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日野市立病院

(東京都 日野市)

林 篤 病院長

最終更新日:2026/05/20

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いざという時に頼れる身近な病院をめざす

国道20号線の多摩平五丁目交差点からすぐの場所で、地域の基幹病院として診療に取り組んでいるのが「日野市立病院」だ。東京都のベッドタウンである日野市において、内科、外科、整形外科、小児科、産婦人科を中心に幅広い医療を提供すると同時に、東京都指定の二次救急医療機関・災害拠点病院として、また新興感染症に関する医療措置協定を締結する医療機関、地域医療支援病院として、地域医療の中核的な役割を担っている。そんな同院の病院長に2026年1月に就任し、「市民の皆さまにとって『いざという時に相談できる、身近で頼れる病院』となれるよう頑張っていきたいですね」と話す林篤先生に、診療の取り組みや地域医療への意気込みなどを聞いた。(取材日2026年3月13日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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当院は二次保健医療圏として南多摩医療圏に属しており、その中でも特に日野市と、隣接する八王子市の一部を含む地域において、東京都指定の二次救急医療機関・災害拠点病院として重要な役割を担っています。また、新興感染症に関する医療措置協定を締結する医療機関としても、地域医療の中核を担う立場にあります。加えて、公立病院として、周産期医療や小児科など一般的に不採算とされる分野にも積極的に取り組むことも当院の責務です。さらに、地域医療支援病院として、医師会をはじめ地域の医療機関や介護施設との連携を一層強化し、切れ目のない医療提供体制の構築に努めています。私自身は、2004年に消化器内科医として赴任して以来、内科部長、診療部長、副院長を経て、今年1月より病院長を務めています。22年にわたり日野市立病院とともに歩み、消化管・肝胆膵疾患を中心とした診療に携わりながら、病院全体の医療の質向上に取り組んできました。

力を入れていることはありますか?

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まずは救急医療です。二次救急医療機関として平日の日中だけでなく、休日や夜間にも必要な救急患者さんを受け入れる体制を整えています。ただし、当直医師の専門性などによって、すべての救急患者さんを常に受け入れられるわけではありません。当院では、一般診療において整形外科と内科を2本柱としていますが、それに加えて外科もオンコール体制で緊急手術に対応できます。そのため、これらの診療科を中心に、できるだけ幅広く救急患者さんを受け入れることをめざしています。また、小児科と産婦人科にも当直医師がおり、可能な限り対応しています。市内にはお産に対応している医療機関自体が少ない中で、産婦人科では無痛分娩を開始しました。麻酔科の医師や手術室の看護師も立ち会いながらお産を行っているほか、小児科の医師もいるといったバックアップ体制が充実しているのが特徴です。無痛分娩は、さらに力を入れていきたいと考えています。

先生のご専門の消化器内科の取り組みも教えてください。

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消化器内科では、内視鏡をはじめとする一般的な検査から、悪性腫瘍に対する内視鏡治療や抗がん剤治療まで、幅広い消化器疾患に対応しています。当院で検査や治療が難しい場合には、連携している慶應義塾大学病院のほか、患者さんの希望に応じて近隣の東海大学医学部付属八王子病院や東京医科大学八王子医療センターへ紹介することも可能です。その中で、私は潰瘍性大腸炎やクローン病、ベーチェット病といった炎症性腸疾患を専門としています。地域で炎症性腸疾患を専門的に診療できる医療機関は多くありませんが、当院では積極的に患者さんを受け入れています。炎症性腸疾患には近年、新しい薬剤が登場していますが、どの薬剤が適しているか、薬剤を用いて改善が見られない場合にどう対応するかなど、判断が難しい場面も少なくありません。私はこれまでに多くの症例を経験しており、他院へ紹介することなく当院で対応することが可能です。

地域医療連携にも力を入れていると伺いました。

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クリニックに訪問して「患者さんを紹介してください」とお願いしても、「はい、わかりました」とすぐに紹介してくれる先生はいないと思うんです。やはり実績が重要ですよね。紹介された患者さんを、必ず全員とはいかなくても、受け入れられる範囲でしっかり受けていくことが実績となり、信頼につながる。そこが大事だと考えていますので、救急車や紹介患者さんはできるだけ断らないでほしいということを、さまざまな機会でスタッフに伝えています。特に、クリニックからの連絡を受ける看護師には、医師と円滑にコミュニケーションが取れる人を配置し、紹介患者さんをできるだけスムーズに受け入れられるよう努めています。また、病院救急車をリニューアルしました。新車で先進の設備も整っています。必要に応じて、クリニックなどへ患者さんを迎えに行くこともしていますが、地域医療連携に関する当院のシンボルとして、活用していきたいと考えています。

最後に、今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

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現在は医療が高度化し、医師が一人で完結できる状況ではありませんし、そもそも病棟は看護師がいなければ成り立ちません。だからこそ、医療全体をチームで担っていくこと。医師、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフ、臨床検査技師など、それぞれが果たすべき役割を持ち、その力が一つになって初めて良い医療が提供できるという意識を大切にしていきたいと考えています。そのためには、やはりコミュニケーションが欠かせません。医師を含むスタッフ全員が、相手の立場に立って考えられる姿勢が大事だと思っています。そして、当院は今年4月から地方公営企業法の全部適用に移行し、私が病院長と病院事業管理者を兼務します。病院運営における自由度は高まりますが、これからも地域の医療・介護・福祉の皆さまとのつながりを大切にし、市民の皆さまにとって「いざという時に相談できる、身近で頼れる病院」となるよう取り組んでまいります。

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林 篤 病院長

1987年慶應義塾大学卒業。国立成育医療研究センター勤務などを経て2004年より同院。内科部長、診療部長、副院長を経て2026年より現職。日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。専門は、消化管・肝胆膵疾患。病院事業管理者。慶應義塾大学客員講師。医学博士。

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