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昭和大学藤が丘病院

(神奈川県 横浜市青葉区)

高橋 寛 病院長

最終更新日:2021/08/11

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がんをはじめとした専門的医療で地域に貢献

東急田園都市線の藤が丘駅からすぐの場所に位置する「昭和大学藤が丘病院」。1975年に昭和大学の2番目の教育病院として開設され、以来46年にわたって横浜北部地域の中核的病院として役割を担ってきた。救命救急センターを併設し、横浜市北部はもとより川崎市北西部、町田市など隣接地域をカバーする救急医療施設として機能するほか、神奈川県災害拠点病院、地域がん診療連携拠点病院として、専門的な医療を提供。その一方で、近隣の病院やクリニック、医師会と連携しながら地域に根差した診療を展開し、地元住民から親しまれている。がんとメタボリックシンドロームの克服を大きな目標に掲げる同院の取り組みについて、高橋寛病院長に話を聞いた。
(取材日2016年5月13日/情報更新日2021年7月15日)

まずは病院の成り立ちをお聞かせください。

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当院は、昭和大学の建学理念である「至誠一貫」のもと、使命感を持った医療人の育成と、地域医療への貢献を目標に、1975年に昭和大学病院の最初の分院として設立されました。「医療人の育成」という点では、昭和大学の関連病院の中で初めてレジデント制を導入したのがここ藤が丘病院であり、開設当初から臨床研修に力を入れています。私自身もレジデント制の第3期生として当院で研修を受けました。現在も学生やレジデントの教育に熱心な医師が多く、たくさんの学生さんが初期臨床研修を希望してくれています。当院は大学病院として幅広い診療科をそろえていますが、ほぼすべての診療科に関連する「がん」と「メタボリックシンドローム」の克服を大きな目標に掲げています。命に関わる危険性の高いがん、また動脈硬化を促進する危険因子メタボリックシンドロームは、早く見つけて改善していくことが地域住民の命と健康を守ることにつながると考えています。

がん診療に関する取り組みについてご説明ください。

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当院は2021年4月に「地域がん診療連携拠点病院」に指定され、がん診療機能の強化と質の高いがん診療の提供にまい進しています。特徴的な取り組みとして、内科、外科、放射線科などがん治療に関係する医師やスタッフが診療科の枠を超えて集まり、患者さんの治療方針を話し合う「キャンサーボード」が挙げられます。がん治療には手術のほか、抗がん剤を用いた化学療法や放射線治療などさまざまな方法があります。主治医一人の知識や経験だけで治療を決めてしまうのでなく、さまざまなスタッフが意見を出し合うことで、一人ひとりの患者さんに最善の治療を選択することができると考えています。キャンサーボードの開催は、今のところ消化器がんや呼吸器がんなど一部のがんに限られていますが、今後は各診療科に広げていく予定です。また当院だけでなく、昭和大学の関連病院全体でキャンサーボードの導入が進められています。

そのほか、病院として力を入れている取り組みはありますか。

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当院は地域の中核病院として、専門的な高度医療の提供が求められています。その役割を果たすため、入院治療が必要な急性期患者さんを当院で受け入れ、病状が安定したら開業医の先生方にお願いする「病診連携」に力を入れてきました。今後も地域との連携を深め、患者さんが住み慣れた地域を離れることなく十分な医療を受けられる「地域完結型医療」の確立をめざしていきたいですね。私個人の活動はもちろん、病院としても学術講演会や懇談会を行うなど、顔を合わせ、コミュニケーションを深めるよう努めています。また当院は神奈川県の災害拠点病院に指定されおり、災害時の医療対策にも注力しています。毎月行われている災害時地域医療検討委員会には、医師会・歯科医師会・薬剤師会の三師会のほか、柔道整復師会と横浜市アマチュア無線非常通信協力会青葉区支部も参加されており、当院で行っている年1回の防災訓練にもご協力いただいています。

診療のときに大切にしていることは何ですか。

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患者さんの話をよく聞くことと、しっかり診察することです。今の若い先生たちは検査第一主義になっていて、おなかも触らない先生が増えていることに危機感を抱いています。目や口の中を診る、首を触って甲状腺を診る、リンパ節を触る、心臓の音を聞くといった基本的な診察からわかることも多いですし、何よりも患者さんの安心感につながります。話を聞くこと、診察することは、患者さんとの一番の接点であり、患者さんとの信頼関係にも大きく影響すると思います。

最後に、今後の展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

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開設から46年が過ぎて建物の老朽化が進んでいますから、そろそろ建て替えの準備を進めていかなければと思っています。また2016年には、乳がんの診断・治療部門であるブレストセンターを立ち上げました。今までよりも機能性を高め、エコーやレントゲン、マンモグラフィなど必要な検査をワンフロアですべて受診でき、しかも当日に検査結果が出る、ユニットの中ですべて完結できる施設となっています。また、病棟も婦人科と合わせた「レディースフロア」を設置して、なるべく快適な入院生活を過ごしていただける環境を整えています。当院の一番の長所は、藤が丘病院が好きで「ここで働きたい」という思いを持った職員が集まっていることだと思っています。私も一度は当院を離れましたが、やはりここが好きで戻ってきました。これからも皆で一致団結して、地域住民の命と健康、生活を支える病院として尽力していきたいと思います。

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高橋 寛 病院長

1978年昭和大学卒業。1980年昭和大学藤が丘病院消化器内科医局に入局、消化器内視鏡、特に5ミリ以下の微小胃がんの診断と内視鏡治療を中心とした診療と研究に注力。癌研究会附属病院(現・がん研究会有明病院)勤務後、2009年再び昭和大学藤が丘病院へ。副院長を経て2016年4月より病院長。医師である両親の姿を見て、自然と医療の道をめざすように。やりがいは「治療した患者さんが元気でいてくれること」。

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