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社会医療法人財団大和会 東大和病院

(東京都 東大和市)

加藤 隆一 院長

最終更新日:2025/10/03

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包括的な医療で市民の健康や生活を支える

開設以来70年以上にわたって、東大和市の市民病院的な立場で地域の発展を医療の面から支えてきたのが、「東大和病院」だ。急性期医療を中心に循環器疾患、消化器疾患、脳神経疾患を三本柱に幅広い診療科を備えている同院。同時に、脳や心臓・血管、消化器、呼吸器などに対しては、臓器別の専門部門を設置するなど、一般的な病気から高度で専門的な治療を必要とする病気まで幅広く対応。また、認知症や慢性心不全など、診断や治療に加え、生活面にまで踏み込んだ包括的なサポートが必要な疾患への体制も充実している。そんな同院の院長に2025年4月に就任したのが加藤隆一先生。「皆さまが地域で安心して暮らしていけるよう頑張っていきたいですね」と語る加藤院長に、診療のことや地域医療にかける思いなどを聞いた。(取材日2025年7月11日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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当院は1951年に開設されました。現在も東大和市内では数少ない急性期病院であり、地域の中核病院として市民の皆さまのための医療に取り組んでいます。隣の武蔵村山市にある同法人の武蔵村山病院と連携し、当院が急性期医療、武蔵村山病院が慢性期医療にも対応するケアミックス型と機能分担をしながら、両市合わせて約16万人が居住する地域の市民病院のような役割を果たしています。当院は、心臓血管センターや消化器センター、脳卒中・脳神経センター、呼吸器センターを設置し、他に整形外科、糖尿病・内分泌内科、乳腺外科、形成外科、泌尿器科などを中心に救急センターと協力し診療しています。一方、当院にない眼科や耳鼻咽喉科、小児科、産婦人科などの診療は武蔵村山病院で行っており、両病院で補い合う形で協働しています。紹介状をお持ちでない患者さんには、目の前にある東大和病院附属セントラルクリニックで外来診療を受けていただいています。

病院の特徴を教えてください。

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内科・外科を統合した診療部門を持っていることが最大の特徴です。心臓血管センターでは大動脈瘤に対するステントグラフト治療や低侵襲心臓手術、経皮的冠動脈インターベンション、不整脈に対するカテーテルアブレーション、末梢血管に対する血管内治療などを積極的に行っています。脳卒中・脳神経センターでは脳血管内治療、消化器センターではロボット支援手術、呼吸器センターでは内視鏡や腹腔鏡や胸腔鏡による低侵襲治療を行っています。整形外科は外傷、手外科、脊椎・脊髄疾患に力を入れており、骨粗鬆症リエゾンチームも設置しています。乳腺外科ではラジオ波焼灼療法にも力を入れています。糖尿病・内分泌内科は肥満の外来を開始しています。

救急医療についてはいかがですか?

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東京都の二次救急指定病院として「断らない救急」を重点目標の一つとして掲げ、特に心臓血管や脳神経領域は24時間365日体制で対応しています。東京都CCUネットワークに参加しており、心筋梗塞の患者さんなども積極的に受け入れています。救急対応を若手医師のみで行う病院もありますが、当院では夜間や休日でも必ず専門の医師の監督のもとでカテーテル治療などを実施する体制を整えています。病院救急車には、搬送依頼元のクリニックで測定した心電図のデータをリアルタイムで当院に転送できるモービルCCU機能を搭載しています。当院の循環器内科の医師が転送された波形を解析し、救急車が当院に到着する前に心臓カテーテル治療などの準備を行うことができるため、治療開始までの時間が短縮され、救命率の向上がめざせます。

慢性心不全や認知症の診療にも力点を置いていると伺いました。

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多職種によるチーム医療を推進しています。慢性心不全は現在、肺炎と並ぶほど一般的な病気になりましたが、当院では医師だけでなく看護師や薬剤師、理学療法士、事務スタッフ等が一丸となり、心不全の患者さんを支えるチームを編成しています。心不全の療養指導に精通するスタッフが10人以上在籍していることも大きな特徴です。また認知症患者さんのサポートにも注力しています。日本神経学会神経内科専門医や日本看護協会認知症看護認定看護師が在籍する多職種によるチームが、「どこに相談していいかわからない」といった患者さんやご家族に対して、行政との連携まで含め、医療だけにとどまらない生活の相談やサポートを行っています。実際に、私自身も家族のことで相談するほど頼りになるスタッフがそろっています。認知症の新薬治療に関しては、当院は治験の段階から関わっています。

病院を運営する上で、心がけていることを教えてください。

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救急だけでなく、地域で開業する先生方からの紹介も断らず積極的に受け入れることを心がけています。大きな病院だとちょっと相談しにくい、でも放っておくのは不安、そんな専門的な治療を受ける手前の「漠然とした不調」を、まずは受け止める存在であるべきです。職員には「患者さんの困り事を理解して、優しさをもって接しましょう」と折にふれて伝えていますが、そのためには、職員の健康や生活を守ることも重要だと考えています。職員が心身ともに健康でなければ、患者さんに優しく接することができませんからね。無理のない勤務体制や頑張った人が報われるような病院運営をめざし、業務改善を積極的に行っているところです。地域の皆さんと職員、両方の暮らしと健康を守るため、これからも全力で取り組んでまいります。

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加藤 隆一 院長

1999年防衛医科大学校卒業。自衛隊関連病院、国立病院機構災害医療センター勤務などを経て2015年より同院。2025年より現職。日本循環器学会循環器専門医、日本超音波医学会超音波専門医、日本内科学会総合内科専門医。専門分野は循環器疾患全般、心臓カテーテル治療、心臓および末梢血管エコー、心不全。医学博士。

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