医療法人社団三喜会 横浜新緑総合病院
(神奈川県 横浜市緑区)
松前 光紀 院長
最終更新日:2023/06/05
安心・安全に配慮した標準医療の迅速な提供
緑区十日市場町の住宅街に1991年の開院以来、30年以上にわたって地域の人々の健康を支えてきたのが、「横浜新緑総合病院」だ。中規模の急性期総合病院として、「確かな医療技術・優しい対応・地域への貢献」を理念としている同院。合わせて13の診療科と専門部門を備え、消化器や脳神経、乳腺の疾患などには、専門性の高い医療も提供。加えて、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟も運用するなど、地域での医療ニーズに応えることができるように体制を整えている。そんな同院の院長を2022年より務め、「安心で安全に配慮した標準医療を迅速に提供することをモットーにしています」と話す松前光紀先生に、同院の特徴やこれからの展望などを聞いた。(取材日2023年1月11日)
まずは、病院を紹介していただけますか?
当院は1991年に開院しました。現在は、許可病床数が236床の中規模病院で、そのうち一般急性期病棟が159床、地域包括ケア病棟が40床、回復期リハビリテーション病棟が37床です。理念は、「確かな医療技術・優しい対応・地域への貢献」で、具体的には横浜市北西部地域において、救急をはじめとする急性期から回復期、慢性期の医療まで、地域のほかの病院や開業の先生とも協力しながら、住民の皆さまに適切な医療サービスを提供していくことをめざしています。加えて、安心で安全に配慮した標準医療を迅速に提供することを目標としています。高度医療については、近隣の昭和大学藤が丘病院や、隣の旭区ですがここから車で10分程度の所にある横浜旭中央総合病院が幅広く提供していますので、そちらにお任せしています。また、理念の「優しい対応」ですが、これが職員にかなり徹底されており、それで建物の古さをカバーしていると私は考えています。
診療の特徴は、どんなところでしょうか?
まずは消化器部門で、内科と外科の医師が協力して、がんなどに対する内視鏡や開腹による手術のほか、鼠径ヘルニアなどの腹腔鏡手術も得意としています。また、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患にも力を入れており、それを専門とする経験豊富な医師が診療を担当しています。脳神経部門では、救急隊とのホットラインも設けて脳卒中などの救急患者を積極的に、原則として24時間365日断らずに受け入れています。整形外科では、脊椎脊髄疾患や膝、股などの関節疾患のほか、大腿骨頸部骨折などの救急患者も受け入れて、翌日や翌々日には手術を行い、早期にリハビリテーションを開始することに力を入れています。内科では、一般的な病気に幅広く対応しているほか、自宅や施設で療養している高齢などの患者さんの具合が悪くなったようなときも、積極的に受け入れています。
ほかに、力を入れていることはありますか?
乳腺外科では、乳がん治療に実績があります。中でも、化学療法を行うと脱毛が起きることが少なくありませんが、当院では頭皮を冷やしながら化学療法を行うことで、脱毛の軽減がめざせる装置を導入しています。この装置を持っているのは、地域でも少ないと思います。泌尿器科では、一般的な病気に加えて性機能障害にも取り組んでいます。婦人科では骨盤臓器脱の手術、皮膚科では訪問診療も行っています。さらに、回復期リハビリテーションは他院からの紹介患者さんも受け入れているほか、企業健診や人間ドックにも力を入れています。地域は高齢化しているのですが、比較的若い人も少なくありません。そのような中で、先ほど話した炎症性腸疾患や乳がんの患者さんは、比較的若い人が多いものの、これまで地域の医療機関はあまり力を入れてこなかったという側面があります。ですから、当院としてはその辺りも強化していこうと考えています。
病院を運営するにあたって心がけていることはありますか?
第一に医療安全です。医療事故は、患者さんに不利益を与えるのはもちろん、病院にも大きなダメージとなります。医療安全を専門とする看護師も設置して、ヒヤリハットのレポートも迅速に提出してもらうようにしています。次に、スタッフ間のコミュニケーションです。医師同士や看護師同士などのコミュニケーションはうまくいっていますが、それ以外の横のつながりが足りないと感じることがありますので、それができるようなシステム作りに今、取り組んでいるところです。さらには、経営を安定させること。経営が安定してないと、地域の皆さまへ継続的に良質な医療を提供していくことが難しくなります。ただ、これは私からスタッフにああしろ、こうしろというのではなくて、普通に働いていればそうなるような組織にすることが大切だと考えています。そのために、例えば医師のリクルートなどは私自身が動いて、優秀な人に来てもらえるように努めています。
最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
一つは、先ほども話しましたが、炎症性腸疾患と乳がんの診療を強化していくこと。これらを専門的に診療できるところは、広い地域で見ても少ないですから、周辺の地域の患者さんも受け入れていきたいと考えています。もう一つは、地域の医療機関との連携強化です。現在の当院は、救急車も受け入れていれば地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟もあって、それぞれに均等に力を配分して取り組んでいます。一方で、昨年の春に眼科は閉鎖しましたが、これは切り捨てたのではなくて、地域に眼科が充実しているのでお任せすることにしたのです。このようにメリハリをつけるというか、地域の医療事情に柔軟に対応していくことも重要だと考えています。そして、当院では地域の皆さまが、安心安全で楽しく暮らせるように、標準医療を迅速に提供する。同時に、気持ち良く療養できるよう取り組んでいますので、必要なときにはご利用いただきたいと思います。
松前 光紀 院長
1982年東海大学卒業。同医学部脳神経外科講師、同助教授、同教授を経て、2022年より現職。専門は、脳腫瘍の外科的治療、頭部外傷の治療。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。東海大学名誉教授。医学博士。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドックコース
・胃カメラコースおよびバリウムコース
男性コース 料金 4万8400 円(税込)
女性コース 料金 5万5000 円(税込)
・ABC検査コース
男性コース 料金 3万7400 円(税込)
女性コース 料金 4万4000 円(税込)