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医療法人横浜平成会 平成横浜病院

(神奈川県 横浜市戸塚区)

町田 治郎 副院長

最終更新日:2025/02/25

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整形外科疾患への専門的な治療で地域に貢献

横浜市立大学整形外科医局の関連施設である「平成横浜病院」の整形外科では、膝関節、股関節、下肢の外科を専門とする医師を中心とした4人体制で、大学病院レベルの治療を提供している。人工膝・股関節全置換術では、より精度の高い手術を提供するため、ロボティックアーム手術支援システムを導入。リハビリテーションも積極的に行い、早期回復・退院をめざしている。骨粗しょう症性の大腿骨近位部骨折などの急患にもできる限り対応。早めに手術をすることで寝たきりになってしまうことを予防している。副院長であり整形外科部長の町田治郎先生は、神奈川県立こども医療センターの病院長、総長を歴任し、2024年4月に現職に。人工関節の手術のほか、子どもの下肢の変形の治療の経験を生かして、成人の下肢の変形の治療にも注力している。患者の話を聞くことを第一に診療を進めるという町田副院長に、同院の整形外科の取り組みを聞いた。(取材日2024年11月20日)

御院の主軸である整形外科の体制について教えてください。

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当院の整形外科は横浜市立大学整形外科の医局の関連施設であり、同大学の整形外科とはもちろん、国立横浜医療センターの整形外科や横浜脳卒中センターなど地域の医療機関とも密に連携しています。地域の開業医の先生とはホットラインを開設することで、骨折などの緊急時には迅速に対応するとともに、術後に継続して骨粗しょう症などの治療が必要な場合は、逆紹介というかたちで引き継いでいます。救急の受け入れについては、残念ながら整形外科医が常時当直しているわけではないため制約はありますが、腰椎圧迫骨折や頸部骨折など高齢者に多い大腿骨近位部骨折は夜間もできる限り応需し、翌朝診療を開始するなど、受け入れ先が見つからないケースも積極的に受け入れています。当院では受け入れが難しい重症度の高いものに関しては、湘南鎌倉総合病院や横浜医療センター、横浜栄共済病院など地域の三次救急病院へと搬送しています。

御院で実施する人工関節手術やリハビリの特徴を教えてください。

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人工膝・股関節全置換術のほぼ全例でロボティックアーム手術支援システムを用いた先端の手術を行っています。ロボティックアームによる手術は、いわば車の自動運転のようなもので、操作するのは医師ですが、骨を削る際にガイドから外れると自動で動作が止まるなど安全性に配慮できるところが強みです。コンピューターと連携し、切るべき場所や角度、深さを細かく管理でき、従来のように目視や感覚に頼ることもなく、より精密な人工関節の設置が可能になりました。出血も少ないため、術後合併症の軽減も期待できます。膝関節では骨切り術にも対応しています。また、当院はリハビリの体制が非常に充実しており、土日も午前・午後フル稼働でリハビリを実施しています。患者さんの情報は多職種でスムーズに共有し、患者さんの細かな変化にも迅速に対応しています。管理栄養士による栄養サポートに力を入れているのも特徴です。

人工関節以外に力を入れている治療はありますか?

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骨粗しょう症が原因の大腿骨近位筋部骨折は、早めに手術をしないと寝たきりになり、認知症が進んで歩けなくなったり、肺炎を起こしてしまったりすることもあります。そのため、手術室のスタッフの協力を得て、なるべく2、3日以内に手術をするようにしています。また、私は足の外科が専門で、以前いた神奈川県立こども医療センターでは、先天性内反足といった赤ちゃんの足の変形や、脳性まひや二分脊椎といった病気による足の変形にも対応していました。その経験を生かして現在は、脳卒中後の内反変足や外反母趾など成人の足の変形の治療を行っています。重度なケースでは骨切りや関節鏡を使った手術をすることもありますが、まずは装具の専門家との連携による装具による治療や、靴の調整、リハビリ、薬による治療など保存的な治療から始めます。いきなり手術となると不安になる患者さんもいらっしゃるので、丁寧な診察と段階的な治療を心がけています。

患者さんへの対応で大切にしていることはありますか?

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横浜市立大学の整形外科は非常に教育に熱心なのですが、私が教わったのは、患者さんの話をよく聞くということでした。最近は画像だけを見て判断する医師もいるようですが、やはり、実際に診察し、触れて、患者さんの動きや歩き方を観察することが診療の基本です。また、整形外科以外の病歴や内科的な病気の背景を丁寧に聞くことも大切です。特に患者さんが困っていること、例えばこの地域は坂も多く、自宅までに100段ほどの階段を登らなくてはいけないなどの個別の生活環境や、仕事、スポーツ、趣味など患者さんの背景まで把握するようにしています。そうすることで、より適切な治療が可能になると考えています。

最後に、地域の方々に向けてメッセージをお願いします。

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当院は昔から地域の方に親しまれてきた病院で、企業病院時代から通院されている方もたくさんいらっしゃって、この地域に長く住んでいる方にとってはなじみのある病院だと思います。そういった風土に加えて、充実の医療体制や、スタッフの温かい接遇など、アットホームな雰囲気を感じられることも当院の魅力です。副院長としては、職員とのコミュニケーションを大切に、職種の垣根を超えて何でも言い合える環境をつくることで、地域の皆さまにより良い医療を提供していければと考えています。お困りのときは、「こんな症状で受診していいのかな」と思わず気軽にご相談ください。「ほかの病院で診てもらったけれどそれでいいのかな」といった悩みや疑問、どんな小さな困り事でもお話をしに来ていただければと思います。

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町田 治郎 副院長

1982年横浜市立大学医学部卒業。同整形外科に入局し、同大学附属病院、同大学附属市民総合医療センター、横浜医療センターなどで勤務。2001年神奈川県立こども医療センター整形外科部長となり、病院長、総長を歴任。2024年4月より現職。専門は股関節、膝関節、足。医学博士。日本整形外科学会整形外科専門医、横浜市立大学医学部臨床教授。

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