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医療法人社団長尽会 長久保病院

(東京都 国立市)

桑原 勝孝 理事長

最終更新日:2024/01/05

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泌尿器の病気や悩みに先進的な治療を提供

矢川駅南口から徒歩約1分の矢川通り沿いにあるのが、「長久保病院」だ。町の雰囲気に溶け込んだアットホームな雰囲気が印象的な同院は、泌尿器科と腎臓内科、人工透析の専門性の高い医療に注力。それぞれを専門とする医師たちと22床の病床に加え、手術支援ロボットやレーザー治療器など先進の機器も積極的に導入することで、大学病院でも行われるような治療を地域の人々に提供することをめざしている。そんな同院の理事長を務める桑原勝孝先生は、「当院では、気軽に受けられる高度な医療をめざしています」と気さくに話す。理事長・院長の職務に加え、前立腺肥大症や前立腺がんをはじめとする泌尿器科疾患の治療に先頭に立ってあたっている桑原先生に、同院の取り組みについて詳しく話を聞いた。(取材日2023年1月16日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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当院は、泌尿器科の診療を中心とする病院です。泌尿器に関する悩みや病気を持つ人はたくさんいますが、病院を受診するのを躊躇する人も少なくありません。そこで、先代の理事長である故長久保一朗先生が、泌尿器を専門に診ている診療所なら受診しやすいのではないかと考えて、最初は診療所として開院。その後、たくさんの患者さんにご利用していただくようになり手狭になったことで、現在の場所に移転、増築し、病院となりました。現在は、高齢者に多い前立腺肥大症をはじめ前立腺がん、膀胱がん、尿失禁、尿路や腎臓の結石など多くの泌尿器疾患を扱っているほか、腎臓内科や人工透析、女性泌尿器科の外来などを診療しています。開院当初より地域医療への貢献を理念の一つとしており、その一環として手術支援ロボットやMRI、CTをはじめとする先進的な医療機器や技術も積極的に取り入れているのが特徴です。また、訪問看護ステーションも運営しています。

力を入れているのは、どのようなことでしょうか?

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一つは、前立腺肥大症の手術です。前立腺肥大症に対して当院では、先進のPVP(前立腺レーザー蒸散術)と経尿道的水蒸気治療を導入しています。PVPは、尿道からファイバーを入れて肥大した前立腺をレーザーで蒸散させる手術です。PVPは出血量が非常に少なく、いわゆる血液をサラサラにする薬を飲んでいる方や高齢者にも負担の少ない手術であり、当院では15年以上前から行っています。最近では出力の強い新機種に更新しました。より短時間で、より出血も少なく手術が行えるようになりました。経尿道的水蒸気治療というのは、同じように尿道から内視鏡を入れて、水蒸気で前立腺を壊死させるための治療です。PVPは入院が必要ですが、経尿道的水蒸気治療は日帰りで行える一方でカテーテルを1週間程度留置する必要があるなど、それぞれにメリットとデメリットがあります。病状や生活背景などを考慮して、適した方法を選択しています。

ほかに力を入れていることはありますか?

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前立腺がんに対する前立腺全摘術や、膀胱がんの膀胱全摘術などのロボット支援手術にも力を入れています。ロボット支援手術だと出血量が少なく輸血もほとんど必要なく、かつ非常に繊細な手術が行えます。そのため、血管や神経、筋肉などをあまり痛めず、尿失禁の軽減や性機能の温存も行いやすいのがメリットです。ほかに尿路結石や腎臓結石には、石を直接取り除くために尿道から内視鏡を入れてレーザーで石を粉砕する方法を行っていて、従来の体外衝撃波よりも精度高く石を取り除くことがめざせます。また、結石になると強い痛みがありますが、大きな病院では手術をお待たせすることもあると思います。当院は小回りが利きますので、できるだけ早く手術を行って、患者さんをそのつらい痛みから解放できるよう取り組んでいます。さらに、人工透析中に自転車漕ぎのような運動をしてもらって、筋肉が衰えないようにする腎臓リハビリテーションにも力を入れています。

病院運営や診療の際に心がけていることはありますか?

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できるだけ患者さんに寄り添った治療をすることを心がけています。そのためには職員が元気であることが大切で、職員に元気がないと患者さんに優しくできないですから、働きやすい職場にできれば、おのずから患者さんに優しくできるようになると思っています。一人の医師としては、患者さんの気持ちをくんであげることを心がけています。言葉や表情などから患者さんの気持ちを察して、質問を投げかけたり、より詳しく説明をしたりするなど、一人ひとりに合わせて対応しています。また、患者さんとの距離を縮めたいとの思いから、理事長の元気が出るコラムを毎月1回出しています。泌尿器科領域だけでなく、皆さまの健康にとって有益な情報を発信しています。健康情報や私の人となりを少しでも知っていただける内容にしておりますので、それを見て診察中も気軽に話していただきたいですね。コラムは結構人気で毎月楽しみにしていただいている方も多くいるんです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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泌尿器科であればここだと言われるような病院にしていきたいと思っています。そのためには、もっと勉強もしていかないといけませんし、設備を整える必要もありますから、地道に取り組んでいきたいですね。そして、当院は小さな病院ですが、中身は大学病院並みの設備と技術、経験で手術を含む治療をしていると自負しています。ただ、そのことですごい病院だと思わないでほしいのです。当院では、気軽に受けられる高度な医療をめざしていますので、こういう治療が受けたいとか、こうしてほしいなど、本当にかかりつけ医のようになんでも言っていただける病院になりたいのです。特に、排尿のことなどは恥ずかしさから受診を控える方もいらっしゃると思います。しかし、治療を受ければすごく楽になることも期待できます。泌尿器科の医療についてもっと知っていただきたいと思っています。当院は泌尿器科の専門病院ですから、ぜひ、気軽に来てください。

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桑原 勝孝 理事長

1993年藤田保健衛生大学卒業。長久保クリニック(現・長久保病院)、静岡赤十字病院、国立がんセンター研究所分子腫瘍学部、藤田保健衛生大学病院勤務などを経て、2005年より同院。2010年より現職。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医。医学博士。

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