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医療法人社団秀仁会 櫻井病院

(東京都 あきる野市)

櫻井 秀樹 院長

最終更新日:2020/11/25

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豊かな自然環境と充実した設備の一般病院

東京都心から40~50キロメートル圏に位匿し、豊かな自然に恵まれたあきる野市。この地に1995年に開設された「櫻井病院」は、「患者の身になって、心のこもった医療・看護を行なう」ことを理念とする長期療養可能な一般病院だ。同院の開設者であり、介護老人保健施設、訪問看護、訪問介護、居宅介護支援事業所を運営する「医療法人社団秀仁会」の理事長でもある櫻井秀樹院長。同院は、櫻井院長が理想とする一環した高齢者医療の核となっている。亜急性期・準急性期の植物状態、気管切開、人工呼吸器装着、経管栄養、中心静脈栄養を行っている重症患者や神経難病患者を中心とした入院治療が同院の大きな特徴。60床のベッドの6割にあたる37台の人工呼吸器を設置し、経験を医師と看護師が、患者とその家族が真に望む治療と看護の提供に努める。同院には、周辺地域だけでなく、横浜市や千葉県など関東一円からも患者が訪れるという。地域の高齢者医療に必要な設備を整え、常に「患者にとってより良い治療」を念頭に診療にあたる櫻井院長に、病院の特徴、高齢者医療のあり方と病院運営への思いを聞いた。(取材日2018年11月28日)

病院の成り立ちと歴史について教えてください。

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1995年に当時の秋川市(現・あきる野市)に、内科・消化器科を標榜する66床の個人病院として開設し、来年で25周年を迎えます。1996年に医療法人化し「医療法人社団秀仁会」とし、病床を現在の60床としました。2004年の増改築で全体の面積は以前の2倍になりましたが、病床数はそのままです。本来、100床は入る広さがあり、ゆとりを感じられる入院環境だと思います。あきる野市は、豊かな自然に恵まれた地ということもあり、四季を味わえる自然環境の中で療養していただけることを第一に考えて設計しています。1998年には「老人保健施設さくら」と居宅介護支援事業所、2003年には在宅介護を行う「ホームケアステーションさくら」、2012年には「介護老人保健施設日の出さくら」、また、2015年には別法人ですが「特別養護老人ホーム幸神さくら」を開設。連携を図り、入院から在宅復帰まで一環したサービスを提供しています。

どのような患者さんが多いのですか?

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気管切開、人工呼吸器装着、経管栄養、中心静脈栄養を行っている重症患者さんや神経難病の患者さんを中心に入院治療を行っています。最近は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を抱える患者さんが多いですね。40代~50代に発症する方が多い印象で、最初は望んでいなくても、病気の進行によって呼吸が苦しくなってくると、やはり人工呼吸器の装糟を望まれるようになります。当院は、60床ある病床の約6割にあたる37台の人工呼吸器を導入しており、長く呼吸管理を行ってきたことから、神奈川県や千葉県などから来られる患者さんもいらっしゃいます。最近は「看取り」という言葉が先を走り、最初から治療を何もしないという例もあると聞きます。肺炎であれば、点滴をすれば治る場合もあります。実際にご家族に話を聞くと「無理な延命は望まないが、治るのなら良くしてもらいたい」とおっしゃる。それは当たり前の話だと思いますね。

具体的にどのような治療を行っておられるのですか?

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老衰のように食べられなくなった時に胃ろうは必要ないというのはわかりますが、脳梗塞や脳出血を起こしたばかりの人が食べられなくなり、肺炎が怖いからあまり食べさせないということになると衰弱してしまいます。そういうときに、胃ろうをしてしつかり栄養をつけてあげると、また食べられるようになる患者さんもいらっしゃいます。お薬は胃ろうから入れて、食事は口から摂るというパターンもあります。胃ろうの装着は、慣れた人間が内視鏡でやれば5分~10分で行うことも可能ですし、5ミリほど切れば良いだけなんです。抜いてしまえば1日程で穴も塞がります。当院では、内視鏡を行う際も表面麻酔をしたり、麻酔で半分眠っている状態で行うなど、できるだけ痛みに配慮した方法で行います。僕自身が何度も入院しており、そのときの経験から患者さんに痛いことはしたくないですね。本人がどうしたいかを一番に聞いて施術しています。

病院を開設された経緯を教えてください。

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手に職をつけようと考え、医師か弁護士になろうと思っていました。その当時、医師と弁護士の免許を両方取得している人は珍しかったので、どうせなら両方取得したいと思っていました。医学部に通っていた頃も、僕の部屋には圧倒的に法律の本の方が多かったぐらいなんですよ(笑)。最初は泌尿器科を専門としていましたが、その後、消化器外科に転向。高校1年生のときに父親が倒れてしまい、奨学金をもらわくてはならない状況になり、働き始めてからも返済があったこともあり、この40年の間、1月に400時間以上働いていることも。自分で病院を経営しようと思ってからは、大学の皮膚科の教授に頼んで、週に1回、外来で教授の下につかせてもらったり、さまざまな経験を積んできました。自分自身が何でもできれば「こうしたほうがいいですよ」「何科で精密検査を受けるといいですよ」ということが言えますからね。

最後に今後の展望をお願いします。

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介護保険制度が導入以前より高齢者の介護サポートのような場所を提供していました。さまざまな制度改革の中で、介護老人保健施設、訪問看護、訪問介護、居宅介護事務所、特別養護老人ホームを開設し、入院、入所、通所、在宅の一環したサービスを提供したいという思いは、この西多摩地域で実現できたと思います。当法人の施設では、全ての施設で24時間看護を行っているほか、20年ほど前から人工呼吸器を装着した患者さんの入浴も行っており、とても喜ばれています。入院されてから床ずれが改善される方もいらっしゃいます。スタッフにも「やれることはやろう」と話をしていますが、これも十分な数の看護師がいてくれるからこそです。自分自身が奨学金を受けていたこともあり、奨学金を出して新卒の看護師を毎年受け入れています。これからもしっかりと体制を整え、一人の患者さんを最期まで診てあげられる医療機関であり続けたいと思います。

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櫻井 秀樹 院長

1980年昭和大学卒業。1984年に同大学大学院で博士号を取得した後、大学助手を経て町田市や大宮、八王子市の病院で研鑽を積み、1995年に「櫻井病院」を開設。1998年からは介護老人保健施設や居宅介護支援事業所、在宅介護を行うホームケアステーション、訪問看護ステーション、特別養護老人ホームなど精力的に地域の高齢者医療と介護に貢献べく施設を開設。「医療法人社団秀仁会」「社会福祉法人櫻継会」理事長。

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