取っています。縦糸である診療科を、臓器別診療部門や多職種連携という横糸でつなげることで、掛け算的に病院全体のパフォーマンスをあげていきたいと考えています。

今後の展望とメッセージをお願いします。

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今後の展望としては、一番に地域貢献できる体制を維持していくことです。当院は開院から長い年月が経ち、設備的に医療機器や検査機器など急速に発展する先進医療への対応が困難になってきていることや、患者さんに不便をかけているところもあります。まだ構想段階ですが、近い将来の新築も視野に入れて検討しています。また、新たに乳腺外科やペインクリニックを開設したように、ニーズがあれば新しいことにも積極的に取り組んで行きたいと考えています。私は、安全(safe)、シンプル(simple)、スピーディー(speedy)の3つのSをモットーにしており、そのためにはスタッフ全員が協力して、無駄を省きながらやっていくことが大切で、常に改善と進化をめざしていきたいと思っています。これからもより良い急性期病院をめざして、これからも地域のために貢献してまいります。

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野地 智 院長

1985年名古屋大学卒業後、東京女子医科大学心研循環器外科に入局。国立大阪病院(現:国立病院大阪医療センター)、山梨県立中央病院に出向後、 聖隷浜松病院心臓血管外科部長、 国立舞鶴病院心臓血管外科医長、東大和病院副院長などを経て、2015年より現職。日本心臓血管外科学会心臓血管外科専門医、日本外科学会外科専門医。医学博士。

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