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医療法人社団健育会 石川島記念病院

(東京都 中央区)

重田 洋平 院長

最終更新日:2024/12/20

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地域に根差した地域包括ケア病棟を開設

2012年にIHI東京病院から事業継承して以来、地域のニーズに応えるために変化を続けてきた「石川島記念病院」。2024年には回復期リハビリテーション病棟から地域包括ケア病棟へ移行し、新たに訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーションによる在宅事業部門を開設。入院中から退院後の生活を意識した医療で、在宅医療へと切れ目なくつなぐことをめざしている。外来では、ニーズの高い循環器内科、整形外科、消化器内科の診療を中心に、幅広い疾患への診療を行い、CTやMRI、内視鏡、超音波など各種検査にも迅速に対応する。担当医かどうかにかかわらず、患者一人ひとりについて常勤の医師全員で意見を出し合い診るという姿勢は、地域密着の病院ならではの温かさといえるだろう。地域の主治医となり、地域にとってなくてはならない病院となることを目標に、新たな道を進み出した同院の取り組みについて、重田洋平院長に話を聞いた。(取材日2024年10月31日)

これまでの病院の変遷について教えてください。

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当院は2012年にIHI東京病院から経営移管をし、心臓病の専門病院として再立ち上げをしました。その後、専門医療がどんどん高度化する中、回復期リハビリテーション病院として急性期から慢性期の病院へと方向転換し、脳卒中後の患者さんや大腿骨近位部骨折、腰椎圧迫骨折の患者さんに対するリハビリテーションで地域に貢献してきました。さらに、新型コロナウイルスの流行時には、地域の感染症患者さんのための病床が足りないということで、急性期医療を行ってきた経験を生かして全床を新型コロナウイルス感染症のための感染症病床に移行。その後いったんは回復期リハビリテーション病棟に戻しましたが、あらためて高度な急性期医療のほかに地域に必要とされる医療とは何かを考え、その結果、地域に根差し幅広い疾患に対応できる地域包括ケア病棟がより必要とされているのではないかということで再度転換し、今日に至ります。

こちらの病院の地域包括ケア病棟にはどんな特徴がありますか?

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地域包括ケア病棟は、心不全や肺炎の治療後などの亜急性期を診ることが主な目的ですが、病院によっては、回復期リハビリテーションと一般床の間の病床であるなど、病院ごとにいろいろな役割があります。当院は、地域包括ケアに特化した病院であることから、より地域のお役に立てるよう、訪問診療、訪問リハビリテーション、訪問看護を行う在宅事業部を併設し、高度急性期病院に行くほどではないけれども医療を必要としている人を受け入れられる病院づくりを目標に、職員一同頑張っているところです。ほかの病院と違った特徴としては、CT、MRI、内視鏡検査や、心臓も含めた超音波検査が行えるところです。また、回復期リハビリテーションを行っていたことから、病床数からするとリハビリテーション室の面積も広く、スタッフの数はかなり潤沢で、質の高いリハビリを時間をかけて提供するための環境を整えています。

外来についてはいかがでしょうか。

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外来は、内科、整形外科のほか、週に1度の皮膚科、脳神経外科などを開設しています。内科は、私自身が循環器内科の医師であることと、当院がもともと心臓専門の病院だったということで、循環器系の医師が多いですが、内科一般に幅広く対応しています。やはり画像検査や内視鏡検査が院内でできることも大きな強みです。整形外科は昭和大学江東豊洲病院の先生が毎日来てくださっていて大学病院とも連携が取りやすくなっているほか、近隣の病院の先生にも来ていただき協力して診療を行い、必要に応じて紹介もしています。基本的に成人であれば、当院に来られた患者さんは皆さん診させていただき、適切な判断をするというスタンスで診療しています。

地域連携にはどのように取り組んでいますか?

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近隣病院では受け入れが難しい心臓に疾患のある患者さんも敷居を上げずに受け入れています。スタッフは入院中から退院後の在宅の環境を意識して取り組んでおり、退院前には実際に患者さんのご自宅を伺い、どれぐらい在宅医療に対応できるかを確認しています。これは回復期リハビリテーション病院時代からやって来たことで、在宅調整もしっかりと行っているのが当院の特徴です。47床という病床数のわりにはスタッフの数が多く、ただ患者さんを診るだけではなく、その患者さんがどういった生活ができるかまで、きちんと考えた診療を心がけています。一人の患者さんについて、担当医かどうかにかかわらず皆が意見を言い合って診療させていただいています。それもこの規模ならではの良さですね。私は基本的には病棟の患者さん全員のことを把握していますし、カルテの内容は皆で共有しています。いい加減な医師は一人もいないと言えることが当院の強みです。

最後に地域の方々へのメッセージをお願いします。

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患者さんの症状の改善に努めることは当たり前のことですが、院長としては、スタッフが気持ち良く働けることも非常に重要だと考えています。まだまだ及ばないとこもたくさんありますが、院内にいる時は病棟に頻繁に出向き、患者さんのお顔を見るとともに、スタッフが何かに困っているようであれば、声をかけるようにしています。地域における急性期から在宅医療の流れの中で、当院が地域の皆さんにとって、なくてはならない存在になれればと思っています。どういったときに受診すればよいか迷われる方もいらっしゃると思いますが、お困りのことがあるときはもちろん、ちょっとお悩みのことがあるときは外来で対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。患者さんご本人だけじゃなくて、ご家族も含めたトータルケアをめざしてまいります。

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重田 洋平 院長

2008年杏林大学医学部卒業。同大学附属病院での初期臨床研修後、2010年に同病院の循環器内科に入局。2013年から済生会宇都宮病院で勤務。2014年に大学に戻り、心血管の集中治療をメインに研鑽を積む。専門は肺高血圧症に対する肺動脈バルーン形成術など。2019年に「石川島記念病院」に入職し現職に就任。日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医。

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