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東海大学医学部付属八王子病院

(東京都 八王子市)

鈴木 孝良 病院長

最終更新日:2026/06/25

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地域の安心を守る高度で安全な医療をめざす

開院から25年にわたり地域に根差した医療の提供に努めているのが、「東海大学医学部付属八王子病院」だ。八王子市を中心とする南多摩医療圏において、大学病院の分院としてがん診療や救急医療をはじめとする高度急性期医療を担っている同院。同時に、地域医療連携の強化や予防型医療安全体制の確立、医療DXの推進にも力を入れ、地域の人々に安心・安全な医療の提供をめざしている。そんな同院の病院長に2026年に就任し、「地域の皆さまから信頼され、いざという時にご連絡いただける病院をめざしていきたいですね」と語る鈴木孝良先生に、力を入れている取り組みや地域医療への思いなどを聞いた。(取材日2026年5月11日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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地域に根差した中核病院として、地域医療連携の強化に力を入れています。南多摩医療圏には約140万人、八王子市にはおよそ58万人が生活している中で、大学病院が3施設と複数の高度医療機関がありそれぞれの専門性を生かした医療提供体制が構築されています。そのような中、大学病院としての専門性と総合力を生かしながら、高度急性期医療を提供する基幹病院として、多施設と連携を深めることで地域の中で医療を完結できるようにすることをめざしています。加えて、当院は救急医療、がん診療、周産期医療、脳卒中や心血管疾患への高度専門医療まで地域医療に欠かせない分野を幅広く担っています。

救急医療とがん診療についてもう少し教えてください。

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救急医療はこれまでも力を入れてきましたが、今年度は地域医療を支えるため、救急医を3人増員し、応需体制のさらなる充実を図っています。基本的には二次救急ですが、実際にはいわゆる2.5次くらいまで受け入れており、将来的には三次救急もめざしていきたいと考えています。がん診療では、がん診療連携拠点病院に指定されており、手術や化学療法、放射線治療に加え、がん相談支援センターやがんサロンなどを通じ、多職種による包括的がん支援体制を整備しております。また、国産の手術支援ロボットも導入しており、前立腺や膀胱、腎臓、直腸、膵臓、婦人科のがんなどには、積極的に低侵襲手術を行っています。また、脳神経外科には脳腫瘍を専門とする医師がいるほか、乳がん診療にも力を入れています。

ほかに力を入れていることはありますか?

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まずは、予防型医療安全体制の確立です。事故が起きてから原因を究明し、再発防止策を考え「Plan」「Do」「Check」「Action」のPDCAサイクルを回す「Safety-I」も重要ですが、それだけでは限界があります。そのため、うまくいっている場面がなぜ事故につながらずに済んでいるのかを検証し、現場に生かす「Safety-II」の考え方を取り入れています。この視点から、インシデント・アクシデントレポートでは、エラーはあったものの患者さんに影響がなかったグレード0や1も報告対象としています。これを分析して「事故を防げた理由」を見出して全員で共有し、医療事故の予防と医療の質の向上につなげています。もう一つが、診療の質と効率を高める医療DXの推進です。AIなどデジタル技術の活用を段階的に進め、業務を効率化し、医療の負を向上し、医療者が患者さんと向き合う時間を確保したいと考えています。

病院を運営する上で心がけていることは何ですか?

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「地域の皆さまが安心して安全な医療を受けられるようにすること」をモットーとしています。ここまでお話しした「地域医療連携」「予防型医療安全の確立」「医療DXの推進」は、すべてその実現を支えるためのものです。また、職員が楽しく、やりがいを持って働ける環境づくりも大切だと考えています。今はがむしゃらに働く時代ではありませんし、働き方改革もあります。そのような中で、医師、看護師やスタッフが楽しく、やりがいを持ちながら仕事に取り組み、満足して働けることが重要です。それが患者さんの満足度の向上にもつながりますし、「ここで働きたい」と思う医師や看護師が自然と集まり成長していける病院でありたいです。そのためには、例えばチームでプロジェクトを組み、目標を設定し、達成できた際には称賛や表彰などポジティブフィードバック文化を醸成し、スタッフ自身が満足できるような仕組みづくりも進めていきたいと考えています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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今日、お話ししたことがしっかり実践できれば、自然と患者さんは集まってくると思いますし、例えば救急でも「この病院に搬送してほしい」という要望が出るくらい、望まれる病院になっていきたいですね。また、以前は入院するとご家族や仕事の話が自然に出たものですが、最近は余裕のなさやプライバシーの問題もあって、そうした会話が減ってしまいました。しかし、本来の日本の医療はそうではなかったですし、病院という場では患者さんのバックグラウンドを知ることで、より良質な医療を提供できるはずです。そのためにも、私たち自身が積極的に患者さんとコミュニケーションを取り、患者さん中心の心温まる診療を提供していきたいと考えています。そして、当院は開院して25年目を迎えましたが、当初掲げた「地域の皆さまや医療機関から信頼され、安心して医療を任せていただける病院をめざす」という理念を今も受け継いでいます。

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鈴木 孝良 病院長

1989年東海大学医学部卒業。1996年東海大学医学部内科系大学院卒業。ミシガン大学留学、東海大学医学部付属病院消化器内科准教授、同大学医学部付属東京病院診療部長、2017年同大学医学部付属病院消化器内科教授、内視鏡室長、患者支援センター長兼務などを経て、2020年より東海大学医学部付属八王子病院副院長。2026年より現職。日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。

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