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日野市立病院

(東京都 日野市)

井上 宗信 病院長

最終更新日:2022/12/15

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地域と協力し市民の健康を支える中核病院

1961年に日野町立国民健康保険病院として病床20床、5つの診療科でスタート後、2002年6月に新築し開院した「日野市立病院」。現在は、病床300床、21の診療科を標榜。以前から注力する外科や整形外科治療、公立病院の使命として地域のニーズに応えるために拡充してきた総合診療的な内科や小児科、周産期医療、救急医療が充実しているほか、救急指定病院、災害拠点病院として地域医療を支えている。また、コロナ禍で中断している部分もあるが、市民ボランティアの協力も得ながら、定期的に院内コンサートや市民公開講座など診療以外での地域住民との交流、健康サポートにも力を注ぐ。2022年3月には「地域医療支援病院」の承認も得ている。医療を通じて日野市および近隣地域の人々の健康的な生活に貢献すべく、医療体制の充実に力を注ぐ井上宗信院長に、じっくり話を聞いた。(取材日2018年10月23日/情報更新日2022年12月1日)

今病院が積極的に取り組んでいることはありますか?

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2年以上に及ぶコロナ禍の中で、発熱の外来、入院受け入れなどに最優先で取り組み、行政・医師会と一致団結してコロナ対応を進めてまいりました。徐々にコロナ対応のノウハウも蓄積され一般診療を継続しながらメリハリのある対応を行っています。また、2022年3月には地域医療支援病院の承認を得て、「患者総合支援室」を新設し、患者サービスの向上と地域連携の充実に力を注いでおります。また、市全体で取り組んできた医療・介護・福祉の充実のための街づくりへ積極的に参画しています。ここ多摩平地区では団地建て替えに伴い、回復期病院、認知症患者の受け入れ施設、医師会舘等が当院のすぐそばに誘致され相互の連携を進めています。今後も地域に根差した公立病院として、これまで以上に日野市医師会、歯科医会、薬剤師会との顔の見える関係性を重視し、三次救急における近隣の大学病院および大規模病院との連携も欠かさないようにしています。

地域からのニーズが高い救急、小児医療、周産期医療への対応は?

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まず救急においては、新たに救急科を設置し常勤の救急担当医師1人と複数の非常勤の医師とで運営を行い、併せて外科・内科・小児科・産婦人科および薬剤科・臨床検査科・放射線技術科のスタッフが全日当直し、幅広い疾病の救急搬送に対応できる体制を整えています。小児救急についても、近隣の三次救急施設と同じくらい救急車を受け入れており、引き続き100%応需をめざしています。産婦人科は、周産期母子医療センターとの連携のもとで中程度のリスクがある妊産婦に対応できる体制が整い、24時間365日受け入れられるようになりました。また、さまざまな悩みを抱える妊婦さんに寄り添う体制を充実させています。小児医療については、小児科の医師も確保できているので、地域の小児科と連携しできる限り積極的に受け入れていくことを継続していきたいと考えています。

そのほかの診療科についての特徴を教えてください。

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当院は21の診療科で総合病院として多様な疾患や傷病に対応しています。整形外科は以前から手術を多く経験し、内視鏡・脊椎手術等の医療体制を充実。2021年には脊椎脊髄センターと人工関節センターを開設いたしました。腎臓内科の透析医療は南多摩地域の中で急性期の患者さんを積極的に受け入れ、内科と循環器内科全体で総合内科的に診断治療を行っております。また、内科は専門的な経験を積むための研修施設の一つとして、少数精鋭でしっかりと教育することで若手の育成にも努めています。外科は緊急手術にスムーズに対応し、胃がん、大腸がん、肺がん、すい臓がんなどに対応しています。そのほか皮膚科や、耳鼻咽喉科、泌尿器科、眼科、歯科口腔外科もスタッフを確保し総合病院としての体制を整えています。特に歯科口腔外科では口腔内がん治療を開始し、病理診断科ではベテランの専門医師が精密な病理診断を行って、院内CPCも開催しております。

病院長として日々心がけていることはありますか?

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質の良い医療を提供していくことはもちろん、接遇も重要なポイントであると考えています。市民や患者さんのご意見やご希望をお伺いし優しく相手に接することが大切です。地域を思いやることも忘れず、至らぬ所は一つ一つ改善していきたいですね。また、働いてもらっている職員を大切にすることも責務です。働き方や職種間の業務分担の調整など対話の中で良い環境を作っていくことを心がけており、その働きやすい環境が良い医療の提供につながるので、2024年に迫った医師の働き方改革への対応にも真摯に取り組んでいきます。当院は看護師が協力的で頑張ってくれているので非常に助かっています。特に2年以上に及ぶコロナ禍の中でも、限られた人員で献身的に看護にあたっていただきました。「質の良さ重視の医療と安全に配慮した環境の提供」「働きやすい病院」「財政的基盤の確立」。この3つがそろってこそ健全な病院が維持できるのだと思っています。

最後に今後の展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

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2022年3月に地域医療支援病院の承認を得ることができました。しかし、ハードウェアも診療内容もまだまだ足りない部分もあり、ウィズコロナを見据え必要な医療サービスは何かを検討し充実させていきたいです。そのため、2022年3月に国から示されたガイドラインに基づき、当院の将来像やめざすべき姿を「日野市立病院経営強化プラン」としてまとめてまいります。外来診療においては待ち時間が長いとお叱りを受けることがありますが、これは当日の予約なしの患者さんも受け入れていることの他、診療ブースが不足していることも起因しているので外来機能の拡充も検討していきたいです。また高齢者医療の充実、災害医療など、地域のニーズに応える急性期2次救急病院としての病院機能の向上とさらなる発展を実現させていきたいです。地域のために良い医療を提供していきたいと思っておりますので、これからもご利用ください。職員一同お待ちしております。

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井上 宗信 病院長

慶應義塾大学医学部卒業。医学博士。足利赤十字病院勤務などを経て2002年より同院に着任。2013年より現職。カテーテル治療を得意とし豊富な経験を持つ。専門領域は狭心症、心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術、病院感染管理、医療安全管理など。日本循環器学会認定循環器専門医。慶應義塾大学医学部の内科学における客員教授。日野市医師会の理事も務め、地域のドクターとの交流もさかん。

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