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医療法人社団雅会 山本病院

(東京都 清瀬市)

山本 雅宏 院長

最終更新日:2024/06/03

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地域に根づいた患者に身近な病院をめざす

秋津駅からすぐの場所で、前身の診療所時代から半世紀以上にわたり地域に根づいた診療に取り組んできたのが、「山本病院」だ。現在は、内科や整形外科、外科、皮膚科、泌尿器科、リハビリテーション科の診療を提供している同院。加えて、訪問診療に力を入れており、常勤の医師による主治医制にすることで一人ひとりの患者に対して責任を持つと同時に、人間関係を大切にしているという。そんな同院の院長で、「当院は、地域の高齢者施設ともつながった、病床のあるかかりつけのクリニックのようなものです。身近にあって良かったと思われる存在でありたいですね」と穏やかな口調で話す山本雅宏院長に、同院の取り組みについて詳しく話を聞いた。(取材日2023年10月10日)

初めに病院を紹介していただけますか?

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当院の前身は、父が1961年に立ち上げた「山本内児科医院」です。その後、診療所を建て増しして病床を備え、1972年には「山本病院」に名称を変更しました。当時の清瀬市周辺には病院が少なく、当院は地域の中核医療を担う病院として機能していました。やがて周辺には東京病院や多摩北部医療センター、複十字病院、防衛医科大学校病院など、大きな病院が増えてきたこともあり、在宅医療に力を入れる地域に根づいた病院へとシフトチェンジしようとしていた頃に、私は診療に加わりました。父が病気で倒れたことで急きょ勤務していた病院を辞めて、36歳で院長を引き継ぐことになったのです。1993年のことでした。現在は、内科や整形外科、外科、皮膚科、リハビリテーション科、泌尿器科などの診療科を備えながら、急速な高齢化に対応するための訪問診療にも取り組むなど、地域の医療ニーズに応えることをめざした体制を整えています。

特に力を入れていることは何ですか?

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在宅医療です。訪問診療を主に非常勤の医師が担当している医療機関は少なくありませんが、当院ではすべて常勤の医師で行っており、主治医制にしているのが特徴です。一人ひとりの患者さんをちゃんと責任を持って診ていこうと思ったら、訪問診療であっても主治医制のほうが良いと考えているからです。精神科や皮膚科、泌尿器科などで必要な場合には、それぞれを専門とする医師も対応できるようにしてあります。また、必要に応じて当院の外来を受診していただくことも、入院での治療を受けていただくこともできますし、その際には、車による送迎にも可能な限り応えるようにしています。さらに、休日や夜間もオンコール体制で対応しています。当院はもともと施設を中心に訪問診療を行ってきたこともあって、現在は介護付き老人ホームや介護老人保健施設、特別養護老人ホームなど約40施設に訪問診療を行っており、数多くの患者さんの診療に対応しております。

ほかに力を入れていることはありますか?

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入院の患者さんを対象にリハビリテーションに取り組んでいます。当院は高齢の患者さんが多く、例えば、肺炎で入院した患者さんが治療を受けられたとしても、2週間以上も入院をしていると体力が落ち始め、歩けなくなってしまうことは少なくありません。ですから、リハビリテーションは必要なのです。また一般的な外来では、診療はもちろんですが、患者さんからの相談にはできるだけ乗るようにしています。例えば、ほかの病院で受けた健診などでコメントがついてきても、意味やどうすれば良いのかよくわからないことってあると思います。以前なら健診を受けた病院に聞いてくださいと伝えることもありましたが、そういった相談に当院で乗っても良いと考えています。さらに、病気の早期発見にも力を入れており、糖尿病の検査やCT撮影、超音波検査、胃や大腸の内視鏡検査なども、できるだけ患者さんの負担にならないよう考えながら勧めるようにしています。

診療で心がけていることを教えてください。

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説明が長いと言われることもありますが、患者さんとご家族の話をよく聞き、病状や治療の内容を詳しく説明しています。先述のとおり当院には高齢の患者さんが多く、中には認知症を発症していて意思疎通の難しい場合もありますから、必ずご家族にも話を聞くようにしています。また、寝たきりでも「行える治療は最大限行い、少しでも長く生きてほしい」と望まれる方がいれば、「なるべく体に負担のかかることはせずに自然に任せたい」と言う方もいます。肉親への思いはそれぞれですから、ご家族の価値観やご希望に沿って方向性を決めるようにしています。大きな病院は命を救うことが最優先で、話を聞くことや説明に十分な時間を割けないこともあると思います。しかし、病気や治療の内容を知らないと、完全に医師任せになってしまうでしょう。納得できる治療を受けていただくためには、病気や治療に対する本人やご家族の理解を高めることも大切だと考えています。

最後に、今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

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ほかの組織もそうかもしれませんが、病院って建物ではなくて、結局は人でできているのだと思うのです。当院は高度医療を提供する病院ではありませんから、患者さんの話をしっかり聞いて、ちゃんと対話のできる、少しでも相手の立場に立って考えることができる、そういうスタッフが集まっている病院にしていきたいなと思っていますし、そういったところが当院のような地域密着の病院の役割だと考えています。そして、当院はいわば、地域の高齢者施設とつながった、病床のあるかかりつけのクリニックのようなもので、そこに皮膚科や泌尿器科、各種検査、在宅医療といった地域に必要な医療を用意するようにしています。これからも、外来患者さんや在宅・施設で療養している患者さんに、「この地域には山本病院があるから安心だ」と思ってもらえるような病院でありたいと考えていますので、お体のことで何か気になることがあれば、気軽にご相談ください。

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山本 雅宏 院長

1987年東海大学卒業。同大学医学部付属病院での研修の後、平塚胃腸病院(現・池袋西口病院)に勤務し、消化器内視鏡検査に力を入れる。その後、前院長であった父の体調不良に伴い1993年、36歳の若さで同院の院長に就任。専門は消化器内科。患者やその家族との意思疎通を大切にしている。

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