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医療法人社団 総生会 麻生総合病院

(神奈川県 川崎市麻生区)

菅 泰博 理事長

最終更新日:2024/03/22

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地域に根差した医療の提供をめざす

小田急線柿生駅から徒歩約8分の場所で、40年以上にわたって地域密着型の急性期病院としての診療に取り組んでいるのが、「麻生総合病院」だ。24時間365日対応の救急医療のほか、整形外科、内科、外科、眼科などの幅広い診療に対応している同院。さらに法人内にある施設と連携し、急性期から回復期医療、介護、在宅療養に至るまで、シームレスにサポートすることができる体制を整えている。そんな同院の理事長で、「これからも皆さまに元気に長生きしてもらえるよう、地域の一員として頑張っていきたいですね」と爽やかに語る菅泰博先生に、同院のことや地域医療への思いなどを聞いた。(取材日2023年9月8日)

最初に、病院の概要を教えていただけますか?

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当院は1982年に麻生病院という個人病院から始まり、救急医療を中心とする地域密着型の病院として診療を行ってきました。現在は、地域の急性期医療を担う病院として救急搬送も積極的に受け入れながら、内科や外科、整形外科をはじめ、脳神経外科、泌尿器科、眼科、婦人科などの幅広い診療科と、一般急性期病床141床とHCU8床、地域包括ケア病床50床を備えるなど、地域の多様な医療ニーズに応えることのできる体制を整えています。加えて、隣接地にある麻生リハビリ総合病院や有料老人ホームのロイヤルホーム、訪問看護ステーションと居宅介護支援センターと連携し、急性期から回復期の医療の提供、在宅療養のサポートや介護までを行っています。さらに、健診センターを一昨年に開設しましたので、より総合的で充実したサポートをめざしています。

特徴は、どのようなところでしょうか?

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一つは整形外科です。脊椎・脊髄疾患、外傷、人工関節、スポーツ整形外科の4つのチームが動いていて、交通事故やスポーツによる骨折や脱臼、打撲、捻挫、脊椎などの外傷から、頸椎や腰椎の椎間板ヘルニア、頸椎症、腰部脊柱管狭窄症などの脊椎疾患、変形性膝関節症や変形性股関節症まで、幅広い治療に対応しています。手術後の回復期リハビリテーションは麻生リハビリ総合病院の整形外科と緊密に連携することで、手術からリハビリテーションまで一貫してカバーできるようになっています。ほかに、骨粗しょう症の早期発見と治療にも力を入れており、骨密度測定機も導入しました。特に、高齢の女性は骨密度が下がっていることが多く、転倒や尻もちをつくと骨折につながります。それを予防するために骨密度を測定し、必要であれば薬物療法による治療で、骨折を減らすことをめざしています。

ほかに、力を入れていることはありますか?

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救急科外来では24時間365日体制で、「断らない救急」をめざし救急搬送患者さんを受け入れています。救急科には、救急医療を専門とする常勤医師が5人います。この規模の病院でそれだけの医師がいるところは、そう多くないと思います。また、HCUがあることで患者さんの集中管理ができますので、重症の方も多く搬送されてきています。もう一つは眼科です。眼科では、今年の4月から東京慈恵会医科大学で講師をしていた野呂隆彦先生が常勤で加わりました。白内障や緑内障、糖尿病網膜症など、眼科全般を幅広く診療していることに加えて、野呂先生は緑内障の手術も得意としています。現在、国内における失明の主な原因は緑内障ですが、その手術ができる病院はあまり多くないと思います。これからも緑内障の患者さんは増加するでしょうし、手術も増えていくでしょう。病院としても、眼科診療にはこれからさらに力を入れていきたいと考えています。

女性医師が多く活躍しているそうですね。

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以前の当院の医師の男女比は9:1くらいでしたが、現在は女性医師が増えています。そのような中で、産休・育休を取った後に復帰している人も多くいますので、当院では保育所を併設しています。今は女性医師の割合は3割くらいになりましたがもっと増やしたいですし、これからは女性医師が働きづらい病院は、敬遠されていくのではないでしょうか。また、当院には女性専門の外来があり、医師も含めてスタッフは全員が女性ですので、安心して受診してもらえると思います。

最後に、今後の抱負をお願いします。

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麻生区は、川崎市の中でも高齢化率が高いとされています。同時に、2020年に実施された厚生労働省の調査で、平均寿命が全国の約1700市町村の中で男女ともに1位になったのです。このことに当院は少なからず貢献していると思いますし、地域の医療機関として率直にうれしいですよね。これにはいろいろな理由があると思いますし、区内に高齢者施設が多いので、そちらに元気な方が多いということかもしれません。ですが、高齢者施設や自宅で具合が悪くなったときに、当院や区内のほかの急性期病院に搬送されて、治療やリハビリテーションを受けて、施設や自宅に帰ってもらう。高齢者をできるだけ寝たきりにしないというシステムがうまく機能しているのではないかと思うのです。皆さんが元気で長生きしてもらえるよう、これからも地域の一員として頑張っていきたいですね。

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菅 泰博 理事長

2000年東京医科大学卒業後、2008年同大学大学院医学研究科修了。神奈川県立がんセンター、国際医療福祉大学三田病院勤務などを経て2011年同院へ。2012年病院長。2014年現職。日本外科学会外科専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医。川崎市医師会理事、川崎市病院協会理事、神奈川県病院協会副会長。東京医科大学呼吸器・甲状腺外科客員講師、聖マリアンナ医科大学呼吸器外科非常勤講師。医学博士。

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