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社会福祉法人児玉新生会 児玉経堂病院

(東京都 世田谷区)

宮本 隆司 院長

最終更新日:2021/07/16

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地域に根差した都市療養型病院をめざして

1924年に細菌研究所とともに創設された病院の分院がルーツの「児玉経堂病院」。戦前は結核患者の収容所として、戦時中は戦傷者の救護所として、また戦争直後は被災者の救済所とさまざまな転機を巡り、現在は一般外来診療と療養病床という2つの柱を持つ。昭和の面影を残す建物を改築し、2020年1月にリニューアルオープン。待合室のシンボルツリーが印象的な109床の病棟を持つ居心地の良い病院へと生まれ変わった。2021年1月には、消化器外科と心臓血管外科を専門に急性期医療に従事し、約30年間新生児から成人までの先天性心疾患診療に携わってきた心臓血管外科のエキスパートである宮本隆司院長が就任。着任から半年の間だけでも、外来の新設、病院連携などさまざまな改革に着手し、同院の歴史を新たな形で次の100年へとつなぐ構想に取り組んでいる。「地域に根差し、ファミリーで来院していただけるような病院をめざしています」と語る宮本院長。異色のアイデアと自身の持つネットワークを駆使し、同院を「都市療養型病院」へと導く宮本院長に話を聞いた。(取材日2021年6月9日)

病院の特徴を教えてください。

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この辺りには病院が少なく、お住まいの地域外の病院へ通われている方も多くいらっしゃいますが、70歳を超えてくると遠方の病院へ通うことが困難になります。当院は療養型病院ではありますが、地域の方々のために外来をある程度充実させるというミッションを担っています。療養型病院と外来の機能を併せ持ち、小田急線沿線で駅から徒歩3分で行けるという利便性のある病院はほとんどありません。当院は、地域に根差した「都市療養型病院」をめざしており、現在、外来の充実に取り組んでいます。私が院長に就任した2021年1月以降、循環器外科、整形外科、形成外科などを新設。月に1回、心療内科と精神科、認知症を診療する先生にも病棟と外来を担当していただいています。

病院の歴史についても教えてください。

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当院は、1924年に児玉豊治郎先生が細菌研究所とともに創設された病院の分院としてスタートしました。さまざまな転換を経て、2020年の1月にリニューアルしたことを機に療養型病院となり、近くの病院から患者さんをご紹介いただくなどしています。療養型病院は患者さんのターミナルである緩和医療に専念するという病院がほとんどですが、当院では内科は循環器、消化器、呼吸器、泌尿器、 糖尿病、甲状腺、内分泌まで、外科は心臓血管、消化器、呼吸器、下肢静脈瘤まで診ています。私の専門である心臓血管外科では、多くの心臓手術を手がける「ニューハート・ワタナベ国際病院」、「東京都健康長寿医療センター」「関東中央病院」とも連携しており、当院にも少しずつ重症の心不全患者さんが来院されるようになりました。今後は、100年続いた病院の遺伝子を引き継ぎ、次の100年へとつなげていく試みを実践していきたいと考えています。

さまざまな変革に取り組んでいらっしゃると伺っています。

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私は約30年にわたって、心臓外科を専門に子どもから成人まで診療してきました。その経験から小児医療に貢献したいという思いがあり、地域の方々がファミリーで来院できるような病院にしたいと考えています。そのため、近い将来、小児科の新設を予定しています。また、広々としたリハビリテーション室は整形外科の患者さんに利用していただくほか、手術に特化した連携先の病院から心臓血管手術後の患者さんとリハビリテーションスタッフに来ていただき、当院の施設を使ってリハビリテーションを行うという試みも始めています。当院の近隣にお住まいの方で、状態が安定している患者さんであれば、術後は当院で診察し必要なお薬を処方するという流れも考えています。また、在宅医療を行っている医療機関との連携を深め、これまで以上に病院での看取りやレスパイト入院なども受け入れていきたいですね。近隣の訪問介護ステーションとの連携も視野に入れています。

新しい形の療養型病院ですね。

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現在、当院のホームページやロゴマークを刷新しており、ロゴマークには経堂のすずらん通りにちなんでスズランの花を取り入れ、当院の病院理念である加療、介護、奉仕の頭文字を取った「KKH」を入れています。まだ構想の段階ではありますが、学習塾や書道などのレッスンスクール、あるいはロッククライミングの設備やドッグランを造るなど当院の施設をコミュニティーの場として利用していくことも考えています。駅からの距離が近く、スペースが十分にあり、天気が良い日には富士山が見えるほど屋上からの眺めも素晴らしい病院ですから、ロケーションや病院の設備としてご提供することは十分に可能だと思います。また、少子高齢化の時代においてペットが高齢者の家族となるケースも増えています。将来的には人間だけでなく、犬や猫も診れるよう動物病院を開設し、子どもから高齢者、そしてペットも含めた家族全体を診られる病院にしていきたいですね。

最後に今後の展望をお願いします。

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地域に根差した病院がわれわれのめざすところです。困った人がいつでも来られる場所でありたいと考えているので、将来的には24時間体制を目標にしていますが、今はまだ十分なスタッフ数とは言えません。幸いホームページを新しくしたことが影響してか職員の入職もあり、体制が整いつつあります。世の中は常に変化していきますので、時代のニーズをつかんだ病院づくりが大切です。例えば、今後は心不全と認知症がますます増えるといわれていますから、心不全を診療できる療養型病院の役目は大きくなると考えられます。また、私が留学していたドイツでは、療養やケアハウスで人生の最期まで元気に過ごすというスタイルが一般的ですが、日本の場合、健康寿命と寿命の差が約10年あるとされており大きな課題です。個人の状況に応じた加療、看護、介護、緩和を思いやりの心を持って提供し、長寿社会の医療を支え、地域に根差した病院づくりをしていきたいですね。

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宮本 隆司 院長

大分医科大学卒業後、大分医科大学医学部外科に入局。福岡市立こども病院心臓血管外科、国立小児病院心臓血管外科、東京大学医学部附属病院心臓血管外科に勤務。ドイツ小児心臓センター心臓血管外科ではアシスタントアーツを務めた。神奈川県立こども医療センター心臓外科医長、群馬県立小児医療センター心臓血管外科部長、北里大学医学部心臓血管外科教授を歴任し、2021年1月より現職。医学博士。趣味はスポーツ観戦。

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