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医療法人社団 昌医会 葛西昌医会病院

(東京都 江戸川区)

吉田 生馬 理事長

最終更新日:2024/03/05

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心臓血管外科も新設し高度な医療を提供

江戸川区東葛西にある「葛西昌医会病院」は、循環器内科と脳神経外科という専門的な領域を軸に、地域のニーズに応えて消化器内科、消化器外科、整形外科など診療の幅を広げてきた。2021年には心臓血管外科を新設し、江戸川区内において心臓血管治療を行える病院として重要な位置を占めている。「山椒は小粒でもぴりりと辛い、という言葉があります。当院も中小規模ではあります。非常に専門性の高い、当院ならではの医療を実践しています」と話すのは吉田生馬理事長。心臓と脳の血管障害は、命に関わる重篤な状況になるケースもあり、その両方の疾患の治療に力を入れていることが大きな特徴だ。吉田理事長に同院の体制について聞いた。(取材日2023年12月12日)

病院の成り立ちについて教えてください。

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当院は1990年に先代の吉田康成が循環器内科、脳神経外科の専門病院「葛西循環器脳神経外科病院」として開設したのが始まりです。その後、整形外科やリハビリテーション科、消化器内科、消化器外科など地域のニーズが高い診療科を増設し、2011年に現在の「葛西昌医会病院」に名称を変更しました。2021年には循環器内科と関連の深い心臓血管外科を開設し、専門的な心臓治療を行っています。術後の適切な看護確立のため、HCU(高度治療室)も開設し、大きな手術を行っても、患者さんは安心して術後を過ごせます。当院の最も大きな特徴は、心臓と脳の疾患はほぼすべての治療が行える点です。脳と心臓は関連性が高く、心臓血管内に生じた血栓が脳の血管に飛んで脳梗塞を引き起こすというようなケースにも、迅速に対応できる体制を整えられています。

その各診療科の強みについて教えてください。

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脳神経外科では脳血管障害や脳腫瘍、脊椎・脊髄疾患、機能的疾患などの脳神経外科全般の疾患に対応しています。特に脳動脈瘤や脳梗塞などの脳血管障害に対してはカテーテル治療を中心に行っています。カテーテル治療は体への負担が少なく、入院期間も短くなりやすいなどの利点があります。リハビリテーションスタッフも多く在籍しており、脳血管障害による後遺症に対して急性期から積極的にリハビリテーションを行い機能予後の改善に努めています。循環器内科ではバルーンやステントによるカテーテル治療を積極的に行っており、不整脈に対するアブレーション治療も可能です。また心臓血管外科では開心術から低侵襲の血管内治療まですべて対応可能です。心臓血管外科は医師や看護師、臨床工学技士など心臓分野で数多くの実績を重ねてきたスタッフがチームとして移籍し立ち上げた経緯もあり、それらの経験を存分に生かして治療にあたっています。

その他の診療科や医療施設などについてもお聞かせください。

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消化器内科では胃と大腸の内視鏡検査に力を入れており、鎮静剤を用いて心身に負担の少ない検査を行っています。場合によっては胃と大腸の検査を同時に受けられます。消化器外科では胃がんや大腸がんをはじめ肝臓、胆嚢、膵臓などの難治性がんに至るまで対応しています。整形外科では腰痛などに対する脊髄刺激療法を積極的に行っています。先進的な医療設備の拡充も進めており、2022年にはカテーテル検査・治療を行う血管造影室を増設して2室体制にし、2023年にはCT装置を320列の装置に更新しました。また、急性期病棟に加え回復期リハビリテーション病棟も併設しており、脳血管疾患、大腿骨・骨盤などの骨折、胸腹部手術などの急性期治療を終えた後も、患者さんは転院せずに集中的なリハビリテーションを受けられます。リハビリテーションのスタッフは患者さんと接する時間が長いので、第二の主治医として患者さんを診ていくよう指導しています。

理事長、院長として心を砕いていることはどんなことですか。

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より安心でき、より安全に配慮された医療を実践するためには、やはり職員の意識が大切だと考えています。職員が毎日喜んで出勤したくなるような楽しい職場環境であること。そんな職場づくりのために、各部署ではどのように取り組んでいるのか、毎週月曜日の朝礼時に各部署の代表者が発表する機会を設けたことがあります。すべての部署の発表を終えるまで半年かかりましたが、良い取り組みと感じたことは他部署が積極的に取り入れるといった例も見られました。職員がより前向きに楽しく仕事ができれば、それは結果的に患者さんの安心・安全につながると思いますし、患者さんの期待に、より大きく応えられると思います。一人の医師としては、診療の際、患者さんの生活背景を察することを大切にしています。その方がどんな人生を送ってこられたか、どのような背景があるのか、当院に何を求めているのかなどをできるだけお察ししてお話しするよう心がけています。

最後に今後の展望とメッセージをお願いいたします。

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これまで以上に、24時間365日、救急の患者さんを喜んで受け入れられるよう医療体制の拡充を図っていこうと考えています。また、当院がこれまで培ってきた脳神経外科や循環器内科、心臓血管外科といった高度な医療技術を、海外の医師たちにもぜひ役立ててほしいと願っています。治療方法だけでなく、例えば看護システムとか、何か一つでも海外の医療現場で役立つことを当院から発信できればと思っています。そういう意味で国内だけでなく海外からの留学生なども今後は幅広く受け入れていきたいですね。当院は各診療科の垣根が低く、医師、スタッフ全員で患者さん一人ひとりを見ながら適切な医療を提供できるよう努めています。脳神経外科と心臓疾患に強みを持っていますので脳や心臓のことで心配なことがあればご相談ください。

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吉田 生馬 理事長

1996年埼玉医科大学卒業。埼玉医科大学病院精神科、川崎市立川崎病院総合心療内科、昭和大学藤が丘病院消化器内科などの勤務を経て、2004年葛西昌医会病院消化器内科医長。2006年より理事長。2021年より病院長兼任。専門は消化器内科。診療の際には患者の人生背景を察して、一人ひとりの価値観や人生観に寄り添うことを大切にしている。

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