全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,932件の情報を掲載(2025年5月31日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 杉並区
  4. 阿佐ケ谷駅
  5. 社会医療法人河北医療財団 河北総合病院
  6. 鎌田 孝一 院長

社会医療法人河北医療財団 河北総合病院

(東京都 杉並区)

鎌田 孝一 院長

最終更新日:2025/04/18

Hf main z63171 20250115 03Hf main z63171 20250115 03

地域の急性期医療の中核を担うことをめざす

阿佐ケ谷駅から徒歩約5分の場所にあるのが、「河北総合病院」だ。1928年の開設以来、時代の流れに合わせながら地域に密着した医療の提供に尽力してきた同院。現在は、急性期病院として救急医療に力を入れているほか、地域医療支援病院として近隣の医療機関とも連携しながら、幅広い臓器のがんや脳、循環器、整形外科などの疾患に対する高度な医療の提供に努めている。「安心して医療が受けられる病院を地域の皆さんと一緒につくっていきたいと思っています」と話す鎌田孝一院長に、同院の取り組みや2025年7月にオープンを予定している新病院について話を聞いた。(取材日2025年1月15日)

杉並区の救急医療の中核を担っていると伺いました。

20250129 1

基本的には、杉並区と練馬区、世田谷区、中野区といった当院を中心に半径5キロ以内の救急医療にしっかりと取り組んでいきたいと考えています。救急集中治療部門では、24時間365日体制で救急医療を専門とする医師が、重症度や傷病の種類、年齢などによらず、可能な限りの救急患者さんを受け入れることをめざしています。必要であれば、専門の診療科に引き継いで対応しています。救急救命士が在籍しているほか、「河北救急車」と呼ばれる病院救急車も用意して、地域の医療機関から要請があったときに救急救命士が同乗して迎えに行ったり、当院から転院するときには搬送したりしています。2024年4月に河北救急車を買い替えるためにクラウドファンディングを募りましたが、短期間で目標金額に達することができました。地域の皆さんや開業医の先生方から頼りにされていることを実感し、今後もさらに地域医療に貢献していくための励みになりました。

ほかの診療の取り組みについてはいかがでしょうか?

20250129 2

救急医療の先に必要なのが、専門的な治療です。循環器内科では、心筋梗塞へのカテーテル治療や心房細動に対するアブレーション治療。脳神経外科であれば、脳血栓の回収療法。消化器内科と消化器外科では、胃や大腸の疾患に対する侵襲の少ない内視鏡検査や治療に努めるなど、それぞれを専門とする医師のもとに行う急性期治療をしっかり提供できるのが、当院の特色の一つです。そして、それらをバックアップする総合的な内科の診療にも力を入れています。例えば、救急で運ばれてきた高齢者の病気が一つだけということは、ほとんどありません。そういう意味では、専門的な治療を行いつつも、総合的な内科の診療でしっかりバックアップする体制を整えておくことも、当院の責任の一つだと考えています。また、総合的な内科の診療は臨床医を育成する場でもあります。病気の診察だけではなく、総合的な診療姿勢を持った医師の養成にも力を入れて取り組んでいます。

力を入れている領域はありますか?

20180904 3

がん診療については、救急医療と同じように杉並区全体に限らず、当院から半径5キロ以内の患者さんの治療を包括的に受け持ち、完結することをめざしています。そのため脳腫瘍や肺がん、胃や大腸など消化器のがん、乳がん、骨髄腫などの血液腫瘍、前立腺がんや子宮がんなど、患者さんの各臓器のがんに関する専門の医師をそろえ、手術から化学療法、放射線治療が行えるよう体制を整えています。旧病院体制では放射線治療が必要な場合には、大学病院や放射線治療を行っている病院と連携していましたが、2025年7月に開設予定の新病院では、放射線治療が院内でできるよう装置を導入します。また、手術支援ロボットも導入予定で、より精密で低侵襲な手術が行えるようになるなど、高いレベルのがん診療を院内で完結することが望める病院になります。それによって地域の方ががんになったとしても、安心して治療を受けることができるようにしたいと考えています。

先生のご専門である整形外科についても教えてください。

20250129 4

整形外科は、私が肩関節とスポーツ外傷・障害。ほかに、膝のスポーツ障害、膝や股の変形性関節症などの人工関節手術を専門とする医師、手外科を専門とする医師がおり、手術加療も積極的に行っています。また、整形外科に限りませんが、できるだけ迅速に診断や評価をして、手術が必要な患者さんには速やかに対応することを目標としています。例えば、大学病院などで人工関節の手術が3ヵ月待ちなんて話を聞くことがあります。患者さんは痛くて困っているのに、そんなに待たせてしまうのです。当院なら2週間以内など、できるだけ早く手術ができるよう整形外科、麻酔科、看護師などが連携をして、手術室の割り振りを工夫するなど、全体的に、より効率的な手術室の運営を心がけています。さらに、リハビリテーション科には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など約50人が在籍しており、入院中はもちろん、外来や訪問でのリハビリテーションも提供しています。

新病院の建設が進んでいますね。

5

新病院では医療の質や接遇に加え、アメニティも充実させることで患者さんの満足度を高めることをめざしています。外観は地域の自然と調和したデザインにしてあるほか、院内には手術支援ロボットや放射線治療装置に加え、MRI2台、CT2台、カテーテル室も2室用意します。看護体制には、KNS固定チームナーシングベースモデルを導入します。一般的な病棟では、フロアの中央にナースステーションがありますが、KNS固定チームナーシングベースモデルでは動線を見直して、患者さんのそばにいて実際に看護する時間を増やします。新病院ではスマートベッドの導入により、患者さんの離床の状態や体温など、データがモニターで確認でき、電子カルテに自動で入力されるなど、より効率的で患者さんに寄り添った看護が提供できるようになります。安心して医療が受けられる病院を地域の皆さんと一緒につくっていきたいと思っています。ぜひご利用ください。

Hf main z63171 20250115 03

鎌田 孝一 院長

1993年東海大学卒業後、順天堂大学整形外科学教室に入局。順天堂大学医学部附属練馬病院准教授などを経て2018年より同院。副院長を経て2024年より現職。疾病治療統括センター長、整形外科主任部長兼任。日本整形外科学会整形外科専門医。主な専門分野は、肩関節・肘関節、スポーツ障害。順天堂大学整形外科学教室非常勤講師。

access.png