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日野市立病院

(東京都 日野市)

依光 悦朗 病院長

最終更新日:2025/04/18

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信頼され、選ばれ、愛される病院をめざす

日野市多摩平の国道20号沿いで、地域に根差した医療の提供に努めているのが、「日野市立病院」だ。東京都のベッドタウンである日野市の中核病院として、内科や外科、整形外科、小児科、産婦人科を中心に、幅広い医療を提供している同院。休日夜間を含めた救急医療体制も整備し、地域の医療ニーズに応えることで、すべての人々が安心して暮らせる地域づくりに貢献することをめざしている。そんな同院の病院長に2025年4月に就任し、「当院の理念である『市民に信頼され、選ばれる病院』に加えて、『愛される病院』をめざしたいと考えています」と話す依光悦朗先生に、診療の取り組みや地域医療への意気込みなどを聞いた。(取材日2025年2月21日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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当院の沿革についてお話ししますと、1961年に町立国民健康保険病院として開設されたのが始まりです。私も同じ年の生まれで、当院も今年で開設63年を迎えます。2002年には現在の場所に移転し、300床を運用しています。私は2004年から整形外科部長として勤務し、2013年からは副院長を兼務。そして、2025年4月からは院長を務めています。当院は地域の病院として、地域に根差した医療の提供を理念に掲げています。まずは信頼される病院をめざし、今後もその取り組みを続けていきたいと考えています。また、当院は地域医療支援病院として承認されており、直接受診する患者さんはもちろん、近隣の連携登録医との緊密な連携も大切にしています。患者さんをご紹介いただき、必要な検査や治療を行った後は、紹介元のクリニックにお返ししてフォローをお願いする。このような連携が、当院の大きな柱であると考えています。

力を入れていることはありますか?

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一つは救急医療です。東京都指定の二次救急医療機関として、平日の日中や休日、夜間にも入院が必要な救急患者を受け入れる体制を整えています。新型コロナウイルス感染症流行の影響で受け入れは一時的に減少しましたが、現在は徐々に回復しています。地域には高齢者が多く、救急搬送をどれだけ受け入れられるかが今後の課題です。当直医師の専門性により、すべての救急患者さんを受け入れられるわけではありませんが、できるだけ幅広く対応したいです。当院の特色として、小児科の診療体制が充実しており、小児救急も24時間365日体制で受け入れています。また、産婦人科ではお産にも注力しています。高齢者が安心して暮らせることはもちろん、若い世代も安心して出産でき、子どもが健やかに育つことができる、医療を必要とするすべての人々が安心して暮らせる地域づくりに、これからも貢献していきたいと考えています。

先生のご専門でもある整形外科にも注力されていると伺いました。

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2021年より脊椎脊髄センターと人工関節センターを設立しており、それらの分野は地域でもトップクラスの診療実績があると自負しています。さらに骨軟部腫瘍や肩が専門の医師も在籍し、整形外科疾患の幅広い分野を網羅できていることも強みです。脊椎・脊髄疾患については、私が着任する以前から専門の医師が在籍し、伝統的に力を入れてきた分野で、特に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術に積極的に取り組んでいます。人工関節センターでは、主に股関節と膝関節の人工関節手術を行っています。元気な高齢者でも、膝や股関節が悪くなると歩行機会が減少し、寝たきりに近い状態になることがあります。上半身は元気でも下半身が衰えることで、寿命に影響を与える可能性もあるため、比較的元気なうちに人工関節手術を提案することが多くあります。また、外傷の救急搬送への対応も重要です。特に、大腿骨近位部骨折の受け入れや手術に数多く対応しています。

病院を運営する上で心がけていることを教えてください。

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当院の理念である「市民に信頼され、選ばれる病院」に加えて、私は「愛される病院」をめざしたいと考えています。病院は、患者さんにとってハードルが高く感じられてはいけません。そこで、病気の予防についても積極的にメッセージを発信していきたいと思っています。具体的には、市民公開講座やセミナーの開催です。今後はこうした取り組みをさらに増やし、市民の日常生活の中にさまざまな形で関わっていきたいですね。また、職員にはコミュニケーションの重要性を常に伝えています。私の専門である整形外科では、医師、看護師、パラメディカルを含め、意見交換の機会をできるだけ多く設けるようにしています。気になることがあっても「あの先生は怖いから黙っておこう」といった雰囲気が生まれると、医療安全の観点からも問題です。さらに、各自が独自に行動すると不満が生じやすくなるため、話し合いの場を設けることが非常に重要だと考えています。

最後に今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

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医療を取り巻く環境がますます厳しくなる中で、病院の機能の一部見直しも必要があると考えています。また、院長職を引き受けるにあたり、63歳からの新たな挑戦だと思っています。数年後には定年を迎えますので、正直なところ引き受けるべきか迷いがよぎったこともありました。しかし、これは自分の職歴における最後の大きな挑戦だと捉え、できる限りのことを成し遂げたいと考えています。任期はそれほど長くないかもしれませんので、次の世代にしっかりとバトンを渡したいと思っています。未経験の仕事ではありますが、精一杯努力し、できることを実行していく所存です。また、「市民に信頼され、選ばれる病院」を引き続き掲げ、地域に愛される病院をめざします。皆さんの生活に寄り添い、「何かあれば日野市立病院に行けば大丈夫」と思っていただけるような、安心して暮らすための病院づくりに全力を尽くしていきますので、よろしくお願いいたします。

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依光 悦朗 病院長

1987年慶應義塾大学卒業後、同医学部整形外科に入局。佐野厚生病院や伊勢原協同病院などでの勤務を経て、2004年より日野市立病院整形外科部長。副院長を経て、2025年より現職。日本整形外科学会整形外科専門医。専門は、脊椎脊髄および外傷一般。慶應義塾大学客員准教授。医学博士。

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