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公益財団法人結核予防会 複十字病院

(東京都 清瀬市)

大田 健 病院長

最終更新日:2021/03/04

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診療と予防を二本柱に地域医療に貢献

「公益財団法人結核予防会 複十字病院」は、結核が多くの人の命を奪っていた時代に、公益財団法人結核予防会の臨床部門として1947年に開設された結核研究臨床部を前身とする病院。結核が盛んであった1950年代は645床を有し、1989年に現在の名称に変更される。その後、薬の開発とともに結核が減少していく中、同院は地域のニーズに応えるため、結核以外の呼吸器疾患、がん、生活習慣病など幅広い領域での医療を展開。結核医療高度専門施設として結核の専門的治療を提供しているだけでなく、他の診療についても、各分野で専門の医師をそろえ、地域医療に貢献してきた。緑あふれるロケーションに優しく穏やかな病院の雰囲気もあり、地域住民だけではなく、埼玉県内からの患者も多いという。「長い歴史の中、ずっと地域医療を大切に、地域にとって何ができるかを考え進化してきた病院です」と優しい笑顔で話す大田健病院長に病院の取り組みや地域への思いを聞いた。(取材日2020年1月16日)

病院の診療の特徴について教えてください。

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結核を新しく発症する人は減ってきていますが、まだ日本は中蔓延国で、当院の結核病床も60床あるうち40床前後を運用している状態です。それに加えてこの病院の役割として考えているのは、健康診断によって結核の早期発見に努めてきた組織であることを最大限生かした予防医療に取り組むことです。また、結核は呼吸器の疾患であることから、当院は歴史的に呼吸器の診療を得意としており、特に肺がん、肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、間質性肺炎について専門的な治療を行っています。また、感染症については、誤嚥性肺炎、非結核性抗酸菌症、肺炎などにも対応しており、呼吸器の広い分野で高い水準の診療の提供に努めています。肺がん以外のがんについては、大腸がん、乳がんの治療にも力を入れているほか、糖尿病についても診療の充実を図っており、診療と予防の2本柱で、地域に貢献したいと考えています。

設備や治療についてはいかがでしょうか?

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検査については、2005年よりPET/CTを導入し、悪性腫瘍の早期診断、再発診断に役立てているほか、心疾患や脳疾患の検査に利用しています。治療については、3次元放射線装置の設置、高度治療室(HCU)の開設など質を追求した急性期医療を提供できる環境を整えています。また、呼吸器リハビリテーションについても研鑽を積んできた理学療法士が在籍しており、呼吸器疾患への対応については病理、読影も含めて自信を持っています。その他、認知症など各分野で専門性を持った医師が積極的に診療に取り組んでいますが、これは当院のルーツが結核研究所であることから、研究のマインドを持った医師が多く、日々の診療の中でも医学研究の進歩を踏まえた最新の医療ができるようにと意識していることの現れだと感じています。

地域の医療機関とはどのように連携をとっていますか?

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当院は東京都の地域医療支援病院となっており、登録医制度を通じて地域の開業医の先生方と医療連携を行っています。その中で心がけているのが、お願いされた患者さんは可能な限り受け入れること。これを基本姿勢に、ご紹介くださる先生から見て使いやすい病院であることが大切だと考えています。患者さんを受け入れた後はどんな状態かを速やかにフィードバックし、必要に応じて、普段の診察は地域の開業医の先生に、年に数回の検査は当院でというように協力して診療をしています。病病連携については、国立病院機構東京病院、多摩北部医療センター、公立昭和病院と当院の4病院でうまく連携が取れるようなシステムを構築し、お互いの持ち味を生かして、助け合いながら医療連携を進めています。

理念にある質の高い医療と看護の提供はどう体現化していますか?

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すべての職員に持っていてほしい共通の想いは、“自分や自分の家族がかかりたい病院にする”ということです。いつも自分だったらこうしてほしいということをイメージしながら、態度や言葉遣いに注意を払い、どんなに忙しくても慌ただしい雰囲気を出さない、落ち着いた病院でありたいですね。また、言葉を交わすということはとても大切で、それを心がけていれば理念に沿った医療を提供できると考えています。当院では看取りの医療も行っていますが、ずっと診療をさせていただいていた方を当院でそのままお看取りするなど、看取りの医療が日常的に行われています。ここで最期を迎えてもいいという方がいらっしゃるのはある意味でうれしいことです。長くこの地で、地域の人が何に困っているか、それに対して何ができるかを常に考え取り組んできた歴史と、地域の人の温かさ、そして病院の風土がマッチして今の複十字病院があるのだと感じています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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予防医療については、今ある健康管理部門を土台にしながら、健康を維持する、健康を高めるという理念のもと、さまざまな取り組みをしていきたいです。その一貫として、昨年、「きよせ複十字健向祭」というイベントを開始しました。清瀬消防署のVR特殊車両による災害(水害)体験や地震体験、地元中学校の吹奏楽部の演奏など評判も良く、今年も開催を予定しています。また、病棟については、地域包括ケア病床とともに将来的には緩和ケアも重要になるため、そちらも視野に入れて展開し始めているところです。繰り返しになりますが、当院は結核から始まった病院であり、現在も、結核医療を専門として結核の治療に取り組んでいますが、それ以外の分野についても充実した診療を提供していきたいと考えています。地域の需要に合わせて変化し進化し続ける病院となっていければと思っていますので、お気軽に受診してください。

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大田 健 病院長

1975年東京大学医学部卒業。同附属病院物療内科文部教官助手、聖マリアンナ医科大学臨床検査医学教室講師、帝京大学医学部助教授・教授、国立病院機構東京病院長を経て2018年7月より現職。専門は内科、呼吸器病学、アレルギー学、臨床免疫学。病院運営においては自分の夢を頭に描きながら、どのような病院にし、どのように成長させるかを考えながら職務にあたる。

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