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医療法人明和会 亀田病院

(神奈川県 横浜市西区)

亀田 正 理事長

最終更新日:2020/11/25

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明治時代から継承する地域への想いを形に

ブルーラインの高島町駅より徒歩5分。横浜駅から徒歩圏内にある「亀田病院」の歴史は、明治時代までさかのぼる。大正時代に現在の場所に移転して以来、地元で長く診療を続けてきた歴史ある病院だ。2011年に完了した新本館の工事に際しては、あいさつに行った地元住民から「工事の音が迷惑だなんてとんでもない。これからもお世話になるのでよろしくお願いします」と逆に励ましの言葉をかけられたこともあるというエピソードがあるように、地域とともに歩んできた病院となっている。現在は、入院施設のある総合的な診療のできる病院として疾病の早期発見と早期対応、専門病院への橋渡し、回復期、及び終末期の治療等を通じて地域医療に貢献している。「当院の今があるのは地域の皆さんのおかげ。常に地域の患者さんの役に立つ医療を提供し続けていきたい」と語る理事長の亀田正先生に、遠方からも患者が訪れるという専門医療のことから地域包括ケア病棟や訪問看護のことまで、地域への真摯な思いを交えながら聞いた。
(取材日2019年11月5日)

まずは病院の歴史と概要についてお聞かせください。

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1887年に初代亀田雄虎が小児科・内科医院を中区羽衣町に開設したのが始まりと聞いています。1923年に現在の場所に移転して病院を開設し、横浜大空襲で焼失。その後も花咲町で診療を続け、1963年に再び現在の場所に旧本館、その後、別館、新本館が竣工し、現在に至ります。130年以上にわたる長い歴史は、地域の人々とともに歩んできた地域密着型医療の歴史でもあります。現在は、内科として呼吸器内科・循環器内科・消化器内科・糖尿病内科・神経内科・人工透析内科、そして整形外科、外科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、リハビリテーション科を標榜しています。入院施設のある、そして臨床検査のできる地域のかかりつけ病院として、医療相談にも対応しながら地域医療に貢献しています。回復期はもちろん、終末期の診療にも対応しています。

全病床、地域包括ケア病棟に転換されたのですね。

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2011年に工事が完了した本館での診療スタートを機に、地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟へ転換しました。現在は、全病床を地域包括ケア病棟に転換しています。地域包括ケア病棟では急性期治療を終えて、すぐに在宅や施設に移行するには不安のある患者さんに対して診療や看護、リハビリなどを行い、安心して退院できるように支援しています。回復期リハビリテーション病棟での経験を生かして、急性期治療を終えた回復期の患者さんに対して、多くの専門職種がチームを組んで集中的なリハビリテーションを実施。寝たきりになるのを防ぎ、スムーズな在宅復帰をめざします。当院のリハビリテーションは退院まで同じスタッフが担当し、患者さん一人ひとりに合わせたプログラムを提供します。看護師や医療相談員と連携しながら早期の退院と社会復帰をめざし、患者さん本人やご家族をサポートしています。

他にも力を入れている取り組みはありますか?

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当院をかかりつけ医とする患者さんを対象に、訪問看護を行っています。これは入院中に担当していた看護師が、退院後もご自宅を訪問し、健康状態の観察、生活指導、医療的処置や管理、症状に合わせた看護やリハビリテーション、家庭での介護方法の説明や相談に応じるものです。退院後も継続して医療やケアを提供し、住み慣れた地域で安心して生活ができるように患者さんとご家族をサポートしています。また、新本館は自然光あふれる開放的な造りになっていて、吹き抜けのある待合室で月に1度、演奏会を開いています。また、病院の庭には蝶やトンボが産卵に訪れるような環境をつくり、院内食もできるだけ旬の素材を取り入れ、心のこもった調理をお願いしています。音楽や自然に親しむことを通じて、少しでも皆さんの心と体が元気になってくれたらうれしいですね。

こちらの病院で得意とする診療分野について教えてください。

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当院の整形外科では、サッカーチームをはじめ、企業や大学のスポーツチームのフォローを行う日本整形外科学会整形外科専門医が、スポーツ障害の診療を担当しています。わざわざ遠方から手術を受けにお越しになる患者さんも年々増えてきています。また、足の外科では脛(すね)から足先までの外傷や障害の診療が可能で、外反母趾や変形性足関節症、足部・足関節のスポーツ傷害などに対応しています。アスリートから高齢の患者さんまで、足の痛みでお困りの方はお気軽にご相談ください。その他循環器内科などでも専門家が診療を担当しています。また、何科を受診すればいいかわからないという方への総合診療的な診療も可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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地域の方が困っていたらなんとかお役に立てないか考え、地域医療に貢献してきた歩みが、今も地域の皆さんから応援していただける病院をつくったのだと思います。今は病院も増え地域における役割も変わってきましたが、地域のかかりつけ医としての歴史をもつ当院ならではの役割があります。例えば、神奈川県が推進している「未病改善」。これは病気になる前の状態で生活習慣などを改善し、心身を健康な状態に近づけようとするものですが、当院では、旬の素材を取り入れた食事や、定期コンサート、自然に触れていただける空間を提供することで、この「未病」からの改善につなげていきたいと考えています。今後もこのような取り組みを続けていくとともに、2020年度開設予定のメディカルフィットネスなど、より身近に健康を意識していただける取り組みも考えています。医療ときめ細かなサービスで、皆さんのお役に立てるよう努力していきたいと思います。

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亀田 正 理事長

慶應義塾大学医学部卒業。同大学外科で研修後、ドイツで17年外科医師として一般外科、骨折外傷、腹部外科手術に明け暮れ、後に心臓血管外科に専念。1990年、東京都済生会中央病院に心臓外科を立ち上げ、60歳より亀田病院へ。自然や芸術への造詣も深く、医療の場であるとともに地域の人の癒やしの場となるよう、人にも自然にも優しい病院づくりをめざす。「地域への恩返し」をモットーに、人として医師として、日々精進中。

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