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医療法人社団俊和会 寺田病院

(東京都 足立区)

寺田 俊明 理事長

最終更新日:2020/11/25

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胃腸・肛門疾患に特化した専門病院

日暮里・舎人ライナー扇大橋駅から徒歩約1分。1970年に近隣の住宅地に開業し、2013年にこの場所に移転してきた「寺田病院」は、胃・大腸・肛門疾患の治療に高い専門性を持ち、内視鏡検査には年間1万人もの患者が訪れる病院だ。鼠径ヘルニア(脱腸)や下肢静脈瘤の短期入院手術を含め、腹部・下半身の治療に特化しており、内科に婦人科、泌尿器科もそろっているので、たとえ症状の原因が胃腸・肛門疾患以外の場合でも、同院内で診断まで行うことができる。またアスリートから運動部の小中高生までが通うスポーツ整形外科、2018年から常勤医が配属された一般の整形外科も備え、地域のニーズに応えている。「こんな病院をつくることができたのも、地域の支えあってこそ。地域の人に喜んでもらえれば言うことないですね」と話すのは、この地域で生まれ育った法人理事長兼院長の寺田俊明先生。寺田先生に、病院の特徴と歴史をはじめ、巣鴨、赤羽、浅草に4つある分院との連携や今後の展望について話を聞いた。(取材日2018年4月6日/情報更新日2020年1月23日)

病院の特徴と歴史をご紹介いただけますか。

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最大の特徴は、胃・大腸・肛門の専門病院だということです。当院は、外科医師だった僕の父が1970年に開いたものですが、父は僕がまだ大学生の時に他界しました。けれど当時副院長だった内科の澤井廣量先生が院長を引き継いでくださったので、僕は1995年の大学卒業後、三井記念病院で外科的治療を学んだり、将来の大腸がん増加を見越して、大腸内視鏡治療で知られる亀田総合病院にお世話になったりと、技術を高めることに専念できたんです。その過程で痛みを感じにくい内視鏡検査の技法もマスターし、また胃から大腸・肛門も診られる専門施設の必要性を感じ、大腸・肛門治療に詳しい先生に学ぶために東葛辻中病院でも修行しました。これらの経験から、2002年に副院長として当院に戻った後は、大腸・肛門の治療と内視鏡検査を核として診療体制を整備。2014年には、内視鏡検査数が年間約1万件に達するほど患者さんが集まるようになりました。

どんな専門的治療が受けられるのでしょう。

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まずは、痔核(イボ痔)や裂肛(切れ痔)、痔ろうなど肛門外科の領域に関する治療と腹痛や便秘、胃もたれといった症状に代表される胃腸疾患に関する治療。それから鼠径ヘルニア(脱腸)や下肢静脈瘤の短期入院手術も行っています。鼠径ヘルニアは三井記念病院で先輩であった堀孝吏医師に来ていただくことによって、専門的な治療が実現しました。 下肢動脈瘤の手術については、近年は日帰り手術が勧められる傾向がありますが、術後の変調への迅速な対応など患者さんのメリットを考えて、当院では短期入院での施術にこだわっています。これらに加え、スポーツ整形外科も充実しており、この分野を得意とする湯澤斎先生を中心に、アスリートの治療のほか地元の野球少年向けにセミナーを行ったりもしていますね。また、医師の経験によらず精度の高い内視鏡検査を行えるように、AI導入の実現に向けて取り組んでいるところです。

内科や婦人科、泌尿器科もあるのですね。

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おなかの治療は当院の専門分野ですが、腹痛の原因は胃腸だとは限りません。卵巣腫瘍など婦人科の疾患の場合もあれば、膀胱がんや尿路結石の場合もあるわけですが、婦人科や泌尿器科に精通した医師がいなければ、「胃腸が原因ではない」以上のことはわからず、後は専門の医療機関を紹介することになります。しかし、患者さんからすれば時間のロスですし、診断がつかないままたらい回しになってしまう可能性もあります。また当院の専門分野である大腸・肛門の手術を受けられる患者さんの中にも、高血圧など内科的な疾患を持っていらっしゃる人はいるので、その方々が安心して手術を受けられることも大切です。そこで、2013年に病院を移転した際、婦人科と泌尿器科を設置し、当院の専門である胃腸や下腹部については院内だけで診断が完結できるようにしました。またご高齢の患者さんも多いことから、2018年には整形外科にも常勤医が加わりました。

分院との連携、地域の医療機関との連携について教えてください。

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巣鴨駅前や赤羽駅前、浅草駅前に分院のある意味は、本院と同クオリティの診療が家の近くでも受けられるようにするためです。各院長は本院の技術をもった先生が務めていますし、週1回は本院から外科手術を担当する先生が出向き、分院でも術後の様子を診られる体制を整えています。疾患が大きかったり、入院しての手術が必要な方は、治療は本院で、術後の通院は分院へと、患者さんの生活スタイルに合わせて治療を進めることができます。寺田病院に通うことが困難だった患者さん方のためにも、各地域に分院を構え、本院との連携を保つことが重要だと考えています。また、地域の医療機関との連携についても、それぞれの地域の医師会で他科の先生方とのネットワークを築いています。医院によってそれぞれ得意とする診療科が違いますから、他科での診療が必要となる患者さんのために、普段からしっかりネットワークを築くことを重視しています。

最後に、今後の展望について一言お願いします。

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これまでも内視鏡検査をはじめ、院内でさまざまな健診を行ってきましたが、これを一歩進め、2019年4月に日暮里健診プラザを開院しました。病院の本来の役目は病気の治療ですから、健診で病態を見つけ、病院は治療に特化するという体制をつくりたいです。そうすると当然、当院では専門ではない、対応できない病気も見つかるはずなので、「この病気ならあのクリニック、これはこの病院」という連携が非常に大切になります。そのような連携を深めていく中で、当院の専門性もまた生かされると思います。また、現在は近くに総合病院がなく、さまざまな病気の治療を一ヵ所で完結できないこのエリアの不便さをカバーするため、当院の病棟や手術室を技術を持つクリニックの先生方に開放して、医療モールをつくる構想もありますので、今後そういうこともできればいいなと思っています。

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寺田 俊明 理事長

東京医科大学卒業。三井記念病院で外科治療全般を、亀田総合病院で内視鏡をはじめとする各種検査法を、東葛辻仲病院で肛門疾患の手術全般を学んだ後、2002年に医療法人俊和会 寺田病院の副院長兼胃・大腸肛門病部門長に就任。2007年に同理事長、2013年に同院長となる。日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、医師会認定健康スポーツ医で、スポーツ医療にも通じている。

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